森のかけら | 大五木材


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この話の起源はギリシア神話にあってそれがアジアに伝播したとも言われています。その昔、鉄が武器としても非常に重要な時代に、地球の磁場を頼りに方角を決めるとも言われる白鳥などの渡り鳥の跡を追うと、鉄鉱石や砂鉄などが見つかると、渡り鳥の姿を目印に鉄を追った民族がいて、彼らに大きな恵みをもたらす渡り鳥たちを天女のように崇めたのだとしたら・・・あるいは水辺を求める渡り鳥の跡を追えば水辺に辿り着けることから地獄で仏のような感謝の気持ちが、天女伝説へと昇華していったのかもしれません

私が初めて天女の羽衣伝説を意識するようになったのは、子供の頃に読んだ手塚治虫先生の『火の鳥・羽衣篇』から。羽衣篇は他の話に比べると非常に短いのですが、手塚先生らしい実験的な手法で描かれていて、舞台を観ている感覚を漫画で表現されていて、読んだ当時は演出の意図も分かりませんでした。そんな事より背景がずっと同じなので、背景をコピーして手抜きしてるんじゃないかと荒さがしに夢中になった記憶があります。当然1コマ1コマ手書きだったのですが。当時から手塚漫画では実感的な試みは多かったので何となく構図が面白いと思った程度でしたが、後に羽衣伝説が能舞台でよく演じられていることからそういう設定にされたのだと知りました。

ところで泊まったのは琵琶湖の北湖にあたる、余呉という場所で目の前が余呉湖。実はそこに伝わる羽衣伝説こそが日本で最古のものらしいのです。最古というのは、文献に残っている中でという意味で、今から1,200年以上前に書かれた『近江国風土記』という書物に『天女の羽衣伝説』が記されているのだそうです。宿に向かった時は真っ暗で湖も見えなかったのですが、翌朝窓から見れば本当に目の前が余呉湖で水鳥がせわしそうに飛び交っていました。よし、それならば是非とも天女が羽衣を掛けたという木とやらを見に行こう!(しかも子供たちの次のポイントの通り道)

ナビで見ると宿からはほんの数分。まさかこんないいポイントに宿を見つけるとは娘たちもなかなかやるじゃないかと(たまたまなんですが)独り悦に入ってたら、大木らしきものの見当たらない畑の中でナビが「目的地に到着しました」・・・「えっ?!」。よく見ると切株と石碑が。もしやと思って車から降りて確認すると、間違いなくそこが伝説の場所でした。なんと、2017年の台風21号による強風で倒れてしまっただとか!嗚呼、来るのが少し遅かった~!しかし、今このタイミングでお会いできるのもご縁というもの。




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