森のかけら | 大五木材


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当時安土に滞在していた巡察師ヴァリニャーノが九州へ戻ろうとすると信長は予定を延ばさせます。そして金欄盆会の日に、いつもの年とはまったく逆で城下の家臣たちの家々では灯りを焚かせずに、天守にだけ色とりどりの美しい提灯を飾りつけ、闇夜の中に天主を浮かび上がらせました。そして仲間たちと驚いてこの火の祭典を眺めていたヴァリニャーノのところに信長がやって来て、「どうだ、祭りは面白かったか」と訊いたのだそうです。そういう意味からも信長が派手な演出で人を驚かせるのが好きなエンターティナ―の要素もありました。

そんな立派で独創的な天主であるにも関わらず、400数十年にわたり一度も復元されたことがありません。安土城跡は国指定特別史跡に指定されているため、さまざまな条件を満たさなければ復元することが出来ないのです。国指定の特別史跡に復元をするには、当時の工法で再現しなければならないらしいのですが、現在の建築基準法ではこれだけの高さの高層建築物が建てられません。また図面も消失しているので、規格外の城は分からない部分が多くて、復元のための高いハードルとなっているようです。そう考えれば城づくりは建築技術継承の大切な場であったとも言えます。

城主は威厳を示し、棟梁は技術を示す。特に安土城はそれまでの戦うための城から、見せるための豪華絢爛な城にしたことからも、世を平定して争いの無い泰平の世を作りたいと願っていたのかもしれません。もしあのまま本能寺の変が起きることなく、信長が天下統一を果たしていたら?誰もが一度は考える「もしも」ですが、もしかしたら奇想天外な木造高層建築物も出来ていたかもしれません。城そのものは復元困難ですが、麓の『安土城天主 信長の館』には、復元された金色の天主が展示されていたのですが、残念ながらここで私の持ち時間はタイムアップ。金色の天主は次の楽しみにします。

こうして不意に訪れた私の安土城探索はこれにて終わるのですが、これだけブログでページ数を使ったにも関わらず、実際の所要時間は1時間足らず。本当は、最初に車で間違って辿り着いた二王門の方にまで行って、摠見寺や三重塔も観たかったのですがこれも次回の楽しみに取っておきます。降りる頃にはすっかり雨も上がっていたので、石段を軽快に駆け下りたのですがその様子はYouTubeにアップしています。わずかな滞在時間でしたが私的にはこれだけでも十分に滋賀に来ただけの値打ちがあったのですが、娘たちが選んだ次の場所では第六天魔王の威光もかすむほどの衝撃を受ける事になるとは




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