森のかけら | 大五木材


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20110921 1この出雲大社が如何に規格外のスケールであったかという事を伝える「雲太、和ニ、京三」という言葉があります。雲太(うんた)=出雲大社が1番、和ニ(わに)=大和の東大寺が二番、京三(きょうさん)=京都の平安京大極殿が三番であると、出雲大社の壮大さを謳(うた)ったものですが、日本人の大好きな三大比較の原点でしょうか。リズミカルな語呂といい、長い時間掛けて話し言葉として語り継がれてきたものは、無駄や無理が無くスッと心に届いてきます。現代のキャッチコピーとしても何ら遜色なく使えるところが素晴らしい!

20110921 2私も新商品開発の際にはネーミングやキャッチコピーには頭を悩ませます。昔から映画のチラシを収集するのが趣味で、今では全部で数千枚もありますが、そのコピーや宣伝文句を読み返すのが大好きでした。子供の頃は映画の無い街で育ちましたので、わざわざお気に入りのチラシは通販で買っていたほど。なので、コピーとか宣伝文章を考えるのは大好きなのです。本当はそういう関係の道に進もうと思い描いていたのですが、夢散って今は『適材適所』で楽しんでいます。

 

20110921 3映画の世界では、昔の言い方ですがそういう宣伝文やキャッチコピーの事を、「人を惹きつける言葉(句)」の意味で「惹句(じゃっく」と呼んでいました。それを作る人を「惹句師(じゃっくし)」。今で言うコピーライターの事ですね。恐らく映画界だけの造語でしょうが、銀幕の暗闇の怪しげで魅力的な雰囲気の伝わる粋な言葉だと思います。映画の世界に関わらず、昔からある事象を端的な言葉に置き換える惹句師のような方がたくさんいたのでしょう。

 

20110921 4そしてまた、それを粋なものとして愛でる文化もあったのだと思います。作る人と、語り継ぐ人。長い時間かけて広い場所で多くの人の口伝でもまれたものは洗練され、本質が明確になります。もとの言葉が転化したり付け加えられたりして、語り言葉としてドンドン磨かれていくのでしょう。そういうモノって強いです。軸がぶれません。宗教や文化にしても数百年、数千年と長い時間と格闘して生き抜いたものは、別格です。それだけで人を説得させる力があります。

 

20110921 520年後とに遷宮を繰り返すのは、木造建築文化の継承と、繰り返される生命を若返らせる日本スタイルの「永遠性の訴求」だと仰っていました。常に若々しくあれという「常若(とこわか」の思想。う~ん、知れば知るほどに深い・・・。終の棲家を構成する木を売る仕事をしていながら、こいいう根本的な事を今まで学んでいなかった事を大いに反省するとともに、木造りに対する大いなる追い風を感じました。簡素にして精緻な日本美の極致、嗚呼言葉が幾つあっても足らないとはこの事か・・・。前回の出雲の合同例会の時と同様に長い長い出雲ネタになりましたが、さすがは神話の国・出雲、何回行っても見所がたくさんあって飽きません。ちょうど道後温泉の「おもてなしプロジェクト」で、地域の観光資源の事を考えていたところでしたので、大いに学ぶべき点があり勉強になりました。「雲太、和ニ、京三」の心意気を目指して!




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