森のかけら | 大五木材


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これからビーバーハウスに向かうわけですが、その前にビーバーの生態について振り返ってみましょう。ビーバー(beaver)とは、北米やヨーロッパの河川や湖、池などの湿原に生育する齧歯目(げっしもく)ビーバー科に分類される構成種の総称で、草食のおとなしい動物です。齧歯類の中では、カピパラに次いで世界で二番目に大きいそうで、日本での和名は『海狸(うみだぬき、かいり)』。川を堰き止め巣を作るという特性がユニークで、メディアで取り上げられることも多いので、その姿は想像できると思います。

 

大きな前歯が特徴で、その強靭な歯で巨木もガリガリ削りまくって伐採してしまいます。イメージが漠然としているかもしれないので、その巣作りをもう少し詳しく説明すると、まず適地を選ぶと、削り倒した樹木や小石、泥などを使って水を堰き止めてダムを造ります。ダムと言うと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、実際には数百mにも及ぶ場合もあり、カナダやアメリカではビーバーの作ったダムが決壊したことで大洪水になることもあるとか。一方で、ビーバーの巣が自然汚染の拡大を食い止めたこともあるようです

2011年にカナダのアルバータ州で、パイプラインの破断による原油流出事故が起きて、周辺の川に流れ込みそうになったのですが、たまたまビーバーが作った大きなダムがあったお陰で流出が止められたのだそうです。水浸しになって樹木が枯れたりする半面、水が堰き止められ植物が生育しやすい環境になることも。そういう意味では功罪ありですが、巨大ダムができると周辺の環境は良くも悪くも大きな影響を受けることになります。そのため「ビーバーは自分の生活のために周囲の環境を作り替える、ヒト以外の唯一の動物」とも呼ばれます。


水を堰き止めダムを造ると、その中に樹木を積み上げて巣を作ります。巣の出入り口は水中に造られていて、オオカミやコヨーテなどの天敵から身を守ることができます。川の水位に合わせて巣の高さやダムを作り返るなど実に几帳面。そんな森の建築家の仕事で最大のものは、カナダのウッド・バッファロー公園内の人間が入ることのできない湿地帯の奥深くにあるもので、全長850m!グーグルアースで発見され「宙からも見える最大のビーバーの巣」として話題となりましたが、1970年代から建造が始まったらしいのだとか!一日で収まらなかったのでこの話、明日に続く!




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