森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20100228 中四国役員会・美作3昨日、岡山県美作市において日本木材青壮年団体連合会中四国地区の新旧合同役員会が開催されました。新旧の役員が勢揃いで、40数名もの大人数での会議です。私も21年度の監事を拝命しておりましたので末席に参加させていただきました。今年度は、父親の死去もあり半分ほどしか参加できずご迷惑をお掛けしましたが、最後くらいは何とか有終の美を飾るべく愛媛の實田貴文・中四国地区直前会長と渡部康彦・愛媛会団長との3人で出席。美作まで車でおよそ3時間。いつもは後輩か誰かの車に便乗させていただくのですが、今回は都合で自らの運転で駆けつけました。

20100228 中四国役員会・美作2

左端が弘中京一郎(中国木材)21年度中四国地区会長、中央が實田貴文(瓜守材木店)中四国地区直前会長、手前が安東真吾(銘建工業)22年度中四国地区会長、中四国を代表するそうそうたる顔ぶれ。各地で会員減少の問題は深刻で、今回もその件で侃侃諤諤とした協議が行われました。愛媛では、今春に5名ほどの新入会員が見込まれています。一時定年延長(現在45歳)の話も議論されましたが、定年延長は結局問題の先送りで何も解決しません。むしろ、その事が新規勧誘を停滞させて事も否めません。

20100228 中四国役員会・美作積極的な勧誘が必至となり、結果的に無理だと思われていた会員増強が果たせつつあります。出来ない理由を掲げてしまうとそういう行動を取ってしまいがちで、やってみれば意外と好結果を生むこともあるものです。右は、日本木材青壮年団体連合会の会歌です。役員会では2番まで全員で斉唱します。もう何十回歌ったか分かりませんが、良い歌詞で大好きです。特に2番の歌詞「あまねく同志(とも)とたずさえて相互(たがい)の力結び合い♪」というのは、まさに木青連の醍醐味です。問題あってこその協議会、白熱した議論の後、無事に安東新会長にバトンタッチ!

20100228 中四国役員会・美作4その後は恒例の大懇親会。弘中直前会長の乾杯の音頭のあとは、気の置けない仲間たちと杯が重ねられます。私も数年前に中四国地区の専務理事をさせていただきましたが、最後の役員会(新旧)の後の懇親会のお酒ほど美味しいものはありませんでした。執行部の皆さんもさぞかし今宵のお酒は美味だったことでしょう。かつては私も初々しく、中四国のそうそうたる先輩方に囲まれて平身低頭お酒を注いで回ったものですが、もう上から数えたほうが早い歳になってまいりました。今回の新役員さんの顔ぶれをみると更に若返った感があります。

20100228 中四国役員会・美作5

いつまでも年配(あくまで木青連において!)の者がいては、若い方々が出にくくなるばかり。私も『老兵は消え去るのみ』の心境で望みましたが、安東新会長㊨がこの老兵(くどいようですがあくまで木青連において!)にも死に場所を、いえ働き場所を与えていただきました。数年前まで役員会を開催する前の時間を利用して、その地で会員の製材工場とか有名な建物を見学をしていました。その企画を実行し始められたのも美作の方々です。それを引き継ぐ形で私もそのお仕事をさせていただきましたが、再び特命を拝しました。会そのものの運営というよりは、会の前の実になる企画担当ということですから、私にも少しはお力になりそうです。最後のご奉公務めさせていただきます。安東新会長1年間よろしくお願い致します!




20100227 梶原剛以前から、ラジオの『じんじん地獄時間』などでお世話になっている梶原剛さんが舞台演出を手掛けられた『ジプシー・~千の輪の切り株の上の物語~』というお芝居を観に行かせていただきました。どうしてもその日のその時間でなないと動きが取れなかったので、夜7:30からの回に行ったのですが、いつものことながらチラシとかをよく見ずに、松山市総合コミュニティセンターという部分だけ見て、それを手掛かりにしかもギリギリで会場に到着。開始時間が遅いということは頭の中になく、コミセンの中の駐車場に停めれると思っていたら、既に閉鎖時間!慌てて前の有料パーキングに停めて中に入るものの、コミセンの2階というアバウトな記憶のお陰で辿り着けず、本日公演中止か?と思っていたら、私と同じような雰囲気の方がチラホラ。階下に行くと、張り紙が!会場は隣のコミセン・こども館2Fとの矢印。その時点で、開演3分前!こども館に行くには一旦室外に出なければならないのですが外は結構な雨!しかも会場駐車場に停めれるつもりだったので傘なし!

 

100228_1542~0001仕方なく雨の中ダッシュで会場へ向かうと、途中で同じく傘を差して向かうおじさんとも会話も交わしながら(こういう境遇に追い込まれると妙に親近感が沸くものです)、またこの時に限って、通気性の良い靴を履いてしまい(雨だけで室内移動で濡れないという思い込みから)、濡れた通路を走るほどに足の裏から水分も通気してくれます!それにもめげずにとにかく走る。結構濡れながらも何とか到着。そこには、「開演1分前です!」の梶原さんの姿が!「どうです、ちゃんと約束を守って来たでしょう!」と胸を張る間もなくとりあえず中に潜り込むと、これが大盛況で席が残りわずか!最後尾の端に座ると、偶然隣の席が先程のおじさんでした。軽く挨拶をして何とかギリギリで間に合いました。いつもの事なんですが、場所をチラッと見て知ってる所だと何だか分かった気になってよく見もしないで、思い込みで行動してしまい、それでいつも大変な目に遭うのですが、学習能力が欠如していて・・・あ~疲れた。

100227_0645~0001いや~お芝居は実に良かったです!前のめりになって観入りました。『ジプシー』というタイトルと無国籍風な衣装をまとったチラシから何時代のどこが舞台?などと思っていましたが、現代劇で作者はあの横内謙介氏。横内さんといえば、NKKの芸術劇場で俳優の植本潤さんと一緒に芝居の前の解説などのホスト役をされていた頃が懐かしいです。平凡な若夫婦がやっと購入した2LDKのマンション。二人が住まうべき建設中のマンションの1室に、不思議な移民の民・ジプシーたちが暮らし始める・・・!『自由になるための鍵はどこにあるんだろう』というテーマが掲げられています。30人近い登場人物が一同に舞台に登場するようなある種の群衆劇で見応えがありました。コミセン夢千夜・市民演劇第五章という事でしたが、キャスト、スタッフを含め多くの方が関わられていて、松山の市民演劇人のパワーを感じました。個人的には、粋で男気のある建築現場の職人・川西勘一渡邊沙織さん)のキャラクターが良かったです!

20100227 切り株②切り株」や「小枝」が重要なメタファーとして使われていました。私も家具を提案する時などに「これはかつて森に在って鳥や虫の終の棲家となるはずだった木です。虫や傷があるのは当たり前の事です。決して木は人間のために生まれてきたわけではありません。そんな木を使うわけですから、森のめぐみに感謝と敬意の気持ちを持ちましょう。」とお話しますが、まさに自分がその事を改めて思い知らされた気持ちになりました。人の住んでいるところにはかつて誰かが住んでいたという台詞がありましたが、本来土地も誰の物でもなかったはずです。木や森も・・・。

20100226 鳥最初、ひとつの空間を異次元軸でつなぐような話だと思っていたのですが、意外な展開で後半彼らの正体が分かってきて、テーマの謎が紐解かれていくるあたりから、大団円に向かって怒涛の勢いで話が進んでいきます。前回『じんじん地獄時間』に出演させていただいた時、中島みゆきさんの『この空を飛べたら』という曲をリクエストさせていただきました。『人は昔々鳥だったのかもしれないね。こんなにもこんなにも空が恋しい。』人は皆誰も永遠に探し物を求め、翼があるものなら心は空を目指すのでしょうか。梶原さん、感動感激(観劇)しました、素晴らしかったです!




100226_1718~0001今日は、FM愛媛さんから取材を受けました。白形優子さんが毎週火曜日、水曜日にパーソナリティを務められる『えひめまるごと15分』という番組です。毎週月~金曜日の11:40からの15分番組で、5分ほどご紹介いただきます。白形さんとは初対面で、とある所からのご紹介でしたが、きっとよく喋るおっさんだなと思われたことでしょう。いつものラジオの収録のつもりでいたので、今日打ち合わせをしてスタジオ録音だと油断してしまっていて、打ち合わせで結構好き勝手な事を喋ってしまい、今から録りますと言われしまった!と思ったのですが仕方ありません。同じ話をするのは嫌だったので、ポイントを絞りきれないままにダラダラと喋ってしまいました。いつもはスタジオに向かう車中で、(あんな調子ですがそれでも)それなりには考えているのですが、油断してしまいました。何回やっても一向に上達しないのは、素質がないから仕方ないのですが今日は更に早口でした・・・反省(いつも)。

 

DSCF1712まあ、それはそれで仕方がないのですが、こうしてメディアの方に取り上げていただけるのはありがたいことです。いくら私が早口で喋っても、直接お話できる人数はたかだかしれています。メディア媒体で話が出来るというのは、すごく効果があります。特にラジオの場合は顔が出ませんから、結構好き勝手に自分のペースで喋れますから嬉しいです。以前のラジオ放送の時の、地元の多くの方から「聴いたよ」と言われたのにはビックリ。しかも告知もしてなかったし、このブログもご覧になってない方ばかり。偶然放送が耳に届いたのでしょうが、私が思う以上に日頃ラジオを付けて仕事をされている方は多いようです。ここは宮内みかの発祥の地ということもあり、みかん農家の方が多いので、作業中ラジオは友達という方が多いようです。先日の愛媛農林水産まつりでも地元のみかん農家の方々がズラリ勢ぞろい。世の中本当に何が縁になるやら分かりません。

 

20100226 FM愛媛白形優子さんはとても心温かい方で、私のくどくしつこい木の話にもうまくつないでいただき、何とか無事収録は終了。言い足りないことは山ほどありましたが、こういうものは上澄みで勝負しないと蛇足になるばかりですから、後はプロの方が「処置」して何とか形にしてやって下さい!あれもこれもと思うと話がぶれてしまうので、数点に集中して説明すればよかったのでしょうが、あれを言えばこれも言いたいと、話が飛んで飛んで、う~ん、もう少し普段から話をまとめるという癖をつけておかねばなりません。『みかん玉』をあざとく持っていただき(スミマセン)取材証拠の写真を1枚。

20100226 FM愛媛3

最後にはいつもの恒例で【円い森】にサインのお願いに快く応じていただき、ちょっと杢目の面白い『土佐栂』を選んでいただきました。収録前後の長話にお付き合いいただき本当にありがとうございました。いろいろな種を撒いておくと、どれかに縁が出来るかなと思いいつも冗長になってしまいます。リスナーの方云々というより、まずはパーソナルティの方から洗脳(!)して、木のファンにしようと気ばかりが焦って、勇み足も多いのですが、そこはどうかプロの技でうまく木の魅力と可能性を伝えて下さい!

なお、放送はFM愛媛で3月2日(火曜日)、11時40分『えひめまるごと15分』にて。




★今日のかけらプレミアム03カステロ】 Castello boxwood イイギリ科・広葉樹・パラグアイ産

森のかけら・カステロ

森のかけらプレミア36 ②その名前に心をときめかせるのも私だけなのでしょうが・・・。実は、これこそ【森のかけら・プレミアム】に加えるかどうかで悩みに悩んだ木・ボックスウッドなのです。かなり使い込まれたアンティークなので、傷も汚れもありますが、こんな所で(失礼!)巡り合うとは感激です!人間、強く望み続けていれば大概のことは叶うと信じていますが、本当です。正直、私もこれがボックスウッドなのか別の木なのか、はっきりと断定はできないのですが、こういうものは一種の推理のようなものですから、購入した地域とかも手掛かりにしながら、可能性を探っていきます。

20100225 チェスの駒さて、その前に本来は『ボックスウッド』という俗称は、文字通り箱細工など緻密な加工物に適しているところからきていて、きめが細かく強度もあることから織物の芯材滑車、ボーリングのピン、木槌また、測定器具や定規、版木やチェスの駒などに使われてきました。その木は、イギリス、ヨーロッパ、北アフリカなどに分布するツゲ科の常緑広葉樹で、各地の地名がついて『ヨーロピアン・ボックスウッド』とか『ペルシアン・ボックスウッド』とも呼ばれます。しかしこの木は非常に小さなものしかなく、乾燥に伴って激しく割れます。そのためとても高価で貴重なものなのです。

20100225 ボックスウッド・リコーダーそのため、特徴が似ていて同じような用途に適した木も同様に『ボックスウッド』の名前を冠して流通されるようになり、本来のツゲ科ではないものも『OOボックスウッド』と呼ばれています。【森のかけらプレミア36】に入れてあるのは、俗に『カステロ・ボックスウッド』と呼ばれて流通しているイイギリ科の木です。こちらは、購入先から中南米のパラグアイ産という事を聞いていましたので、『ボックスウッド』としてではなく、『カステロ』として加えさせていただきました。こちらの木も非常に緻密で、今では入荷が困難になったツゲやボックスウッドの代用として、彫刻リコーダーなどの楽器にも広く使われています。小さなかけらからもその重みが伝わってきます。特に楽器としては共鳴効果も優れているようで、とても重用されています。

 

 

森のかけら・カステロ2このカステロの他にも、色目が黄色くて緻密で滑らかな材は『OOボックスウッド』の名前が付いていて、かなりややこしい事になっています。これはカステロや木材資源に限ったことではなくて、本来の貴重な物が減ってくると、それそのものではないがかなり似ていますよという事で、OOダイヤとかOO真珠とかよくありがちな話です。話を元に戻しますと、佐野さんの定規はロンドンで購入されたという事から、中南米産のイイギリ科のカステロではなくツゲ科のヨーロピアン・ボックスウッドの可能性が高いのです。しかもヨーロッパでは安定性が良い事から測定器具や定規に長らく使われてきたという伝統があり、その事からも、このアンティークな定規が本物のボックスウッドであると考えられるのです。今では貴重になった木といえども、かつては適材適所に使われ我々の身近な所にさり気なくあったのだとつくづく感じたボックスウッドとの邂逅でした!




DSCF1528すっかりネタが古くなってしまいましたが、『森のかけら』の育ての親お二人が揃って事務所の移転です。一足先に移転したのは、パルス・デザインの大内さん。詳しくは以前にこのブログでもご紹介させていただきましたが、事務所が少し近付いたせいで頻繁に伺わせていただいております。それに遅れること数週間、エス・デザインスタジオの佐野さんも市内宮西町に事務所を移されました。とにかくお忙しいお方で、片付けもままならないほど仕事やら講義やら出張やら、いろいろな物が山積しています。 当日は、何かに憑かれたように一心不乱に作業に打ち込まれていました。この正体は後日!

20100210 佐野さん パリからの更新その佐野さんは、先月仕事でロンドン、パリに出張されていました。出張先の話は、佐野さんご自身のブログで詳しく報告されていますので、是非そちらもご覧下さい。宇和島の真珠関係のお仕事で視察に行かれていたようですが、そこから話がどんどん膨らんでいきそうなので、我が事のように楽しみです。教え子が師匠の仕事に口を挟んで出過ぎた真似をしてしまいましたが、ご活躍を祈念しております。なによりも体を壊さないようにお気をつけ下さい。

 

IMG_2401前振りが長くなりましたが、本題はここからです。佐野さんから、現地のノミの市で戯れにこんな物を買ったんですと、ある物を見せていただいきました。右画像のアンティークのスケール、折りたたみ式の定規です。不思議な構造ですが、デザインがシンプルで洗練されています。下のようにパチン、パチンと折ったり畳んだりして使うようです。何より味わいがあります。精度?そんな不粋な事を言っちゃいけません! 真鍮と木を組み合わせて作られています。

IMG_2398

IMG_2399

IMG_2400

IMG_2402

 

 

100205_1053~0001黄色くくすんでいるが何の木に塗装しているのだろうと眺めていたら・・・!こういうのを本当に僥倖と言うのでしょう!まあ、それをこんなに喜ぶのは私ぐらいでしょうが。佐野さんは私の驚きの意味が分からず、不思議そうに苦笑いをされていました。それはそうでしょう。この古びたスケールに刻まれた消えかけの文字が幾つか彫ってあります。その中に、少しかすれてはいるものの、しっかりと〔BOX WOOD〕と英語のスペルがあるではありませんか!黄色く塗っていたのではなかったのです。こ、これは・・・!この運命的な邂逅(かいこう)の結末は・・・

たっぷりともったいをつけて明日に続きます。




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2010年2月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
Scroll Up