森のかけら | 大五木材


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20111130 1弊社にとって今年は『ブラックウォールナット』の当たり年で、フローリングや家具などに数多く使っていただいています。思えば、ブラック・ウォールナットを本格的にPR始めてから約3年。のんびり構え過ぎと思われるかもしれませんが、一過性のブームに終わらせるのではなく、その樹種の安定的な固定ファン(工務店さんや設計士、デザイナーさん)を作ろうと思うと、ある程度の期間が必要だと思います。食べ物ではありませんので、その評価が出るにも時間がかかります。

 

20111130 2実際に使って、四季を過ごした施主さんがその使い心地を語っていただくようになるまでには、現場納品からすればおよそ2年先の事。その結果を踏まえて、工務店さんや設計士さんも自信を持って別の物件で提案・採用していただく事となります。なのでやはり新しい提案がしっかり定着するようになるには3年ぐらい必要になります。本気でその樹種を定着させようと思えばそれぐらい根性を据えてやらないと結実しないと思うのです。そこで次に力を入れているのがこの『ブラックチェリー』!以前からよく提案させていただいているのですが、まだ定着には時間がかかりそうです。日本の『サクラ』に比べて原木自体の大きさが断然大きいので、木目がスッキリと優雅で整っていて、4m近い無節も楽に取れる材なのですが、それがむしろ『強烈な個性』を求められる(そのように私が仕掛けている向きも否定できませんが)弊社のお施主様方には、いまひとつ物足りないようです。

 

20111130 3むしろ狭い傾斜地で育ち、木目もよれて節がある野趣溢れるヤマザクラの方が人気が高いのです。日本のサクラに比べて『物語』の語り部分が少ないのも原因のひとつかもしれません。だからといって、決してブラックチェリーの価値が落ちるものではありません。オイル塗装した後の濡れ色になったブラックチェリーには、上品でありながらも妖しい色気が漂います。その触感も実に魅力的で、滑らかさでいえば広葉樹の中でも1,2を争うのではないかと思います。

 

20111130 4材が緻密で堅牢なので、滑らかであるのにシットリしていて、手に吸い付く感覚があります。現在入荷しているブラックチェリーが実に品質が良い事もあって、少しおとなしめな木目で上品な雰囲気の仕上がりをお求めの方にはイチ押しでお薦めしています。本日は、同じメーカーの少し短い材(2.4m)が入荷したので、早速に仕分け作業です。こればかりは人に譲れません。梱包の中身がどうなっているのか、1枚1枚材質を確かめながら同時に木取りもしていきます。

 

20111130 5こうしておけば、急な注文が来ても、その在庫の板で取れるのかどうかすぐに判断できます。私はどうしても自分の眼で見て、この手で触ったものでないと確信が持てません。特に家具の場合は、最終商品を作るわけですから、やはりそこは自分の目で確かめておかないと不安になります。今回の材も、反りやねじれ、割れが少なく色目の整った希望通りの良質なものでひと安心しました。この後サイズごと、色合いごとに分けて保管し、いつでも対応出来る臨戦態勢に入るのでした。さて来年は来るか、ブラックチェリーの時代?!




20111129 1わくわくどきどきわいわい木で遊ぼう』のイベントについては、昨日のブログで終わりにしようと思ったのですが、完成した『円筒ドーム』のその後について複数の方から問い合わせをいただきましたので、もう1日だけ延長報告させていただきます。和久洋三先生の講演の中で印象深かった言葉をもうひとつ。「生まれもって絵の嫌いな子どもはいない」それは本来ひとは凄い才能を持って生まれてくるのに、物心ついた頃から、親があれこれ余計な事を言って型にはめてしまうから、型にはまった絵しか描けなくなったり、絵が嫌いになってしまうという事。内なるモノを表現しようとする事は、魂の浄化であり、食べるのも忘れるぐらいに夢中になって物事に打ち込んでいる子どもの大切な時間を奪ってしまってはいけないと仰いっていました。それを木に当てはめて考えてみれば、「生まれもって木の嫌いな子どもはいない」。

 

20111129 2森の中で暮らしていた猿から進化した人間には、かつての終の棲家の記憶が刻み込まれているはずで、本能は全員「木が好き」であるはずだと思うのです。そう考えれば、木材産業は他の産業に比べて随分アドバンテージを得ている商売だとも言えます。実際にも、「私は木が嫌いで仕方がない!」という方にお会いした事がありません。世の中にはいるのかもしれませんが、それだって周囲が変な小理屈を植えつけてしまったお陰かもしれません。子どもが木に触れる時間も奪ってはいけないのです!

 

20111129 3さて、円筒ドーム解体の話に戻ります。まず中に取り残された和久先生は、中から1個2個と積み木を抜き取って、小さな出入り口を作り、見事無事に脱出に成功されました。その入り口を利用して子ども達は次々とドームの中に吸い込まれていきます。それを見ている私の思惑は、体が触れて壊さなければいいのに・・・駄目ですね~すぐにそんな風に『あとの事』ばかり心配してしまいます。そんな心配性で小心者の大人を尻目に、子ども達は次々に積み木を抜き出していきます。

 

20111129 4積み重なった上からの荷重がうまくかかっていて、驚くほどに安定しています。何とか崩壊してしまう前に、円筒ドームの内側から撮った画が欲しかったので、最年長参加者の長女(中学1年生)に頼んで、デジカメを持って入らせて、内側から外に向かって撮ったのがこちらの1枚。写真で見ると、何がなにやらよく分かりませんが、違うパーツが重なっているのはよく分かると思います。なんとも不思議な構図です。さあ、もはや崩壊も時間の問!

 

20111129 5デジカメの制止画(しかも2台)とデジカメの動画の3刀流でしたので、相当数のデータがあるのですが、さすがに崩壊の瞬間は映像で収めておかねばと思い、デジカメの映像に専念しました。次第にそれぞれの開放穴が大きくなって、残った部分がエンタシスのようになってくると、まだもう少し持つかなと気を許した一瞬に、円筒ドームが崩落!よくアメリカで、古いビルをダイナマイトで爆発させて、好一瞬のうちに爆破解体させる映像を見かけますが、まさに小さなビル爆破解体!しかし子ども達は大はしゃぎ。壊れていくからこそ価値がある。滅びの美学とでもいうべき感覚も本能の中に組み込まれているのかもしれません。作るときは綺麗に箱詰めされた積み木セットから1個ずつ取り出して積み上げていくのですが、それがまとまると相当なボリューム!この圧倒的な「量」がまた子どもの創作意欲をかきたてるのでしょう。それがまた明日のわくわくどきどきにつながっていくのです!




20111128 1みんながそれぞれ好きなモノを作った後はお片づけ。あれほどあった積み木もあっという間になくなります。マンパワー恐るべし!次は、床にガムテープで円く円を描いていきます。直径1.5m程度でしょうか。まずは和久先生が並べ方をレクチャーしていただきます。家内達大人スタッフが基礎となる1段目を並べると、申し込みをしている精鋭子供隊20数名が、その上に規則的に積み木を並べていきます。適当に並べているわけではなく、積み木と積み木の間に置くとか規則的な作業が黙々と続きます。

 

20111128 2みるみるうちに高くなってきました。まだまたげるうちに家内は脱出しましたが、和久先生はひとり逃げ遅れてしまいました・・・!どうなるの?と子供たちは興味津々に積み木を並べていきます。既に手が届かなくなってお父さん、お母さんに抱きかかえられて積み上げる子供も。椅子に乗って積み上げる子供もいて、見ているこっちは倒れ掛かって壊しはしないかと別の意味でドキドキ!きっと壊れてしまったって、子供たちはすぐに作り直していくんでしょうけど、大人になると費用対効果やら手間やらがすぐに頭に浮かんできて駄目ですね・・・。

20111128 3更にドンドン高くなって和久先生の姿が見えなくなっていきます。この間わずか10分足らず、四角い積み木を並べてまあるい円筒ドームが出来上がりました。イベントなどでは【夢のかけら】などを使って自由に積み木をさせたりもしていますが、ここまでの量を用意していませんし、サイズもまちまちですので、不安定な塔を必死に作ってはクラッシュというのが定番。ここまで綺麗な円筒ドームが出来ると、そこに美しさが加わります。そうか、こういうものをこどものアートと呼ぶのか・・・自由に作らせる事が自由ではいんだなあと実感。

20111128 4さあ、いよいよ円筒ドームも佳境。最終的には6尺近い高さになりました。よく見れば分かりますが2、3種類の形状の積み木を順番に積み重ねているので、円筒ドームの真ん中付近で地層のような「積み木の層」が見てとれます。職業柄、気になるのはその素材。幾つかの積み木を見た範囲では、『ブナ』と『カバ』などの白木が占めていたようです。その触感がツルツルして滑らかなのと、清浄な色合いが木の質感をダイレクトに伝えるのかもしれません。身近なところにいろいろな種類の木があるので、ついつい多種類の製品作りが身についてしまっていますが、2、3種類の同色の樹種がたくさん揃った時に感じる「調和の美しさ」もいいものだと思いました。たくさんの子供たちの手に触れ、積まれ崩され、その身には数え切れないほどの傷が刻まれていながらも、白木の積み木は力強さに溢れ堂々と美しいのです。

 

20111128 5弊社にも沢山のブナ(ヨーロッパビーチ)が入荷していて、家具や床材としても安定した人気を持っているのですが、その工程で発生する端材の「出口」を思案しているところです。当然【森のかけら】や【円い森】などに加工はするのですが、あまり1つの樹種ばかり在庫を作っても仕方ないので、ブナである必要性のある商品開発を考えてはいるのですが、今回の積み木はいいヒントになりました。といっても積み木を作るわけではなく、ブナの白木の美しさを生かした商品開発のヒントをいただきました。

 

20111128 6何はともあれ、多くの皆様のご協力を得て無事にイベント終了!延べ200人を越える方が集まっていただいたようです。私自身も『木育』の新たな側面を体験させていただきました。しかしだからこそ、いろいろな形の木育があっていいのだと、私なりの自己流木育を貫く決心を強めたのでした(嗚呼どこまで偏屈人生!)。たかが積み木とあなどるなかれ!そこには、太古の昔より人間のDNAに刻み込まれてきた「木と人との触れ合い方」のエッセンスが凝縮されています。和久先生、参加者、スタッフの皆さん本当にありがとうございました!




20111127 1わくわくどきどきわいわい木で遊ぼう』のイベントには大勢の方がお越しいただき本当にありがとうございました。家内達、大五木材女子部が主催しているイベントなので、私はもっぱら運搬+ビデオ・撮影係でしたが、子供達だけでなく大人も夢中になる楽しいひと時になったのではないでしょうか。定員制でしたので、参加できなかった皆さんにもその時の空気感を味わっていただければと思います。まずは、第一部・「童具館」館長の和久洋三先生の講演『こどもの目が輝くとき』でイベントスタート!

 

20111127 2聴講されたほとんどが女性の方でしたが、内容は父親に置き換えても通ずる子育ての核心に触れる事で、共感させられるお話でした。私も小さな頃は本気で美術の道に進みたいと思っていたのですが(小学高学年まで!)、そういえば母親はいつも私の描いた絵を笑って褒めてくれていました。お話を聴きながら、学校で絵の表彰状をもらうと、母親に見せるのがとても嬉しかった事を懐かしく思い出したりしていました。子供にとって身近な母親が最大の味方であり理解者であり自分のファンであった時期があるものです。私の母は優しくもあり厳しい人でしたが、不思議と子供の頃の若い母親の笑った顔しか記憶に残っていません。子供にとって親の笑う姿はかけがえのないもの。子供が笑顔になるためには、親が笑顔でいることなんだと・・・心に誓う事と実践できる事の大きな壁を認識しながらも、そのための一歩は踏み出そうと・・・。

 

20111127 3お話を聴いていると何だか久し振りに筆をみたくなりました。創造する事は精神の浄化だと和久先生も仰っていましたが、発散して中身を空っぽにして次のモノを入れる事も大切ですね。さあ、講演会の後は、子供達(親たちも)お待ちかねの積み木のワークショップです。和久先生も床に座り込まれて、子供達と同じ視線で積み木の説明。子供達は待ちきれない様子で、始めの掛け声開始とともに、皆夢中で積み木を積み上げて行きます。この膨大な数の積み木は、和久先生の『童具館』から事前に宅急便で送っていただいていたものです。形は立方体、直方体が基本で、それが微妙に長いモノ、薄いモノなどバリエーションがありますが、実は一定の法則に基づいて作られていて、形は違っても幾つか積み重ねると高さが合うようになっているのです。これが『自由の中の秩序』!あっという間に室内には超高層タワーの建設ラッシュ!

 

20111127 4しばらくすると、あちこちでタワーの倒壊するクラッシュ音と悲鳴と歓声!何をどのように作ってもいいですよ、と言われているにも関わらず子供達は(親も)無心で、上に上にと積み上げていきます。それは人間の潜在的な上昇志向の現われなのでしょうか?秦の始皇帝が天に届けと建てた阿房宮のように、皆一心不乱に天を目指していくのです。その一方で、万里の長城を作る猛者も現われます!素晴らしい~みんないろいろ違って面白い!積み木ってこんなに自由なんだと改めて実感。この後、更にとんでもないモノが登場するのです!




20111126 1お陰さまで最近ネットからの問い合わせが随分と増えております。【森のかけら】関連商品への問い合わせと、『ちょこっと端材』への注文が拮抗している状況です。数ヶ月前からフェイス・ブック(FB)も始めましたので、多少はその影響があるのかもしれません。拙ブログはマニアックになり過ぎてしまっているのか(臨むところですが)、なかなかレギュラー・コメンターの方以外からのコメントがいただけにくい状況ですが、FBはお手軽な分だけ双方向の反応がリアルタイムで見えるのでちょっとした安心感が得れます。

 

20111126 2自ら望んで仕掛けた試合でいくら割り切っているとはいえ、無観客試合では少し寂しいものがあります。だからといって、これから誰でも気軽にコメントしていただけるようなノーマルなブログにする気も無いのが偏屈屋なる所以ですが・・・。さて、『ちょこっと端材』の方はアップできる端材はそれこそ山のようにあるのですが、撮影やらHPへのアップが全然間に合っておりません!楽しみにしているとお声をかけていただく方もいらっしゃるので大変心苦しいのですが・・・。申し訳程度ですが週末少しアップ!

 

20111126 3加工すると保管場所の問題も出てきますし(倉庫の中に置いておくとすぐ迷子になるし、埃まみれになりますので)、端材といえどもすぐに山盛りになります。アップする前に、店頭で売れてしまうものもあるのですが、気がつくとHPの商品には「販売済」の言葉が並び、買っていただこうにも選択幅も狭まっています。画像データを減らせばもっと素早くアップ出来るのですが、実際に現品が見られない媒体だからこそ、1つの商品に最低でも10枚程度の画像は添付しておきたいのです。

 

20111126 4森のかけら】を取材していただく際に、よく「廃材」と「端材」を混同して使われる事があります。イメージは似ているのかもしれませんが、その2つには大きな隔たりがあるので、指摘して訂正させていただきます。「廃材」とは、不用のモノとして廃棄された材で、「端材」とは、あくまでもある目的物を生産する際に発生した余分な材という意味で、決して不用な廃材などではないのです。その幾つかは実際に廃棄されるモノもあるでしょうが、【森のかけら】は廃材から作っているわけではありません。出したくないのが廃材、出したいのが端材!

20111126 5また、大きなテーブルやカウンターを作った時に長さをカットした残りなので、端材には違いないのですが、『ちょこっと端材』と呼ぶにはあまりに不似合いなほど大きめな材も結構あります。「端材」として『ちょこっと端材』コーナーにアップするのも何だか抵抗があって、しばらく放置しておりました。そろそろHPも一部(特にネット販売部門)をリニューアルせねばならないと思っています新しく『大きめの端材(仮)』のようなコーナーでも作って、そちらでこういうサイズも扱わせていただこうと考えています。端材でもブラック・ウォールナットは大人気ですぐに売り切れます。家具や造作でも注文が多く、端材は沢山揃っているのですが、あまり樹種が偏るのも面白くないかなと(勝手に)思って少し控えておりましたが、リクエストが多いようなので、樹種のバランスよりも揃ったモノから順番にアップさせていただきますので、どうぞご期待下さい。ただし、来週から・・・!




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