森のかけら | 大五木材


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20120630 1さて、マガジンには御大にまつわる秘蔵エピソードもあったのですが、その中に御大の必殺技「16文キック」に関する気になる記述がありました。その前に、材木業界では北米から輸入される製材品の検量明細書(1本1本、品物のサイズを測って記述する明細)には、インチ、フィートの単位が使われています。その由来は、インチが男性の親指の幅、フィートが足の大きさを基準とする身体尺です。1インチは25.4㎜で、1インチは1フィートの12分の1、つまり1フィートは0.3048mになるわけです。

 

20120630 2木材業界ではいまだに「尺貫法」が生きていて、我々も日常的に「尺五寸の梁」とか「さんご(三寸五分)の柱」とかいう風に使っています。その尺についても、足の大きさに由来していて、1尺が0.303㎜でフィートとほぼ同じ。なので、フィート=尺と考えてもさほど問題はないので、こちらは受け入れやすいのですが、インチに関しては日常的な使う習慣が無いとなかなか身につきません。単位なんてものは、使って感覚的に覚えるものですから、最初は結構苦労しました。

 

20120630 3それでも使っていればそれなりに「記号的」に身につくものですが、材の厚みを表現するのに、5/4インチ(31.75㎜)とか1 5/2インチ(88.9㎜)なんて表記があると、いまだ電卓に頼らざるを得ません。輸入材を専門に扱われている方には常識なのですが、国内製材専門の方には聞きなれない単位です。インチ・フィートでは国内販売するのは分かりづらいので、センチ・メートルに換算するのですが、単位の端数で微妙に数字が変わるので昔は多少の混乱もありました。

 

20120630 4そういう前置きがあって御大(ジャイアント馬場)の話ですが、LAで靴を購入した際に靴底に16というラベルが貼ってあった事から某スポーツ新聞の記者が「16文キック」と命名したそうです。実際には御大の靴のサイズは16文(約384㎜)でも、16インチ(406.4㎜)でもなく、340㎜だったそうです。だからといって「16文キック」の名前に異を唱える人などいないでしょう。あの巨体が両足でドロップキックする姿に「32文ロケット砲」のネーミングをつけたその粋なこと。

 

 

20120630 5アメリカからやって来る挽き材といえども、かつてのように12インチ(304.8㎜)を越える(俗に言う「尺上(しゃくかみ)材」)が幾らでも入っているという事は少なくなりました。樹種にもよりますが、大径木は世界的に貴重なものとなっています。それでも稀に16インチクラスの幅の広いものが混入している事がありますが、それに出会うと、これが御大の足かと何やら感慨深い気持ちになっていた事を1冊のプロレス雑誌が思い出させてくれたというのが今回の長いお話の結末でした。




20120629 1そもそも【森のかけら】にしてからが、自分が欲しい物が無いので自分で作るという発想ですから、同じスペックのものが一堂に揃ってしまうと大変です。コレクターの虫がムズムズと動き出してしまいます。【森のかけら】を作る時に、周辺からは「こんなものを誰が買うのか?」と呆れられましたが、自分は4万円出しても欲しかったので、きっと自分と同じような妄執的なキャラクターは絶対に世の中にいるはずだという確信はありました。蓋を開けてみれば、そこまでマニアックな人ではない人にも受け入れていただきました。

 

20120629 2ですから、こういうものを見てしまうと、見て見ぬふりをするわけにはいかなくなるのです!分かっているのです、こういうシリーズモノに一度でも手を出してしまうと、途中で止めるわけにはいかない自分の性格も・・・そういうコレクターの本能に火をつける「ディアゴスティー二」的商法であるという事も・・・何のために創刊号が極端な廉価で販売してあるかという事も、本棚の隣にコンプリート出来る専用バインダーがさり気なく置いてある事も・・・すべてが巧妙に仕組まれたコレクター蟻地獄だということもすべて分かっているのです!それでも・・・飛んで火にいるあはれ夏の虫。

 

20120629 3しかも買って家に帰ってから気がついたのですが、本当は上の「日本プロレス 60年激闘史 第一期 全30号」を買うつもりが、あたかもこちらがシリーズ創刊号ですよ風な趣で陳列してあった、まったく別の出版社の「DVD付きマガジン ジャイアント馬場・蘇る16文」を誤って購入するという、コレクターとしてはあってはならないケアレスミス!シリーズの創刊号は特別仕様のサービス品という潜入感と「あの1戦のDVD」が私の手元を狂わせてしまいました・・・。

 

20120629 4結果、さらに60年史を集めるというコレクター魂の炎に油を注ぐこととなってしまったのです。しかし、こちらはこちらで敬愛するジャイアントの懐かしき姿を堪能、鉄の爪・フリッツ・フォン・エリックとの死闘(1975年NWA世界ヘビー級挑戦者決定戦/領国国技館)、そして伝説の1戦、スタン・ハンセン+ブルーザ・ブロディVSジャイアント馬場+ジャンボ鶴田という黄金カード(1982年愛知県体育館)を心ゆくまで堪能させていただきました。日米の「私にとっての史上最強レスラー」揃い踏みのタッグマッチ、最高!!

 この話、明日は「プロレスと木」の異種格闘技物語に(反則すれすれで)つながります・・・




★今日のかけら・#212 【ホワイトアッシュ】 White ash  モクセイ・広葉樹・北米産

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20120628 2フローリングを何にしたらいいのか迷い道にはまってしまった方に、その指針として示させていただく樹種も時とともに移ろい変わってきます。例えば幅ひとつを取ってみても、通常サイズは90㎜幅ですが、最小は57㎜から75㎜の小幅から、120㎜、135㎜、150㎜、180㎜の幅広まで多岐にわたります。少し前まで幅の狭いものが好まれる時期もありましたが、今は幅広が好まれる傾向にあります。設計士さんの意図や部屋のイメージなどにもよりますが、幅広を求められる方に確実に増えてます。

 

20120628 3その幅広のフローリングとして最近ご提案しているのが、こちらの北米産のホワイト・アッシュの120㎜幅。長さが1820㎜で幅は120㎜、厚み15㎜のユニFJ(フィンガージョイント)モノ、つまり縦方向に4、5枚のピースを繋いだものです。多様な表情を持つホワイト・アッシュにとって、その表情を楽しむためにはこれぐらいの幅が適サイズでもあります。

 

 

20120628 4ホワイトアッシュはフローリングとしてよりも窓枠や額縁など洋風仕上げの内装材としての認知度が高いかもしれません。ヨーロッパでは、ホワイトオークブラック・ウォールナット、マホガニーと並んで『ヨーロッパ四大家具材』の一角を占めている大変重要な木でもあります。同じモクセイ科のタモの代用品という扱いを受ける事もありますが、今でも幅の広い長尺材が安定して取れる木として昔から根強い人気があります。野球のバットに使われたりするほど粘りと強度もあります。

 

20120628 5木目のくっきりとして質感もタモと似た不雰囲気です。無塗装の状態では文字通り白肌㊧ですが、浸透性のある植物性オイルを塗布すると、少し灰褐色㊨になります。それでもタモに比べるとやや明るめといった印象です。時間の経過とともにやや黄身色を帯びてきますが、劇的に色が変化するわけではありません。ナチュラルな質感を好まれる方には非常に適した材です。オイルを塗布してもタモほど毛羽立ちは感じられません。

 

20120628 6いろいろな幅、厚みが豊富な木なので、フローリングだけではなく、巾木や枠材、額縁などの造作材としても同じ樹種揃えてコーディネートしやすいというのも嬉しいところです。なにより森林資源の持続可能性の高い木なので、量も豊富で供給も安定しており、幅広の割りに値段がリーズナブル。フローリングだけでなく、端材を利用した商品づくり(右は、「円い森」)にも欠かせない樹種で、今後かなり力をいくつもりです。こういう重要な木を今更取り上げるのは遅きに帰した感ありありですが、これもご縁。ホワイトアッシュ、以後お見知りおきを。




20120627  1在来木造や2x4、プレハブなど建築スタイルはそれぞれでも、内装には無垢お使いたいという方は沢山いらっしゃいます。どういう工法であれ、少しでも無垢材に理解や興味お示していただくのはありがたい事です。その中で一番多いのは、無垢のフローリング。次いでカウンターやテーブル、座卓といった感じです。いずれも施工される工務店さんとの下打ち合わせさえしておけば、工法とは直接関係がないものばかりですので、こちらとしてもご提案のしどころでもあります。

 

20120627 2以前は、土台や梁、柱からすべて一軒分すべての木材を収めさせてもらってこそ材木屋的な風潮があったりしましたが、不得手な事を無理してするよりも、得意な事を楽しみながらする、これが実践できるのであれば余程こちらの方が精神的にも経済的にも健全です。仕事に苦手(分野)を作ってはいけないと仰る方もいますが、平均点を求めるやり方は自分には合いません。『材木屋万流』の精神で、得意な「無垢の内装材・特殊材」の分野に活路を見出し、楽しみながら商売が続ければと考えています。

20120627 3その中の無垢のフローリングについてですが、大体はお取引のある工務店さんや設計士さんがお施主さの伴ってご来店いただき、あれこれ雑談を交えながら(雑談8割とも言いますが・・・)、木の話をさせていただき、その後倉庫の中で実際に無垢材に触れていただく、というのが通常定番のコースとなっています。ただし、その時点で大体、1、2時間はかかっていますので、その日に決定する事は珍しく、再度、再々度ご来店いただき決めていただく事になることがしばしば・・・。

 

20120627 4意識的に私がそう仕向けさせていただいてるという事もありますが・・・。やはり折角の機会ですので、施主さんとも親しくなりたいし、その時間の中で趣味やら人生観、ライフスタイル、家族構成、いろいろな情報をお聞かせいただきたいのです。その中から、少しでも木との関わりや適正を探り、合った材をご提案させていただきたいのです。なので、いきなり「おススメは?」と言われてもこちらとしては当惑するばかり。何も知らない方に何が適しているかも分からない状態でおススメなど出来ません。

 

20120627 5いまどきですから極端にご自分の情報や考え方を出す事を警戒される人もいますが、何もないモノを今から建てようという時に、心を開かないとチームには溶け込めません。そういう心構えをクリアして来られ、無垢の特性にもご理解を示していただいた方でも、あまりの種類の多さに混乱されて、ゴールが見えづらくなる方もいらしゃいます。その時点でようやく、方向性を示す意味で「おススメ」フローリングを提案させていただきます。その「おススメ」も時代によって変化があり、今もっともおススメなのは・・・明日へ!




20120626 1無垢フローリングの塗装や好調な『森のしるし』の仕上げ作業、造作材の出荷作業等々で倉庫の中も作業場もかなり混雑しています。狭い倉庫の中には木材が文字通り山積みされていますので、その合間を縫って塗装材を干したり、端材を探し出したり、奥から材料を引っ張り出したり・・あれはどこ?それはどこ?状態。自ら蒔いた種、不足や不満を言っても仕方ありません。どうせ倉庫が広くても、広ければ広いなりに使ってしまうんだから同じ(というのはひがみ根性ですが・・・)。

 

20120626 2いずれにしろ出来る範囲の中で、出来る事を精一杯やるばかりですが、そういう環境では「梱包」技術も次第に修練されていくはずなのですが・・・これが一向に上達する兆しが見えません。やはりきっちり基礎を習わないと上達への道のりは険しい・・・。それは分かっていても、この仕事に就いて四半世紀、入社以来「材木屋の基礎」を学ぶ事も無く、すべてが実地体験に基づくことばかりなので、「我流」が身に染みてしまっています。我流にも功罪あり、今更基礎の無さを悔いても仕方ありません。

 

20120626 3さて、基礎は無くとも見栄えは少々悪くても、梱包の目的は「中身を無事に届けること」。見栄えや要領の悪さは頑丈な梱包でご容赦いただくとして、日々せっせと梱包作業にいそしんでおります。この仕事に就いた20数年前は、宅急便で木材を送るなんて事は想像もしませんでしたが、いまやほぼ毎日なんらかの商品が宅急便にて出入りしております。自社で配達機能を有していなくても、北海道から沖縄まで商品が届けられる便利さを享受しつつも、大切な商品を他人に託すリスクも感じています。

 

20120626 4フローリングなどしっかり形がまとまっていて、専用の箱に入ったものなどは、まだ不安も少ないのですが、凹凸やL型など変形の仕上がり商品などは、出来る事なら自社で直接納品したいところです。無垢のフローリングに合わせてこういう形状の上がり框を作らせていただいていますが、これなども宅急便で送らなければならない場合は心配の種。何重にもエアーキャップを巻き付けたりするのも「過剰梱包」で、現場でゴミを作るだけになりはしまいかと・・・。不安や心配の種だけは一緒に梱包しないように注意、注意!




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