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先日、コラボハウスさんの新築現場でモザイクボードのR加工のテーブルを作らせていただいた事例をご紹介させていただきました。こちらではこのモザイクテーブル以外にもいろいろな家具をご注文いただきました。本日はその中の1つをご紹介。それがこちらの『カイヅカイブキ』の飾り台。カイヅカイブキに関しては、以前に『今日のかけら』で取り上げさせていただきましたが、ヒノキ科ビャクシン属の針葉樹で、建築分野ではほとんど使われることのない木です。 |
球春到来!!遂にプロ野球が開幕し、これから愛すべき阪神タイガースのの勝敗に一喜一憂する日々が始まります。願わくば喜ぶ日が増えてほしいものの、出足を見ると今年も憂う事が多くなりそうな・・・。今年は残念ながら愛媛でのタイガースの公式戦の予定が組まれていないので、松山で虎の姿を見ることが出来そうにありませんが、愛媛の地からも熱く応援しております。ちなみにその阪神タイガースには、愛媛県にゆかりのある現役選手が2人在籍されています。
筒井和也選手( 松山北高)、 秋山 拓巳選手(斎条高)の2人。秋山選手はもともと生まれは香川県の丸亀出身だそうですが、父親の仕事の都合で愛媛に来て愛媛の高校で活躍されました。一昨年のデビューは華やかでしたが、昨年は調子を落としていました。この春から高校に進学する長女が松山北高校に合格しまして、筒井選手の後輩になることができました。早速学校で、卒業生として筒井選手の紹介があったそうです。今年はお二人の更なる活躍を期待しています。
さて、その野球で『主役』の1つとなるのがバット。最近のバットの主流は『ハードメープル』の木を使っていますが、落合選手やイチロー選手、松井選手など多くの強打者にバットを提供し、バット作りの名人と呼ばれたミズノテクニクスの久保田五十一(いそかず)さんが引退されたのは今年のはじめの事。御年70歳で、テレビで拝見するとまだまだお元気そうにお見受けしましたが、技術を受け継ぐ後輩が育った事が引退の理由だとか。人間、引き際が肝心です。
その久保田さんは、かの法隆寺や薬師寺を手掛けられた宮大工の西岡常一棟梁の事を敬愛されていて、西岡棟梁が言われた『木を買わずに山を買え』の言葉を実践されています。今までに何度か久保田さんのバット作りにスポットを当てた番組を見たきましたが、そこでは良質の素材を求めてカナダや北海の森に出かけて、立ち木で素材探しをする久保田さんの姿がありました。我々材木屋こそが本来はそうすべきなのですが、細分化を言い訳に怠慢です・・・。
そうやって丹念込めて作られたバットでも、最後の仕上げは手加工ですから、0,数ミリ程度の誤差とも呼べないわずかな違いが生まれます。プロの一流選手たち、そのわずかな差ですら肌で感じ取るというのですから人間皮膚感覚たるや恐るべし!どの道にしても道を究める人は素晴らしい~。そのハードメープルですが、バットに使われることからも分かるように強靭で滑らか。テーブルやキャビネットなどの白色系の家具の定番アイテムでもあります。
弊社の小さな倉庫の中には、いろいろな国のいろいろな木が保管してありますが、入れ物の大きさを考えずに仕入をしてしまうので、倉庫がいつもほぼ満杯状態。昔はよく大工さんが手刻みをされていたので、大工さんが入る時にはその分のスペースを確保するために、少し余裕を持っていましたが、ここ最近は残念ながらプレカットが主流となっているので、大きなスペースを確保する必要がなくなり、更に仕入れに拍車がかかってしまい(!)かなりの混雑状態!
とはいえ、昔のように1本で数十万円もする銘木の床柱なんて仕入れませんから、場所は取れども値段は比較的安いものばかりです。以前東京の友人が、「その土地の坪単価よりもはるかに安い材のために多くの土地を借りて置いておく非効率は東京では考えられない」と言っていましたが、東京の感覚ではあり得ない事でしょう。確かに効率の悪い事をしているとは思うものの、『木を見せて売る』という事に徹するのであれば、ある程度のスペースはどうしても必要です。
それが自分の土地であろうが、借地であろうが、「現品」がなければ私は不安で不安で仕方がない。今どきですからネットで木を売ることも充分可能ですが、その手法云々ではなくひたすら自分が実際に近くで見たい、触りたいという欲求が強いだけではありますが・・・。よく、こんなに木を集めて本当に木が好きなんですね~と言われることがありますが、好きじゃなかったらこんな仕事していいるわけがない・・・。それが振り切れ過ぎると趣味の領域に入ります。
私はあくまでも仕事として捉えているので、木のミュージアムのようなものにしたいわけではありません。その欲求は【森のかけら】で果たしておりますので。ただ仕事とするには木はあまりに面白すぎて、割り切れないところが問題で、ついつい自分の趣味嗜好で仕入れ先行してしまうので、後付けでそれを仕事にすることが大変なのですが・・・。年度末が近付くと恐怖の棚卸が迫ってきます。日頃からの不始末の代償として毎年大変な修羅場を迎えることに・・・!
少し前に子供たちの通う小学校のグラウンドで、息子が入っていたスポーツ少年団のサッカー部の最後の試合(親子サッカーなど)があったのですが、その時グラウンドの隅に植えられているセンダン(栴檀)の木々に小鳥たちが集まってその実を啄んでいました。一応私もサッカーをする予定でしたので運動用のメガネをかけていた(老眼が進行しメガネを使い分けているので)のと、木が結構高かったことから細かなところ観察出来ませんでしたが小鳥が次々と来襲! |
普段はあまり気に留めないセンダンの木ですが、この季節になると黄色い数珠のような実がたわわについているのでその姿がよく目につきます。しかもその多くがかなりの大きさ!逞しい生命力を感じますが、それは材として考えると相当年輪幅が広いという事を意味します。つまり材として挽いた場合は、かなり粗目の表情が現れるという事です。まあ、校庭の木を見て、伐採してみたらなどとは思いませんが、ついつい職業病で・・・。そのセンダンですが、弊社の『遭難倉庫』にも幾つか材があります |
少し前、床の間の造作などでケヤキの引き合いが盛んだった頃は、どうしてもケヤキでは高額になってしまう代用として、センダンにも声が掛かっていましたが、今やそのケヤキ自身からしてお声がかかりにくい状況ですから、ケヤキの影武者的な評価しかされなかった方々からすればセンダンなど論外という事なのかもしれません。弊社にあるセンダンの多くは粗目のものなのですが、稀に目が詰まっていて杢目に妙味があるセンダンに出会うと嬉しいものです。 |
昨日、倉庫の整理整頓が出来ていない話をしましたが、早速その天罰が・・・!弊社の場合基本的な在庫の考え方としては、人間独りの手で運べない(つまり私の肩で)モノは寝かす(積み重ねて保管)のが基準)。要するに重たいもの(ゼブラやウェンジ、ナラなど)、長いもの(4m以上)、広いもの(幅が1mを超えるような)、あるいは極端に小さいもの(まとめて梱包)です。倉庫に立て掛けてある板は、しっかり乾燥していて私が独りで担いで運べたモノという事。
その倉庫の中の板の並べ方が問題なのですが、材木屋的な視点で考えると『樹種別』に分けたくなります。クリならクリ、サクラならサクラ、トチならトチといった具合に。耳を断った平板の場合は、家具を作るために同材で木取りをしなけらばならないので、必ず揃えて保管しておかなければなりません。しかし、それぞれ独立した1枚でテーブルやカウンターになる、ある程度の幅のある耳付き板の場合は、複数枚使う事は滅多にないので1枚1枚が勝負になります。
だとすれば、樹種で分けて保管するよりも、サイズで分けておいた方が効率的なんだとは思うのですが、市場で仕入れる時からして樹種別の配列で買う事に慣れていて、材木屋感覚ではどうしても樹種で分けたい(私だけかしら?)という観念が強く、ついついサクラコ―ナーとかトチコーナーとか作ってしまうのです。同業者同士の卸の場合は、「問い合わせの入口」がどれこれの樹種で何枚で、という事もあるのですが、一般の方相手だと基本はサイズになります。
にもかかわらず、樹種基準で保管しているわが倉庫では、遭難が日常茶飯事!先日もクスノキが『遭難』しました。台帳では絶対残っているはずのクスがどうしても見当たりません。雑多に置いてあるように見えても(実際雑多に置いてあるのですが)私なりの法則に乗っといて置いてある(つもり)なので、おおよその目途は立つのですが、どうしてもあるべき所にないッ!それは必ず急いでいる時に限って起こる・・・。クスノキが無いッ!!お客さんが待っている~!
人間痛い目に合うと学習するものですが、長年この仕事をしていると、痛みの耐え方と忘れ方に精通してしまい、喉元過ぎれば熱さを忘れてしまいます。まあ自分でもなんと懲りないものかと感心するのですが、ご注文で探す場合、筋肉も引き締まって少々の重みにも耐えれる(これも金だ〜!と思って・・・)るものの、ただ並べ替えるだけの作業となると筋肉だけでなく気持ちも萎縮してしまいます・・・。うま年生まれだけに鼻先にはニンジンが必要という事で・・・お粗末。
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