森のかけら | 大五木材

今日のかけら189

パープルハート

 Purple heart 

マメ科・広葉樹・中南米産

学名:Peltogyne spp

別名:グアラブー(Guarabu/ブラジル

パウ・ロッショ(Pau-roxo/ブラジル)

アマランスAmaranth/アメリカ合衆国

ヴァイオレット・ウッド (Violet wood/アメリカ合衆国

気乾比重:0.80~1.05

パープル・フロム・ザ・ハート

今日のかけら・♯189パープルハートPurple heart マメ科・広葉樹・中南米産

かなり以前から倉庫で眠っている【パープルハート】を整理しました。長さ2.6m~2.7mで、幅は100㎜~200㎜ぐらいの24㎜の板材です。乾燥は充分ですが、加重を掛けて押さえていたにもかかわらず結構カップ反りが出ています。とても硬い木ですから、鋸もかなり挽きいがみが多く、刃が震えていて厚みも不均一です。まあこういう硬い木はある程度のロスは仕方ありません。ロスといっても絶対捨てたりしません。そういう材を検品して、今回【ちょこっと端材】に加工し直しました。パープルハートそのものは、文字通り紫色の色合いが魅力的で、クラフトなどでもワンポイントに使うととても引き立ちます。その人気ゆえ価格も決して安いわけではありませんが、厚みが薄くなったり、長さが短いと必然的に用途も限定されますので、【ちょこっと端材】はお手頃な値段に設定させていただきましたので、サイズは本当に端材ですがクラフト関係の方、是非ご覧になってください。評判がよければ在庫はたっぷりあるので、また少しずつ整理してみるつもりです。

国産材では出会えないような鮮烈な色です。この木の最大の特徴は、まるで人工的に染色したのではないかと見まがうほどの紫(パープル)の色合いですが、実は荒材の時と加工してからではまったく別の表情を見せます。右の画像は、何も加工をしていない荒材の状態です。左の板に黒い染みのようなものが点々と付いているのは、製材する時に抵抗を減らすための油が付着した跡です。光線の反射もあるので、実際に肉眼で見るよりは少し淡く写っていますが、はっきり『紫色』を意識できる色です。う~ん、ファインダーを通すとどうしても実際の鮮やかな紫色が伝わりません・・・もどかしい!

少し水で表面を濡らしてみました。太陽の反射があって白っぽくなっていますが、これだとかなり肉眼で見た雰囲気に近いかも。紫といっても、柄に書いたような綺麗な紫ではなく、少し褐色がかった濃い紫色といったところでしょうか。これを削ってみます。「あれ?」思ったほど紫色ではありません。むしろ荒材の時の方が紫が強かったような気がします。削った直後はもっとどす黒いどどめ色をしていますが、空気に晒されると酸化して次第に鮮明な紫色に変化していきます。瞬間的に色が変化するというわけではありません。1~2日外部に置いておくとかなり変化が見られます。

室内でも変化するまでにかなり時間を要するのですが、変わるのは変わります。板が重なっていたりすると、焼けてある所とそうでない所で夏の日焼けぐらい見事に差が出ます。こんな感じです。まだ削って数時間なので差が顕著ではないですが。勿論個体差もありますので、綺麗な紫になるものや淡いままの物もあります。また、木そのものが木の交錯が激しい木なので、そういう部分は逆目になったり毛羽立ちが出て、綺麗な紫にはなりにくいです。いつまでも紫色が保持できるというわけでもなく、経年変化でやや落ち付いた褐色に変わっていきます。今回【ちょこっと端材】用に加工した物もまだ淡い紫ですが、数日で鮮明な紫に変わると思います。ということで、週末にでも改めて撮影して【ちょこっと端材】コーナーにアップしたいと思います。しかし、パープルハートとはよくぞ名付けたものだと思います。

。『〇〇ハート』と『ハート』が付く木は、案外多くて木の他にも『シルバーハート』(別名:ロンギ)、『グリーンハート』などがあります。色彩感覚は国もよっても違うとは思いますが・・・首を傾げたくなるよな物もありますが、それも楽しい。こういう原色系の色調が強い木は、一般住宅などではバランスが取りづらく、使いたくても使えないという事もあますが、うまく効果的に使えば、これほど目を引く木もありません。あまり大きなサイズや特殊サイズは、価格も高くなりますが、在庫のサイズのものであればそれほど高額ではありません。この素晴らしい『紫の木』に光りを当てていただきたいと思います。蛇足ですが、本日のタイトルは、敬愛するF.F.コッポラ監督の『ワン・フロム・ザ・ハート』からいただきました。コッポラの『ゴッドファーザー』や『地獄の黙示録』などの大作も大好きですが、たまに気まぐれのように撮った、『ペギー・スーの結婚』とかこの作品のようなメルヘンチックな作品も好きです。

映画作家・大コッポラが、映画少年に戻ったかのように嬉々として喜びながら作っているのが伝わってきて、何だかホッとした気持ちになります。それにしても当時のナスターシャ・キンスキーはため息が出るほど美しかったです。個人的には、昔やっていた『サントリー・レゼルブ』のテレビCM。与謝野晶子の『やわ肌の あつき血汐にふれもみで さびしからずや 道を説く君』という詩に官能的なメロディがついていたアレです。40歳以上でないと分からないかも・・・。彼女が男性を残し、走り去る車の中で涙を浮かべる場面。キンスキー眩いばかりの美しさと映像+音楽の素晴らしさにドキドキしながら観ていました。昔のCMは心に残るような素晴らしい物が多かったなあ・・・。

パープル・フロム・ザ・ハート PARTⅡ

今加工してある【かけら】は少し淡いのですが、【ちょこっと端材】の板はかなり濃い紫です。それも個性です。これは、【森のかけら・丸膳】です。作って1年以上経過しましたので、すっかり落ち着いついた雰囲気になりました。だいぶん色が落ち着いてきました。こんな感じです。植物性油を塗って蜜蝋ワックス拭きで仕上ています。一見分かりにくいですが、2枚の幅剥ぎとなっています。サイズは、w350xd250xh50㎜です。【商品紹介】の【丸膳】をご覧下さい。専用の箱に入れてお届けします。持ってみると片手では持ちきれないほど重たいです。

 

この色合いからも、パープルハートが住宅の色彩の中に収まりにくいほど、鮮烈な事が分かると思います。今までもいろいろな設計士さんに勧めてきましたが、他の木とのバランスが取りにくいようです。自分が勝手に面白いと思って仕入れをしてしまうので、在庫に残ってしまう事も結構あります・・・。それでも木との出会いは一期一会ですから、【】があった時に買っておかないとスルリと手をすり抜けてしまいます。後で悔やむのだけは嫌なので、ここはと思う時には買っておかねば二度と縁がなくなってしまいそうな不安に襲われてしまいます。そればっかりでもまずいのですが・・・。

パープルハートには、粋な日本名があります。【紫御殿】〔ムラサキゴテン〕と言いますが、誰が名付けたか知れませんが随分軽妙洒脱な名前をつけたものだと思います。こういう膳などの場合は、【紫御膳】とでも呼んだ方が、「座り」がいいかもしれません。一度パープルハートのテーブルにも挑戦してみようと思ってはいるのですが、なかなか勇気がなくて踏み切れません。フローリングとしては、いろいろ作られて販売されているようですが、やはり店舗が中心だと思います。材としては、ウッドデッキや外部にでも使っても強い耐久性を発揮する木ですから(相当高級なデッキになりますが・・・)、床材としても適しているとは思いますが、私の周囲ではそこまでのチャレンジャーは少ないようです・・・。

先日加工した端材も数日ですっかり色が紫に染まりました。これだけ「力」のある木ですから、使い過ぎるとバランスを逸するかもしれませんが、うまくワンポイントに使ってもらえれば、効果抜群だと思います。かつて聖徳太子が最高位に紫を使ったともいわれ高貴な色ですから、世が世なら庶民には縁のない色だったかも知れません。洋の東西を問わず、世界でもその傾向があったようで、中国の紫禁城や、英語で「be born in the purple」というと「王侯貴族の家に生まれる」という意味になるようです。この鮮烈な色彩に世界中の人が畏怖を感じていたのでしょうか。

紫というと、『パープル』以外にも『バイオレット』と表わすこともありますが、一般的には、『パープル』は【赤紫】、『バイオレット』は【青紫】を示すようです。いずれも、権威や尊厳、高貴、神秘性なども想起させる色ですが、】、鎮静的なイメージの『バイオレット』に対して、『パープル』は興奮する色だともいわれます。そう考えると刺激が強いようですから、あまりパールハートを過度に使いすぎず、ワンポイントに使ったほうがいいのかも知れません。ちなみに【ヴィオレットウッド】は、【プレミアム36】の中に含まれています!興味のある方は、是非パープルとの色の違いをご確認下さい。貴重な材です。端材も無駄なく有効に使っていただきたいと思います。

パープルなハートのご縁

先日お引渡しの終わったワンズ㈱さんのG様邸でもふんだんに無垢材を使っていただきました。至るところに無垢材を使っていただいていますので、どこからご紹介しようか迷いましたが、何といっても玄関を開けて目に飛び込んでくる鮮烈な紫色『パープルハート』からご案内致します。パープルハートについては、以前に『今日のかけら』で触れましたので、樹種の解説についてはそちらをご覧下さい。今回は、玄関脇の小棚として採用していただきました。照明でやや赤身が強くでていますが実物はかなりのパープル!一般の方で、実際にこの木を見られた事のある方はほとんどいなくて、弊社の倉庫で実物をお見せすると、その人工的な紫芋のような色に驚かれます。その後、充分にこの個性的な色合いを堪能された後、「でも我が家ではちょっと・・・」というのがごく普通の反応です。

紫色は太古より高貴な色とされてきましたが、やはり簡単には馴染みにくい特別な色だと思います。しかしそこがセンスの見せ所!ワンズ㈱のインテリア・コーディネイター・井村多希子さんがセンス良く住宅に取り入れていただきました。従来、あまりの個性ぶりに店舗でないとバランスが取れないと言われ、住宅での採用は受け入れられなかったのですが、こうして使っていただけるのはありがたいです。実際にこの木を見ていただかなければ、この木の存在が知らしめる事が出来ません。

とはいえ、壁や床、部屋全体の雰囲気を余程計算して使わなければ、バランスが取りにくい木である事は間違いないので、どこにでも使えるというわけでもありません。また、使っていただく施主さんにもそれなりの遊び心がなくては受け入れ難いものになるかもしれません。その点、G様ご夫婦は遊び心満点で肝要なお心の持ち主、パープルハートの個性もサラリと受け入れていただきました!よく言う事なのですが、「人が木を選ぶのではなく、木が人を選んでいるのです」と。自分が選んだつもりでいても相性が悪ければ、知らず知らず決定段階で漏れたり、忘れていたり、丁度その前に在庫が切れたり、なんやかんやで縁がなかったりするものです。縁がある木は、不思議と「これが最後の1枚」とか、丁度のサイズが残っていたとか、選んだクロスや床材とも相性が良かったりと、不思議なものです。関わった人間の気持ちがプラスのベクトルに向いていれば、結局良き着地点に向かってすべてが好転していくような気がします。

逆に、最初躓くとなかなか軌道修正が難しいのも、「選ばれている」のかもしれません。ですから、俺が選んで使ってやっているなどと威張って扱いもぞんざいにしていると、木も嫌気がさして暴れたり反ったりするかもしれません。ご縁があって良かったと思って、手入れもして大切に使ってあげていると美しい光沢を放ち、長らく満足感を与えてくれるのではないでしょうか。何を非科学的な事をと思われる方は、『命ある素材・木』を使おうなどとはゆめゆめ思いなさいますな。ケチをつけようと思えばどうでも文句をつけれるのが木です。これはあらゆる天然素材に共通して言えることですが、両方に相応の理解がなければトラブルは必至です。しかしそれがうまくいった時は双方に至上の喜びがあります。木の個性や面白さを提案していただいたワンズさん、それを快く受け入れていただいたG様ご夫婦の作り上げられた新居にはまだまだご紹介したい無垢材の喜びが溢れております!

住宅では収まりが悩ましどころの『パープルハート』も単独の商品にすると個性の塊。こちらは人気の丸膳です。2枚の幅剥ぎで、植物性油+蜜蝋ワックス拭きで、鮮やかな紫色が更に深みを増しています。ズシリと響くその重力感。大切な場面で大切なお方にお使い下さい。こちらで販売しております→『丸膳

赤紫の貴婦人・パープルハート

以前に『モート・レイニーハウス』の主とジューサンケンチクセッケイ石村隆司君が二人でご来店いただき、ダイニングテーブルの木選びをしていただいた話をアップさせていただきましたが、その時選ばれたのが『赤紫の貴婦人・パープルハート』でした。そのテーブルがようやく完成しましたので、改めてここでご紹介させていただきます。加工直後は茶褐色ですが、しばらくするとサーッと鮮やかな紫色に変わっていきます。今回は写真のように5枚の板で幅剥ぎさせていただきました。

脚は黒塗りのアイアンですが、建設関係の会社にお勤めのご主人の友人が制作していただきました。強烈な紫色とアイアンの黒がベストマッチで、パープルハートの紫色が一層引き立ちます。鉄脚という事で、シンプルな作りながら結構な重さ!木であれば、大抵の木でも、どれぐらいの大きさでどれぐらいの重さがあるのか大体検討がつきますが、鉄の場合は見た目を裏切る重さにいつもいつも腰が折れそうになります。この脚も見た目は細く見えるかもしれませんが結構な重さ!

石村君とふたりでどうにか室内に運び込み設置。水平な場所で持つのであればそれほどでもないのですが、縦に起こしたり、不安定な持ち方をするとテーブルの重みが掌に食い込んできます。加工そのものは職人さん(もちろん今回も善家君)に依頼しているので、せめて木選びと納品の時にしっかり関わっていないと、自分にとっても「楽しみどころ」がありませんし、こうやって重さを体で実感する時こそが家具納品の醍醐味なのです。なので納品時に困難を極めれば極めるほど興奮~!

本来の家具屋さんって営業と配達は当然分離していてもっとスマートなものかもしれませんが、最後にお客さんの喜ぶ顔を見れないなんてモッタイナイにもほどがある!その瞬間に出会えなければ、この仕事の意義そのものがなくなってしまうような気すらしてしまうので、遠方に宅急便等で納めさせていただく場合は何とももどかしいのです。かつて、「色合いがどぎつ過ぎてこんな色の木が一般住宅で売れるか~!」と罵倒した大工さんがいましたが、道極めればそこに友あり

現在、弊社にはこのパープルハートの薄板(厚み25㎜前後、長さは2m~2.6m程度、幅は100~250㎜前後)が200枚前後あります。中南米原産ですが、現地ではウッドデッキに使われるほど(モッタイナイ!)硬質な木であるため、結構反りやねじれ、歪みもありますが、その色彩のインパクトは他の木の追随を許しません。小口から見ると長年の埃や汚れで薄汚く見えますが、「ボロは着てても心は錦」ではありませんが、ひと削りすれば美しくも妖しい赤紫の衣をまとった貴婦人がそこに現れます。

端材ではないパープルハート

倉庫の整理がなかなか思うように進みません。主な原因は、天気が悪い日が続いたため、倉庫の奥の材を思いきり表に出せないという天候事情と、もう見切ろう見切ろうとしながらも最後に例の病気(モッタイナイ症候群)が発病してしまって、これはもうちょっと置いといてみようかという情け(ない)心が出てしまうため。しかしそれではいつまでたっても変わらないと、断腸の思いで(『えひめのあるくらし』の際の私の呼称はここからきている)現在、鬼整理の真っただ中です!

整理するといってもただまとめて十把一絡にして叩き売るようなバカな事をするつもりはなくて、サイズや用途に合わせて、場合によっては加工もして、最後まできちんと付き合います。ただしモノよっては身近なところに出口の無い(遠い、見つかりにくい)ものもあって、そういうものについては、以前やっていた『ちょこっと端材』のように1枚ずつ画像をアップして販売させていただくことにしました。まずはその第一弾として、色合いが個性的な中南米産の『パープルハート』!

森のかけら・プレミア36】に加えているぐらいですから、私は大好きな樹種なんですが、悲しいことに少しだけ厚みが薄い!荒材で24~25㎜。もしこれが38㎜(6/4インチ)あれば、【森のかけら】はもとより『森のしるし』や『モザイクボード』など活躍の場はいくらでもあったことでしょう。まるで人工的に作られたような妖しい赤紫色が、どれだけ多くの人を魅了しただろうかと想像するだけで胸が躍るのですが・・・あとたった数10数ミリありさえすれば・・・涙。

だからといって出番がないわけではないものの、世の中にはもっとこの木だからこそ生かせる出口をお持ちの方もいるはず。そんな方に有意義に活用してもらおうという思。在庫しているのは、長さ2.0~2.7mで幅100~270㎜程度の板が200数十枚。そのうちの一部を少しずつ加工してHPでアップしていくつもりです。かなり不定期になると思われますが。バラの小口売りなので当然対象は一般の木の愛好家、木工作家さんなどを考えています。画像の左側に立っているのが通常のフローリング(1820☓90☓15㎜ですのでサイズの目安にして下さい)。ちなみに価格は、A&B=1000☓150☓27㎜ ¥5,000/枚、C=2000☓255☓20㎜ ¥12,200/枚(いずれも税別・送料別)※現在はすべて売切れております。

基本は無塗装での販売ですが、この木の美しさを知ってもらいたいので、試しにオイルを塗ったのがこちらの画像無塗装では淡い赤紫が、オイルが染み込むことでクッキリした紫芋色に!空気に触れると濃くなっていくため、カットした直後の切断面はこれほど鮮やかな紫色ではないのですが、時間が経つと深みが増します。プレーナー加工はしているものの、あくまで荒加工ですので仕上げはご自分でお願いいたします。なお少量ずつのアップなので売れ違いにはくれぐれもご容赦下さい。

もう大鋸屑とは呼ばせない!③*

これが『の羽/パープルハート』です!465✕325✕H295㎜サイズの段ボールにほぼ箱いっぱい分をビニール袋に詰めています。このまま段ボールでお届けします。価格は今のところ¥5,000/箱(送料・税別)で設定しています。収集については、加工前にブロワーで丁寧に他の木の大鋸屑などを吹き飛ばして、ビニールを敷いて他の木屑が混ざらないよう細心の注意を払っているつもりですが、特別な集塵システムがあるわけではなく、あくまでも手作業ですので、わずかに他の木屑が混入することがあります

また、耳付き(樹皮)の板を切断・切削することも多いので、どうしても樹皮を粉砕した屑も混入します。そのあたりは寛容な心で受け止めていただきたい・・・海辺の砂浜にも砂以外にいろいろなモノが混じっていますが、母なる海は寛容に受けとめすべてを優しく包み込んでくれます羽毛も空が・・・と、自分で書いていて、まさに命名した名前に助けられるとはこういうことか、を実感!さて、その『森の砂』の方ですが、こちらはコーヒー瓶サイズのちょうどいい容器を見つけたので、それ1本が1単位。

今のところ、サッチーネパープルハートブラジリアンチークホンジュラスローズ、ココボロ、ブラック・ウォールナットなどマニア心をくすぐりそうな特徴ある樹種をそれぞれ瓶1つずつ用意しました。なるべく瓶の口までいっぱいになるように入れてあります。こちらは今のところどれでも1瓶¥1,500(送料・税別)こんなの買ってどうするの?なんて方はスルーしていただいて大丈夫です。木は材としてだけが日本人の暮らしを支えてきたわけではありません。捨てるところがないのが木の凄さ!

ところで大鋸屑集めて誰に何のために売るの?と疑問に思われる方も多いかもしれませんが、欲しいと思われない方にはいらぬ心配です。とかく使い道が分からないものを否定したり批判する向きがありますが、私などはそこをあれこれ悩みながら用途を考えるのが楽しみでもあるので、下手に用途の説明などあるのは興醒め。まあ、世の中には私と同じような嗜好の方も少しはいると思うので、そういう方の琴線に触れればいいと思っています。もっと量が欲しいという病的な方は直接お問い合わせください。続く・・・




 

今日のかけら151

ケンパス

Kempas

マメ科・クームパシア属・広葉樹・東南アジア産

学名:Koompassia malaccensis 

別名:インパス(Impas/サバ)

気乾比重:0.80~0.95

 

鉄道『枕木』物語

★今日のかけら♯030【ケンパスKempas マメ科・広葉樹・東南アジア産

最近よくの注文があります。枕木といっても、新品の物ではなく実際に線路で使われていた中古の枕木です。枕木というと、材料となる木が決まっていると思われる方も多いのですが、実際にはいろいろな樹種が使われています。国産の枕木としては、何といっても【】が有名です。ただこの辺りにはそういう大きな栗がないので、実際に使われている『栗の枕木』を見たことはありませんが・・・。他にも、『青森ヒバ』や『』などにも、枕木で使われたとの記述があるのですが、青森ヒバでは少々柔らか過ぎる気がするし、それだけ大きな樫が枕木に使えるような安価で揃うのか疑問です。

そういう事もあったが、やはり問題があり永くは使われなかったという事かもしれませんが、日本は広いですから何があるかは分かりません。木材にも、まだ見ぬつわものが眠っているかも入れませんから。枕木材としての適応条件は、まず堅牢であるという事。数10tもの車輌を支えるわけですから当然の事です。さらに大量に使うわけですから、そこそこ安価で安定的に手に入る事。細かな精度は求められませんが、製材後に暴れやすかったり、反りやすい物も出来れば避けたいです。また、枕木には腐食を避けるために保蔵材が注入されるので、薬剤の浸透性がよい物がベストでしょう。どれだけ試行錯誤があったのか分かりませんが、そういう条件を満たした物として、世に認められている物の1つが、【ケンパス】です。

前述の条件を満たしているのでしょう(検証したことはありませんが)、このあたりで見かけるほとんどの枕木がケンパス・・・だと思います。というのも、中古で薬剤が浸み込み、かなりダメージを受けていますので、全体の雰囲気から推量するしかないのですが。中には、内部に大きな洞が出来るほど朽ちてしまったものや、ザックリ割れの入った物もあります。よく、どれくらいの重量ですかと訊かれますが、重さもまちまちで軽く持てる物から、二人がかりでようやく持てる物までさまざまです。

枕木=ケンパスという構図が先にあると、フローリングにも使われる事に違和感を覚えるかもしれませんが、少し着色してウレタン塗装したフローリングもかなり出回っています。表面に逆目や毛羽立ちやすいので、ウレタン塗装が基本となるため、弊社では扱ってはいません。釘持ちがよいことから、他にもパレット材やダンネージなどにも利用されています。ケンパスの【森のかけら】を手にとって見てもらうと分かるのですが、結構面白い杢目が出るので他の用途に使っても面白いと思うのですが、枕木の印象が強すぎて思考が止まってしまいます。

日本はどういう用途にでも細かな注釈をつけますが、現地では硬くて安ければ、使える物は何でも使うという大らかさがあり、アケンパスのほかにも、ユーカリ系の木も同じような特徴を持つようで、『ブラックバット』、『スポッティドガム』なども枕木に使われているようです。更に『ビリンガ』、『タリ』、『クマル』などのマメ科の木や、『カポール』、『ヘリチエラ』、『グリーンハート』など様々な気が枕木に利用されています。

肌がデリケートな私としては、強い薬剤の注入された枕木は手に余す事もあるのですが、ガーデニングや車止めなど用途も広く根強い人気があります。昔、枕木を磨いてベンチに使うという猛者もいらっしゃいましたが、薬剤の事もありますので、なるべく素手で触れる事のない外部での使用にとどめるべきです。以前ほど入荷が安定しにくくなりましたが、日々車輌の重みに耐え、奮闘する縁の下の力持ちに敬意を払いつつ、これからも枕木の第二の人生のアシストをさせていただこうと思っています

 

枕木考(1)・・・クレオソート油

昨日、ウッドデッキの材料としてマニルカラをご提案している話をしましたが、雨風に晒される外部に使える木というのはある程度制限されます。勿論、強い防腐剤を塗りたくるので材種は問わないなんて場合は別ですが・・・。外部で使う木として多く方が思い浮かぶ用途のひとつに線路の枕木があると思います。その枕木の条件としては、重い電車の重量を分散させ、レールが地面にめり込むのを防ぐ弾力性、強度、耐久性などが挙げられます。安全性は勿論ですが、なにしろ大量に使用するため当然コストも重視されます。

そういう条件のもと、利用されてきたのがクリブナニレミズナラなどの広葉樹、また意外に思われるかもしれませんがヒノキヒバなどの針葉樹の他いろいろな樹種が枕木として利用されてきました。それは日本全国に張り巡らされた線路の枕木として利用するのに、硬い広葉樹だけではどうにも対応出来なかったという事情があります。もっとも日々鉄の車輪に踏みつけられる特殊な環境の枕木の場合は、そのまま生地で使ったのではすぐに朽ちてしてしまうので、クレオソート油による防腐処理が施されます。

よく廃枕木、いわゆる中古枕木をガーデニングなどに利用される方もいらっしゃいますが、クレオソート油というのは、コールタールを蒸留して得られる液体で、IARC(国際がん研究機関)のグループ2A(おそらく発がん性がある)に分類されている非常に強力な塗料ですのでくれぐれも取り扱いには注意しなければなりません。それを塗れば確かに耐久性は飛躍的に向上する(無塗装状態に比べれば倍から数倍)ものの、それだけ長持ちさせる効果のある塗料が果たして人体にも無害なものであるのか?

そういう疑問を抱くようになってから、安価で弱い木に強い塗料を塗って長持ちさせるような事は止めて、なるべく強い木をそのまま、またはなるべく人体への負荷の少ない塗料を使うスタイルへと切り替えてきました。ただ私も塗料についてはまだまだ勉強不足ですので、今も試行錯誤の繰り返しで、検証も必要だと思っています。また前述の石炭から作られる工業用クレオソート油の他にも、正露丸などにも使われる事で有名な『木クレオソート』があり、こちらはブナの木などから作られています。明日に続く・・・

枕木考(2)・・・家庭用品規正法

昨日に続いて枕木の話です。木クレオソートが、ブナなどの木材から出来たものだから安全というのは早計で、やはり何事も過ぎたるは及ばざるが如しと言いますので、用法や用量を守るのは当然ながら、あまり過信するのもどうかと思います。イチョウイチイをはじめ木材の中にも毒性のあるものはいくらもありますから。また業界関係者の人も案外ご存じない方が多っかたりする事なのですが、クレオソート油で防腐処理された枕木については、改正された家庭用品規正法によって、販売対象に制限がかけられています

弊社でも以前は中古枕木を取り扱っていて、一般の方が購入されるケースもありましたが、現在は一般の方への販売は控えさせていただいております。また現在残っているわずかな在庫が無くなれば、中古枕木の扱いそのものも止める方針です。ちなみに、業者の方が業務用に使用する場合は問題がありません。例えば、建設業者や造園業者が業務用資材として使われる場合、事業を営む個人が営業用として購入する場合、事業者が一般家庭の造園などに施工する場合、農業者が牧柵や土留めに使う場合などは問題ありません

ちなみにホームセンターで『中古枕木』または『中古風枕木』などとして販売されているものについては(新品枕木というのも含めて)、実際に線路で使用してたものではなく、ガーデニング用に作ったもので、クレオソート以外の防腐剤を使ったり、発癌性物質は取り除いたものだと思いますがご自分の目でよく確認して下さい。その枕木も最近はコンクリートなどに切り替えられ、文字通り枕木なのに木が使われなくなりつつありますが、現在の日本で鉄道枕木に使われる主要木材は東南アジアの『ケンパス』です。

そのケンパスの商品が先日まとまって入荷しました。それがこちらの写真。枕木に使われるぐらいですから、ケンパスが硬くて重く耐久性の高い木だという事は分かってもらえると思いますが、気乾比重0.80〜0.95程度。これはマンションのベランダなどに敷き詰めるタイプのデッキなどに使われるつもりで海外から輸入したものだと思われるのですが、ご縁があって弊社にやって来ました。昔はよくケンパスのフローリングというのも出回っていましたが、よく見ればなかなか味わいのある木なのです。詳しくは明日。

ケンパス、使わねば・・・

東南アジア産のマメ科の広葉樹『ケンパス』については、既に『今日のかけら』で触れておりますので、詳しくはそちらをご覧ください。それが今から5年ぐらい前の話ですが、その頃はまだケンパスといえば、フローリングか枕木になったものぐらいしか見たことがありませんでいた。しかも当時周辺で流通していたケンパスのフローリングはすべて着色したウレタン塗装のものばかり(あるいは中古の枕木)でしたので、実際に私が生地のケンパスに触れるようになったのは【森のかけら】を作るようになってからの事。

実はそれまでケンパスといえば枕木の素材の木というイメージもあってあまり顧みる事もなかったのですが、じっくりと近くで見れば随分と味わいの木であることが実感できたのです。特に今回入手したケンパス材は、結構ボリュームがあるので、並べてみるとケンパスにも多彩な表情があることがよく分かります。同類の『メンガリス』と同じように環状の異常組織があり、ルーペで観察すれば独特の模様がよく分かります。その特性からすればベランダなどのデッキにしてもいいのでしょうが何だかもったいない・・・

これをデッキ材に使うというのはもっとも正当な結論なのかもしれませんが、もっとこの木柄を活かす用途があるのではなかろうかと思うのです。ちなみにこれ1枚のサイズは、長さ470×幅75×厚み12㎜というもので、4面プレーナー加工してあります。現地加工品で、国内に入荷してからの保管期間も長かったという事で、精度はそれほど信頼できませんが、1枚の大きさが大きさなので、値段もかなり格安!手間はかかるでしょうが、例えば店舗などの壁面にレンガ貼りに貼ってみても思いのではないかと思います

かなり枚数があるので、すぐになくなる事はなさそうなので、私なりにこの商品の出口も考えてみようと思っていますが、このいう風に現物がそこにあると「やらねば感」が湧いてくるのです。出口も見えぬままに買ってしまって何とかして売らねばという焦燥感よりも、どうやって料理してやろうかというワクワク感が勝ってしまうのが問題ではあるのですが、登る山が高ければ高いほど燃えるタイプなので致し方ありません。そういう事ですので、いずれこのケンパスにも「おっ?!」と言われる舞台を用意したいと思っています。

スチールガレージとケンパスの杞憂

線路の枕木に使われる事で有名な『ケンパス』という木があります。東南アジア産のマメ科の広葉樹です。枕木の他にはフローリングとしてもよく使われていましたが、最近はあまりみかけなくなりました。そのケンパスのちょっと変わったサイズの製品が入荷しましたとアナウンスしたのはもう1年以上も前の事・・・。新しいものが入荷した直後は心も高揚して盛り上がるものの、熱しやすく冷めやすい性格なもので、あれからすっかり触れる事も無くご無沙汰しておりました。そのケンパスにようやく光が!?

スポットライトを当ててくださった救いの主は、いつもお世話になりっぱなしのジューサンケンチクセッケイ石村隆司サマ様。このケンパスを見るやいなや閃いたようで、壁面に使っていただく事になりました。1枚のサイズは、長さ470×幅75×厚み12㎜というもので、レンガ貼りでもされるのかと思っていたら、自らの手で幅を割り返して2種類のサイズにしてからそれをランダムに貼る事に。その作業中に危うく指を飛ばしてしまいそうになりながら果敢に挑まれた成果がこちらです。

ワンサイズで張る事ばかりを考えていた私には目から鱗が剥がれるような感覚。さすがです〜。さて、このまるで店舗の内装にも見えるこちらの建物は実は石村家のガレージでして、ジューサンケンチクセッケイさんが取り扱いを始められた、『アメリカンスチールガレージ』なのです。まるでアメリカ映画に出て来るスタイリッシュなガレージで、車好きにはきっとたまらない空間なんだと思います。車に興味の無い私などは、男の隠れ家、趣味部屋的な用途で使いたいところです。

車が余裕で二台収まるぐらいの大きな空間の壁一面にケンパスを使っていただきました。これでおよそ600枚ぐらい分の使用量です。実際に貼ってもらって分かったのですが、ケンパスという事で購入したものの中にはケンパスではない同類の木もいくらか混じっていたようです。流通しているケンパスのフローリングって実はほとんどが着色塗装されていて濃淡が無いと思われていますが、生地のままだとかなり色ムラもあります。ここは敢えて無塗装でその色ムラを楽しんでいただきました。

そんな素敵なスチールガレージの展示会が今週末(3月28日、29日の両日、いずれも10時から17時まで)に開催されます。自由に見学していただく展示会という事ですのでご興味のある方は是非実物をご覧になってください。スチールのシャープな質感と暖色のケンパスの組み合わせも絶妙でございます!こうやって実際に使っていただくとイメージも湧いて、用途も一気に広がるのでしょうが、皮肉なものでこれでケンパス人気が沸騰して注文が入り出した頃には在庫が無くなりました、なんて事になりそうでちょっと心配もしたり・・・それを杞憂という。




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