森のかけら | 大五木材


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作日のブログで書いた名残の木材、結局その名残が積み重なって大きな在庫となっているという現状があり、今回のロングセールではその禁断の名残にすらも手をつけようというものです。【森のかけら】などに必要な最低限のモノだけを残して、一端整理しなければもはや倉庫が倉庫として機能していません。今のところ、私の周辺ではリフォームを中心に木材需要はそこそこあって、それなりに木材も動いていて、大工さん不足も叫ばれているものの、長い目で見ればこのままの状況が続くとは考えられません。

今のうちに、これからもまだ売れるであろうモノと、今までは売れたけれどこれからは難しくなるであろう過去のモノとに分類して、今のうちに売る、あるいは売れるモノに形を変えておく(それを原料として商品を作る)必要があります。かつてのように、売れなくても店の顔として展示しておく木材のスペースを与えておくだけの余裕もなくなってきているし、時代に合わせてそのやり方も変えていく必要があります。レースウッドにも県外からまとめてお声がかかり、随分と在庫も少なくなってしまいました。

森のかけら』や『森のりんご』などを作るために最低限の量を残して、販売していくつもりです。名残として取っておいて端材については丸い器に加工。既に先行してHPのオンラインショップでは販売をしていますが、この奇杢をまるまる全部活かしたいという事で、底の薄い『銘々皿』として仕上げました。板や角材など素材のままで買っていただく方がこちらとしては手離れがいいのですが、長年連れ添った(?)木材たちの倉庫では埃まみれだった下の真の姿をひと目見ておきたいという親心もあって・・・

結局のところ未練タラタラなのではありますが、やはりひと様の手に渡る前にその晴れ姿を目に焼き付けておこうという気持ちからこういうモノを作ってしまうのだと思います。そうして晴れ姿は拝ませていただきましたので、今度はいよいよ販売させていただこうという、もの凄く虫のいい話です。残りのレースウッドの板材も厚みが25㎜なので、テーブルの天板には厳しいかもしれませんが、板材としてもネットで販売させていただきますので、まだレースウッド未体験の方は是非この機会に奇杢を体感してみて下さい。




NCなどを使うような特殊な加工を必要とする仕事の場合は、県外の取引先へこちらから材料を送って加工してもらったりしています。NC加工だけでなく、地元では職人さんが忙しくて出来ないとか、物量的に大きな工場の大型機械を使わないと間に合わないという場合も県外の取引先に手伝っていただくのですが、そういう時に限って納期が無いッ!作ってこちらへ送ってもらって検品して、ダメなモノが出たから作り直そうなんてしてたら絶対に間に合わないというようなケースではこちらも保険をかけるしかありません。

多少ハネ品が出るのを見越したうえで少し多めに材料を送ります。その材料がスギヒノキのような一般的な材料であれば、失敗したらそちらの在庫品で対応して、とも言えるのですが、弊社が請け負わせていただくような仕事は特殊な材料で作らせていただくことも多く、どこでも在庫してあるような汎用性高い素材であることの方が稀。キッチリ数通り揃うのが理想なのですが、相手が『生きている素材・木』だけにいつもうまくいくとは限りません。削ってみたら節が出た、虫穴出た、反った、問題山積!

加工は問題なく出来たとしても、、木目の具合や逆目、ヘアークラックなど、細かな事を言い出したらキリがなくなるのですが、素材にもこだわっている方が多いのでどうしてもこちらも慎重にならざるを得ません。そういうわけで毎回いろいろなモノを作るたびに少しずつ「おまけ」が残っていきます。勿論何かしら問題がある「おまけ」の場合もあれば、ただ単に作りすぎただけの「おまけ」もあります。それは次に別の方から依頼を受けた時の見本になったり、質感を確かめるにも役に立つこともあります。

たま~にそうやって役に立つことがあったりするものですからついつい調子に乗ってどんどんストックしていたのですが、気がついたらそれを収納するケースが無数に!中にはもう二度と同じ物作らんだろうというような形のモノから、一体どういう用途で作ったのかも忘れてしまって、存在に意味も無くなってしまったものなど多数。そういうモノをオンラインショップで、少しずつ販売しておりますが、こちらも何のためにつくったのか失念してしまった一品。何かを斜めに掛けるための台座だった?

すべて同じ形状で、素材はケヤキトサツガヨーロッパ・ビーチカツラの4種類。オンラインショップの中の『自由工作・発想無限 』(我ながらなかなかいいネーミングだったと独り悦に入っております)というカテゴリーで販売させていただきます。シンプルな形状ですが、これでもわざわざ注文したら結構な値段になると思います。多少誤差はありますが、長さは75㎜、厚みが12㎜、端から32㎜いったところに32㎜の幅の溝があります。何か斜めに掲げる台座にでも利用していただければありがたいです。合計57本




最近心を入れ替えて、まじめに少しずつですがオンラインショップの商品をアップしているのですが、その際に気になっていることがあります。それは『ちょこっと端材』など、本当に小さな板材や角材をセットにする時。現在のオンラインショップを開設する前は、樹種別でセットすることが多かったのです。例えば、サイズはバラバラだけどブラック・ウォールナット1樹種だけのセットとか、ホワイトオークのみとか。ご来店される一般の木工愛好家の方々もそういうセットをご希望される事が多かったので。

ただそれだと、セット出来る樹種が極端に偏るということがありまして(通常あまり動かない木は、当然端材の発生率も悪いから)、なかなか倉庫が片付かないという事情もあって、サイズいろいろの多樹種でセットにした商品なども作っています。世の中には私たちのような『樹種異常溺愛症候群』のキャリアの方も沢山いらっしゃるようで、いろいろな木で同じスペックのモノを作りたいという人に受け入れられてきました。それで今も何点か、樹種ミックスの端材セットをオンランショップにはアップしています。

一方でココボロパープルハート、レースウッドなどレア感のある材については、セットにするとどうしても高額になるので、1枚ずつバラでアップしてほしいとの要望があり、『ちょこっと銘木端材』についてはなるべくバラ売り(または2,3枚の小さなセット)を心がけています。ただしあまり調子に乗ってオンラインショップ用の商品を作りすぎると、それを保管しておく棚があっという間に一杯になってしまうので、売れ行きを見ながら少しずつ追加していくことになると思います。

今こうして木が普通にネットで取引される時代ですが、ネットの黎明期には取引先の大工さんから「いろいろなモノがネットで売られるだろうが、自然素材である木だけは絶対無理!」と言われたものです。木目や触感、木味などを重要視する手刻みの大工さんの気概もあったと思うのですが、現実にはそんな問題をヒョイと飛び越えて、今やフローリングもパネリングも銘木だってネットで取引される時代。ネットの信頼性云々というより、木に対する期待値や価値観も随分と変わってきているんだと思います




このブログでは日本の木、世界の木、分け隔てなし、贔屓なしに取り上げているつもりですが、物語性や民間伝承のネタが多いのと立ち木を目にする機会が多い分、結果的に日本の木の方が比率的には多くなっているかもしれません。それに対して針葉樹広葉樹については、ついつい広葉樹に肩入れをしてしまいがち。これは私の、野球なら巨人よりも阪神、相撲なら千代の富士より大乃国、プロレスならジャイアント馬場よりジャンボ鶴田という反骨精神の現れでもあるのですが。という日頃の反省も含めて、少しの間針葉樹の話。

まずは、フローリングとして一時代を築いた(私の中ではやや過去形になりつつありますが、それはあくまでも個人的な意見ですので)『パイン』こと、北欧産の『レッドウッド』。そうは言いながらも最近でも問い合わせは少なくはないのですが、性格がひねくれているのでつい遠ざけてしまうのです。市民権を得たジャーな木は、私ごときが出る幕もないと思いながらも、現実的には倉庫の目につくところにあるので避けて通っていても仕方がないので、レッドウッドの出口を考えてみました。

 レッドウッドのフローリングは、北欧の現地工場で加工されたものが輸入されていて、弊社もそれを扱わせていただいているのですが、国内の商品視点で見ると、かなり基準が甘いというか、そもそも現地ではそういうものだと思うのですが、欠け節や割れ節、反り、ねじれなど結構ユルユルなものも混在しています。直せるものは直して出荷していますが、欠損していたり、ねじれの酷いものは弊社基準でハネます。そうしてハネ材、いわゆるB品がこれでもかというぐらい発生してしまうのですが、それを短くカットしました。

いわば『レッドウッド版モザイクタイル』なのですが、一応自分の中で(今のところは)『モザイクタイル』は『広葉樹の出口』という勝手なきまりを決めてしまっているので(針葉樹に比べて光の少ない広葉樹に思いっきり判官贔屓なので!)、同じ仕様にはしたくない!という悪あがきで、少し大き目なサイズに加工。節が大きいので、ハーフサイズはさすがに難しいので90✕90㎜、90✕180㎜の2サイズにしたもののやはり二番煎じ感は拭えません。ならばもっと手垢にまみれようとコースターに。

弊社のキャラクターマーク『だいごちゃん』をスタンプしてみました。一応オンラインショップにもあげてみますが、ここからまだ先に進化できるかもう少し悩んでみます。こうして小さなものに加工してみるとやはり針葉樹の軟らかさで、傷の洗礼を受けます。だから駄目なんて言う気は毛頭ないのですが、その軟らかさに特徴を持たすためにも、タイルやコースター以外のもうひとひねりエッジの効いた出口が必要。しかしこの軟らかい木で磨き作業していると、広葉樹に戻りづらくなってしまいそう・・・




2月の下旬頃にはオンラインショップで販売を始めますと言っていた『モザイクタイル』ですが、とりあえずようやく販売始まりました。改めて説明しますと、モザイクタイルは(かなり恰好よく言えば)通常ではB品扱いされる、いわゆる『欠点』部分を何とかスポットライトの当たる舞台に立たせたいという思いから作ったものです。実際はフローリングなどで、「除外」されてしまう欠点部分が含まれた材をまるまる廃棄してしまうなんてあまりに忍びなくてどうにか、別の形で商品化できないかという思いで作り出した苦肉の策だったのです。

節や入皮、ピンホール(虫穴)、色ムラ、フィンガージョイントの継ぎ手など、いろいろな 「木の個性」を持った端材が原料で、ダブルサイズ80㎜×160㎜・シングルサイズ80㎜×80㎜・ハーフサイズ40㎜×160㎜の3つのサイズがあって、それぞれにノーマル(欠点の無い部分)、ユニ(継手がある部分)、キャラクター(欠点部分)、ビンテージ(それっぽく経年変化したように作りこんだもの)の4タイプがあります。オンラインショップでは、それらを希望枚数だけ注文出来るようにしようと考えていました。

オンラインショップでの販売こそ少し遅れたものの、店頭では結構売れていて、当初の狙い通り『欠点』部分(キャラクター)から売れていき、欠点の価値化に成功したものの、そればかりが売れてしまい不足するような事態に!またオンライン販売前ながら、個人的な問い合わせもあって、県外のお客さんにも少しずつ試験販売させてもらったいたのですが、やはりそこでも圧倒的にキャラクターが人気!これはこのままオンラインショップで、欲しいものだけ買えるようにするととんでもないことになってしまうのでは?!

という危機感から、オーダーでの注文は断念して、50枚と100枚のお任せセットとすることにしました。どれを何枚頼もうかと手ぐすね引いておられた方には大変申し訳ないのですが、弊社のお客さんのマニア度を考えると、もの凄く偏ったオーダー(例えばハーフのキャラクターのみ100枚とか!?)が入りそうなので予防線を張らせていただきました。これが杞憂にならないところがマニアのマニアたるゆえんです。どうしてもこだわりたいという方は個別にメール下さい。対応できる範囲は限られますが・・・。

ということで、販売始まっているのに『泥縄』式に慌ててキャラクタータイプの加工をしているところです。皮肉なものでそうなると、欠点材が見当たらくなって、これぐらいの欠点じゃ物足りないとか、もっと節が大きかったり、虫穴があるものないかと、倉庫の中で欠点探しが始まっています。加工終了後にオイル塗装して乾燥させているところですが、色目の強い木も人気ですぐになくなってしまいます。もうこうなると欠点なんて呼ぶのは失礼な話で、今では「キャラクター様いずこ~」。現金なものです・・・




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