森のかけら | 大五木材


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私が『森のかけら』に着手した20年ほど前にネットにもほとんど情報が無かった木も多く、樹木図鑑や木材事典などを読み漁り、何かわずかでもいいからその木に関する記述がないものか目を皿のようにして探したものです。あれから幾年月、当時はいくら調べても分らなかった木の出自やエピソードがSNSには溢れかえっています。それらによれば私が調べたカタコトの情報にも誤解や間違いが多くあり、それも今度の『森のかけら400』の解説書では修正させていただくつもりです。気軽に情報が得られるってありがたい反面、なんかちょっと悔しいような複雑な気分ですが。

例えばそのひとつがこの『コーヒーツリー』。14、15年前に仕入れた当時は、販売している会社にもほとんど情報が無くて曖昧な説明しかありませんでした。それでよく買ったな、と思われるかもしれませんが、当時はまだまだ樹種数が少なくて1つでも多くの樹種を集めようとしていましたので、その正体は後から調べればいいやと考えていました。それが後からいくら調べても情報が出てこない。先輩方に訊ねても、知らない、使ったこともない。Wikipediaにすら木材としての情報はありませんでした。

植物とか観賞用としての情報は結構あるのですが、こちらが知りたいのは花や見た目ではなく用材としての情報。それならば買った自分が使ってみて体感した思いを書けばいいのでしょうが、何に適しているのかも分らなくては使いようもない。それでもとりあえずコツコツと集め続けてきました。昔に比べるとその名前を目にする機会が増えて来たので、日本に入って来る量も増えてきているのかもしれません。それに伴い情報も開示されてきました。こういう用材としての日本でも経験値の少ない木って木材業界以外の分野から探す方が情報が得やすかったりします。

このコーヒーツリーはアメリカ中西部原産で、特にケンタッキー州には多く、かつては州木でもありました。先住民たちがこの木の種子を挽いてコーヒーのような飲み物を作ったことからコーヒーツリーと呼ばれるようになったようですが、現在我々が口にするコーヒーとはまったくの別物。今の感覚だと「コーヒーの木」と思われるかもしれませんが、「コーヒーのような飲み物になる実が採れる木」という事。しかも焙煎していない鞘や種子には有毒成分が含まれるので、勘違いすると大変なことになります。明日に続く・・・




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