家具屋万流・ベッド＆ベンチ

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家具屋万流・ベッド＆ベンチ

3. 木の仕事 | 2011/11/11 PM10:47

弊社で作らせていただく家具は基本的にはすべて「植物性オイル塗装＋蜜蝋ワックス拭き仕上げ」です。キッチンや手洗いなど水廻りに使用する場合には、一部ポリウレタン塗装などをさせていただく場合がありますが、出来る限りオイル仕上げをお薦めしております。折角無垢材を使っていただくのですから、その触感を放棄するのはあまりにモッタイナイし、木にも不誠実ではないかと思うのです。木は五感で楽しめる自然素材です。是非ともそれぞれの木の肌触りを堪能していただきたいと思います。

塗装前に、大きさを理解していただくために息子をモデルに撮影。長さは１８００㎜、奥行き５００㎜、背板まで含めて高さ８００㎜のサイズです。横になっても寝転がれる大きさがご希望という事で結構な大きさです。それに伴って重さも半端ではありません！子供が寝転がるとまさにベッド・サイズ。「こんなベンチ欲しい～！」いつもの事ながら子供からはそういう感想（要望）が漏れます。子供達こそが弊社の家具の一番のファンかもしれません。嬉しい事ですね～！我が家にも欲しくなりますが置く場所が・・・。

それでもかなり気に入ったので、実は同じサイズをもう１脚作らせていただきました。事務所２Ｆのショールームに展示しようと思ったのですが、この大きさでこの重さ。さあ、階段を持って上がれるのでしょうか・・・。まあそれはその時に考えるとして、塗装してみましょう。太陽光の具合で塗装前と後で違いが分かりにくいかもしれませんが、濡れ色になって深みが増してきました。ホワイトオークの力強い木目が一層くっきりと浮かび上がります。塗装後は軽くサンディングして毛羽を押さえます。重厚な雰囲気が出てきましたね～。

この原型の図面はというと、こんなラフスケッチです。もこれ（左）からこれ（上）が出てくるんですから、善家君の解釈の勝利です！これで２０数年やってきましたら、我ながらよくやってきたなと思います・・・。気心の知れた仲間だからこそ出来る技。この厚みは、前回のあれと同じくらいとか、この丸味はあれよりも少し強めでとか、そんな漠然とした言葉が飛び交いながらディティールを詰めていきます。ラフスケッチ以上のモノが出来てくるから面白い！

家具メーカーからすれば邪道と思われるかもしれません。しかし、『材木屋万流』同様に『家具屋万流』。いろいろな家具造りがあってもいいと思います。立派な図面さえあれば立派なモノが出来てくるわけではありません。木工機械を操って作るといっても「機械」が作るのではなく「人」」が作ります。そこには「人」がいます。数日乾燥させて現場に納品。マツの床ともよく馴染んでいい感じに収まりました。木を愛するファンの皆さんに支えられています。ちなみに同じサイズのベンチは来週には仕上がる予定。。

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