森のかけら | 大五木材


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20150427 1尋常でないほどのスピードで成長する『メタセコイア』ですが、さすがにそこまで成長が早いと、材質も恐ろしく柔らかいので、用材としては好まれないという現実があります。近年になって発見された『生きている化石』という背景や、今後も公園木、街路樹、校庭木などの剪定や伐採により原料の安定的な供給も見込まれるなど、美味しい条件がそろっているにも関わらず未だ出口が見えていないというのは実にモッタイナイ話。そう思って私もいろいろ加工してみたものの、さすがにここまで軟らかく、かつ木目の妙味も少ないとなるとなかなか・・・

 

そういう事情もあって、メタセコイアの材が市場で取引される事はほとんどありません。私はどうしても【森のかけら】の1樹種として採用したかったので、たまたまメタセコイアの挽き板を持っていた製材所に無理を言って分けていただきました。お陰で【森のかけら】に無事加える事が出来たものの、その時に6、7枚の耳付き板を仕入れたのですが、残った板が未だに買い手がつかず。長さ2m、幅500〜600mm、厚み55〜60mm程度の両耳付きの板なのですが、先日書いたように見た目はスギなのでほとんど目立つこともありません。

 

サイズ的にはテーブルやカウンターにもってこいなのですが、いかんせん木目の妙味がほとんど期待できないのと、材質の軽軟さから敬遠されてしまっています。大きなモノが難しければ、小物というの手もあるのですが、年輪幅が大き過ぎて小さくすればするほど『木らしさ』が失われてしまうため、『森のたまご』や『森のこだま』にしてみてもスギとの個性が分かりにくいのです。しかし見た目の雰囲気が似たようなのはスギとメタセコイアばかりではありませんので、あまりそこに執着する必要はないのだと思うのですが、そこが偏屈材木屋のこだわり。

 

20150427 4今回分けていただいたメタセコイアの原木は、在庫している耳付き板に比べると径級も小さい分、木目が密なので少しだけ期待できそうなのです。いつも言っているように『木は決して人間のために生まれてきたわけではない』のですから、木目の粗い細かいに関わらず、ご縁があって手元にやって来たメタセコイアに、活躍できる第二のステージを用意するのも私の務めだと思っております。ちなみにメタセコイアは、松山のお隣の伊予市の市木でもあります。尚更なんとか愛媛県産のメタセコイアらしい出口を考えてみたいものです。




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