森のかけら | 大五木材


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弊社の事務所前の敷地に植えているトチ(栃)の木は今年もたわわに葉を広げて、すっかりこの季節の風物詩となっています。毎年1本ぐらいはこのトチの木にちなんだブログを書いていますが、それがあるから私も「今年のトチはどんなだろう」と仕事の合間に気にするようになりました。『都市林業』で、今まではあまり触れる機会のなかった丸太に接する機会が増え、この10年で立木に対する感覚も随分と変わってきました。どういう葉っぱなのか、どういう樹皮なのか気になるようになりました。

特にトチは葉っぱに特徴があって、いずれも7枚の葉っぱがついていてそれが名前の由来ともなっているだけに(七葉樹と書いてトチとも呼ぶ)、その数を数えたり写真に収める事も多い木です。それを根拠に7月の誕生木としてもいますが、実は5~6月がトチの開花時期なので、それに合わせると5月か6月の誕生木にしてもおかしくはないのでしょいうが、誕生木は開花時期に合わせているわけではなくて、その木から想起させるイメージや物語、用途などを根拠としている方が多くあります。

それは、木を花や葉っぱなど立木の状態で考えるか、伐採されて木材となって状態で考えるかの視点の差。材木屋としては、伐採されてからの第二の人生(樹生)での活躍に重きを置いています。なので誕生木の設定に関してはいろいろご意見もあると思うのですが、材木屋としての独断と偏見で創り上げたものですのでご了承いただきたいです。誕生木の話をするときに、その根拠を尋ねられた時には、だいたい6月(クスノキ)7月(トチ)12月(モミ)を取り上げます。どの木も根拠がシンプルで説得力があるので、大抵なるほど~と納得していただけます。

そのトチですが、一枚板のダイニングテーブルなどの素材として人気が集中していて市場でも仕入れにくかったほどですが、最近は白系の木よりも赤系、黒系などのハッキリした色の木が好まれるようで、トチに対する引き合いもすっかり影をひそめています。私は個人的にトチの縮み杢とか、耳の形とか、絹の如しと形容される触感など大好きなのですが、声がかからなすぎるというのも寂しい。まあ木の色の好みって繰り返しなので、また数年後にトチがちやほやされる時もくるのでしょうが。その頃にはこのトチの木にも実がつくかしら・・・。




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