森のかけら | 大五木材


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いにしえの時代より、120年に1度しか咲かない竹の花が咲くときは凶事のしるしと言われている!仰々しい言葉で始まりましたが、実際に竹の花は120年に一度しか咲かないのだとか。60年に一度とか100年に一度など諸説あるのか、それは種類によって違うのか、その辺りはよく知らないのですが、とにかく竹の花は滅多に咲かなくて、しかもその竹林ごと一斉に咲いて一斉に散ってしまうのでなかなか見れないと言われています。私も実際に咲いている竹の花をこの目で見たことはありません。

森のかけら】を作るようになって樹木図鑑などを読むようになって知ったぐらいで、もしかしたら今までに目にしていたのかもしれませんが、それが竹の花だと認識もしていませんでした。竹の花は細い稲の穂のように垂れ下がっていてクリーム色をしています。先日、その姿を義理の妹がカメラに収めて送ってくれました。開花して少し経過して色が褪せたような感じ(?)ですが、それでも私にとっては貴重な一枚ですのでブログに使わせてもらいました。

竹の花が咲くと凶事の前触れなどと言われるのは、竹が地下茎で繋がって竹林を形成しているので、寿命がきて120年(60年とも100年とも)経つと、一斉に竹の咲いて、その後竹林すべてが一斉に枯れてしまという自然現象が怪異に映り、凶事が起こるとの迷信が広がったのではないでしょうか。現実的にも竹林が枯れて貴重な食糧であったタケノコが採れなくなったりするわけですから、食糧事情の悪い時代であれば凶事であることに違いはありません。

そんな不思議な生態を持つ竹ですが、手入れをしなくなった田舎の山々はすっかり竹に覆いつくされてしまっています。一時はバンブーフローリングなど竹を使った建材なども開発されていましたが、竹にはつきものの虫の問題や独特の質感があるのでなかなか一般的には浸透しなかったようです。「数十年に一度」なんてキーワードを聞くと、60年に一度の丙午生まれとしては敏感に反応してしまうのです。丙午とは、その年に生まれた女は気性が激しく男を食い殺すという迷信があって、昭和の丙午である1966年には出生数が劇的に減りました。昭和の丙午からもう50有余年、さて次の丙午(2026年)までその迷信は生きているかどうか?竹の花は凶事の前兆と、丙午どちらの迷信が長生きするものでしょうか!?




昨日に続いてイチョウの話ですが、小枝の輪切りに群がる光景を見て感じたのは、メスと思ったいたが最近はギンナンがつかなくなったらしいから、もしかしたらメスからオスに性転換途中のイチョウだったのかもという事。それで匂いが薄く感じたけど虫には充分に大好物な匂いだったのかも・・・あれ?そういえばイチョウは11の誕生木にしているのですが、その出口として作った鴨を模して作った『ダックエンド』は、古書とかを喰ってしまう紙魚(しみ)がイチョウの匂いを嫌うという事がモチーフでした

なので、自分の中ではすっかり「イチョウの匂い=紙魚が嫌う➡イチョウの匂い=虫が嫌う」の構図が出来上がってしまっていました。しかし考えてみれば伐採直後の、メスのイチョウの鼻をつまみたくなるような強烈な匂いは、生ゴミなどに群がる虫にとっては大好物なのは理解できます。紙魚が嫌いうからすべての虫が苦手というわけではなく、単に「蓼食う虫も好き好き」パターンなのか、あるいは生材の匂いと乾燥後の匂いが科学的に変異するのか?

その辺りはよく分りませんが、小枝の輪切りも3,4日経って乾燥が進むと羽虫はすっかりいなくなってしました。わずかに感じられていたイチョウ臭もすっかり消え失せてしまいました。磨くと多少は匂いありましたが、いつものメス確定のイチョウに比べたら雲泥の差。生材から乾燥する際に発せられる時に小虫たちが好む刺激臭が出るのかも。それでイチョウの匂いの事が少し気になっていたのですが、そしたらまた衝撃の光景が!カウンターに使えるサイズのよく乾燥した4mのイチョウの4mの耳付きの板があるのですが、

耳の部分は一部樹皮が剥がれたりしてて、見たらかなり脆くなっていたのでバリッと剥がしてみたらそこから1匹の紙魚が飛び出してきたのです!樹皮の隙間に潜んでいたみたいなのですが・・・えっ、イチョウの匂いが苦手なはずでは?!たまたまかもしれませんし、木の匂いっていつまでも継続するわけではないので乾燥が進むと効果無くなるのかもしれませんが、百聞は一見にしかず。木の生態って分らないことだらけ(私が無知なだけですが)。モノの本には書いてないような事に日々巡り合える楽しい材木屋の仕事




4都市林業』でイチョウ(銀杏)を大量に入手させていただきましたが、その際に幹だけでなく枝も少し分けていただきました。直径でいうとだいたい50~70㎜前後。イチョウは枝が多い木なので、立木を1本伐採すればこんな枝はそれこそ山のように発生します。普通はそのまま処分するか冬場なら薪にでもなるところでしょうが、『モッタイナイ症候群』に侵されたビーバーとしては、指を咥えてこれを見過ごすことはどうしても出来ません。それでついついいただいて帰る事が多いのですが、そのお蔭で倉庫にはこういう「枝の山」が沢山出来てしまい顰蹙を買う事に・・・

当初は、いつか使えたらと思って放置していましたが、そすがにそんな呑気な事を言っているレベルではなくなってきたので、数年前からはとりあえずすぐに輪切りにすることにしています。いつもは仕事が終わってから私がスライド丸鋸でカットしてましたが、今回は見かねてスタッフが自主的にカットしてくれました。『骨まで活かして使う精神』が少し浸透してきたかなと嬉しい限り。小枝の輪切りはこの後が大切で、すぐに1枚ずつ並べて風通しのいい暗所で乾かさねばなりません。重ねたりしてるとすぐにカビが発生します。

早く乾かそうと外に並べていたら、いつの間にか直射日光を浴びてしまい小枝の輪切りが芯割れしたり、反ったりしたりと、油断していて駄目にしてしまった痛い経験数知れず。今はそういうミスは起こしませんが、都市林業によっていろいろな木の輪切りを試しているので経験値が高くなっていきます。例えば今回のイチョウは、カット後にすぐに暗所に並べてたのですが、翌日に見るとそこに黒い小さな羽虫が大量に群がっていました。木にひっついているものやその周囲を飛んでいるもの。今まであまり見たことがない光景。

今回のイチョウは所有者から、以前は沢山ギンナンの実が落ちていたけど最近は見かけなくなったと聞いていたので、メスだろうと思っていたのですが、製材しても匂いがほとんどしなくて「?」と思ってました。匂いに薄いメスのイチョウもあるのか?それともイチョウが性転換したという話も聞くので(真意は定かではありませんが)、イチョウの中にも偏屈な者は居るということか。しかし羽虫たちが群がっているところを見るとやはり独特のイチョウの匂いは発せられていたのでしょう。とにかく虫は匂いに敏感ですから。




今日のかけら番外篇・E049ディレニアDillenia   ビワモドキ科・広葉樹

M.L.Hについての前置きがすっかり長くなりましたが、本日紹介するのはパプアニューギニア(PNG)産で、いつもは他の木と一緒にM.L.Hとして雑木扱いされている木、ビワモドキ科の『ディレニア』について。M.L.Hと呼ばれているのは供給と需要の関係性の中での名称であって、その中にある木に必要性があれば、M.L.Hから抜け出して本来の固有名詞で取引される事もあります。このディレニアなどもその木のひとつですが、その出口は結構ニッチです。

この地域ではこういう性質の木が要るからM.L.Hの中から適した木として選ばれたというだけで、その出口は全国共通のものではありません。私が考えているのはそんなミニマムで地域の特性が出る小さな出口。ささやかでも、名前すら知られず数ある木の中の1本として消費されていくより全然いいと思うのです。愛媛県今治市タオルが有名ですが、もうひとつ有名なモノがあって、それが造船業。建造量国内最大で世界でも第3位を誇る今治造船をはじめ多くの造船業が集積する日本最大の海事都市なのです。

その造船工事に必要とされるのが硬くて重たい木・ディレニア。基本的は話ですが木には水に浮かべれば水面に浮かぶ木・フローターと沈んでしまう重たい木・シンカーがありますが、ディレニアはシンカー系の重硬な木。建造中に船体を支える盤木として使われるので水に沈む必要はないですが、重硬で安価な材が必要とされます。船が完成するまでの間、足元で巨大な船を支え続けて、完成時にはバラされて御用済みとなります。まさに縁の下の力持ち的役割。

愛媛に輸入されている中で、いろいろな木を試されてディレニアに行きついたのか、製材側からの提案なのかは定かではありませんが、この辺りでは造船という出口が確立されているようです。また製材した端材から土木資材などにも活用されています。いずれにしても化粧で木肌を楽しむような用途ではなく、陰で支える黒子的役割。しかしこのディレニアという木は、人目につかぬ黒子でその一生を終えさせるにはモッタイナイほど美しい一面も持っています。




現在240種の『森のかけら』を世界最多の木材標本とすべく400種に増やす計画ですが、そのために踏み込んだのが、まだ見ぬつわものどもが数多く眠る禁断のエリア「パプアニューギニア(以下PNG)」!もちろん実際に行ったこともなければその文化や知識もほとんどありません。わずかに知っている事といえば、深い森の中にはいまだに妖怪や精霊が棲むと言われている事ぐらい。漫画家の水木しげるさんは若い頃に太平洋戦争に招集され、激戦地であったニューブリテン島(PNG)の最前線に送られ地獄を見ます。

そこで奇襲攻撃に遭い分隊は全滅。水木さんも左手を失いますが奇跡的に生き延びます。生死をさまよった日々の中で水木さんは魔訶不思議な体験をし、それが後に『ゲゲゲの鬼太郎』を生み出すファクターとなっていくのです。ニューブリテン島には沢山の精霊が宿っていて、現地の人々たちはその存在を信じていて(というかごく当たり前に共存していて)色とりどりの仮面や装飾具をつけて精霊たちの姿を表現し歌い踊る文化が根づいています。

私は木の話をさせていただく際に、単にその強度や比重、などの外的特徴だけを語るのではなく、その木がその地でどういう風に呼ばれ暮らしの中でどう関わってきたのか、加工され何にどう使われてきたのか、あるいはその木にまつわる伝承や逸話、そういった『その木から産み落とされたあらゆるモノ・モノガタリ』について語りたいし、なにより自分が知りたいのです。そういう記述には事欠かない日本の木に比べて海外の木はそういう話が少ないのですが、中でも東南アジアの南洋材はその辺りの情報がかなり少ない・・・。

これは東南アジアに限ったことでなくて、アフリカや中南米などでもそうです。硬ければハードウッド、やわらかければソフトウッドでいいじゃないかという文化と、桑は桑でも御蔵島の桑でなければ江戸指物とは呼べない!などとわずかな木の特徴の際に強いこだわりそこに価値を見出し連綿と継承してきた日本の文化の違い。世界的に見ても日本人の木に対する執着心は異常で、だから『森のかけら』のような変態的商品も生まれるのです。という事でこれから神秘的なPNG生まれの木たちを不定期で紹介していきます。




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