森のかけら | 大五木材

★今日のかけらプレミアム032 ボコーテ】 Bocote:Cordia elaegnoides ムラサキ科・広葉樹・メキシコ産

BOCOTE NO TOBIRA

 

黄縞国王〔ボコーテ〕降臨①

1. 今日のかけら, 森のりんご

20130625 1

 

 

20130625 2すごく緩いスピードですが、着々と『森のりんご』の仲間が増えていっています。手作りなので、時間も暇もかかりますが、むしろ一度に全部出来上がってしまったのでは「揃えていく楽しみ」が味わえません。購入する側だけでなく、作る方だって「揃えていく楽しみ」を味わう者なのです!そういう人間が作っておりますので・・・なんなら全部コレクションとして個人所有していつも眺めていたいぐらいなのです。でもそれでは次を作る資金が底をつくので販売している、そういう感覚。

 

 

20130625 3コレクターの気持ちはコレクターがもっとも知るという事。自分が「欲しい」と思うものにどれぐらいの人が共感していただけるかとうのが、『森のかけら』関連商品の生命線なのです。さて、今回新たに加わった『森のりんご』の仲間は、メキシコ産のムラサキ科の広葉樹『ボコーテです。漢字で『黄王丹』とか『黄王壇』、『南紫桑』などと現わされる通り、黄色味を帯びた地色に赤褐色から黄褐色まで複雑で濃厚な縞模様が入り、重厚で堂々たる表情は気品すら溢れ、王様の風格が漂います。

 

 

20130625 4この『ボコー』、樹脂分が多くて非常に緻密で重硬なのですが、見た目ほどに加工は難しくはなくて、刃物との相性も決して悪くはありません。しかし、樹脂分が多いため、サンディングするとすぐに目詰まりしてしまいます。その美しい縞柄に魅せられて、アクセサリーや宝飾箱、ステッキ、スプーン、ギターのネック、ナイフなどの柄、高級家具や仏壇などに使われる事も多いのですが、仕上がりの磨きでは皆さん苦労されているようです。美しいものは容易には手に入らず・・・。

 

 

20130625 5目詰まりを起こさせるほどの樹脂分はやがて眩い光沢を生み出します!同じ縞柄でも、下地が白いゼブラウッドに比べるとボコーテは下地が黄色なので、コントラストのインパクトでは見劣りするものの、変化に富んだ縞柄の複雑な趣きや、濃厚さではボコーテの方に軍配が上がるように感じます。建築用材で使われる事のない木ですが、案外女性の方はアクセサリーやイヤリングなどの宝飾品やスプーンなど身近なところで、この縞柄に接している事が多いかもしれません。明日に続く・・・

 

 

 

 

黄縞国王〔ボコーテ〕降臨②

1. 今日のかけら, 森のりんご

20130626 1大体の木は、持ってみればどれぐらい乾燥が進んでいるか予想がつきますが、比重の大きい木、例えばこのボコーテ(気乾比重1.10~1.20)などは、材木屋量りではその判断がつきません。5年前に購入したボコーテは、今もってみても軽くなった雰囲気すら感じません。大系木にはなりにくい木で、せいぜい直径200~300㎜程度の大きさですが、それでも相当な重さ!乾燥中に大きな亀裂や割れも発生するため、大きな木取りには適していません。

 

 

 

20130626 2このボコーテを木材図鑑などで調べると、その特徴として「乾燥が困難なために亀裂や割れなどにともなう廃材率が高い」という言葉があります。廃材率?!、木がモッタイナイ派宗祖として素通りできない言葉。廃棄しなければならない、というのは今までの固定概念ものさしでの判断。ならばその廃材率とやらを下げてやることこそが我が使命、と勝手な思い込みでボコーテに熱い思いを抱くようになったのが10数年前。しかし、現実はそう甘いものではありません。

 

 

 

20130626 3ボコーテを仕入れしようと思っても通常のルートで簡単に入手出来る木ではありません。運良くルートとつながったものの、今度はその高額さから、用途も定まっていない在庫としては二の足を踏んでいました。それが、【森のかけら】でいろいろな木を揃えるという大義を得た事によって(!)、趣味と実益を兼ねた収集が本格的にスタートし、禁断であった『ボコーテ』も堂々と仕入れる事が出来るようになったのです。それが今から5年ほど前の話。実際に購入して身近でみて見ると、噂にたがわぬ美しさ。気品漂うボコーテ王こと黄縞国王の罠にすっかり虜となってしまいました。材木屋として今までこの材を倉庫に揃えずして何とお粗末であったことか!完全に王の軍門に下ってしまったのです。とはいえ、当時『ボコーテの出口』として考えていたのは【森のかけら・プレミアム36】だけでしたので、完全に王様の扱いを持て余す事になってしまいました。

 

 

 

20130626 4それから数年かけて商品化した『森のりんご』によって、ようやくボコーテにも陽が当たると思ったら、わずか数ミリの差ながら、【森のかけら】用に製材してしまっていたので厚みが足りず!そうなってくると妙にボコーテが欲しくなるもの。そこに降って湧いたように聞こえてきたのが、大阪からの「ボコーテあります」のお告げ。丁度市場に出ていたボコーテを落としてもらい購入。今回、少し長めの原木を購入して、幅広い用途に対応できるよう厚めに挽いてもらいました。

 

 

 

20130626 5早速『森のりんご』に加工してみたのが、この『ボコーテのりんご』なのです。曲面のりんごでは、平面で感じる以上に、ボコーテの複雑で妙味溢れる縞柄が引き立ちます。割合大きめの原木を購入したので、『森のりんご』はたっぷり取れるのですが、『かけら』と『りんご』だけで楽しんでしまってはモッタイナイ。製材後2ヶ月程度でまったく乾燥はしていない生材ですが、購入して自分の倉庫で4、5年乾かす気長で余裕のある方いらしたら、黄縞国王をお招き下さいませ。

 

 

 

★『ボコーテのりんご』は、PREMIERE(プレミア)グレードで、1個¥5,000(¥5,250/税込)で販売中(送料別途 詳しくはこちらをご覧下さい

★今日のかけらプレミアム014  スネークウッド】 SNAKE WOOD ワ科・広葉樹・中南米産

20130117 1

20130117 2本来であれば巳年に改まった年明け早々に取り上げる木だったのですが、準備不足がたたり、よやく今頃になっての登場で恥ずかしいのですが・・・。本日取り上げる『今日のかけら』は、今年の干支の名前を持つ木『スネークウッド』です。材木屋関係の方のブログなどで、新年の挨拶ネタに登場するかと思っていましたが、私の知る限りほとんど見かけなかったのは、それだけこの木の流通量が少なく希少な材である事の証拠。『世界でもっとも高価な木』というのは触れ込みは伊達ではありません!

 

20130117 3まさにこの木こそ、レア中のレア!中南米のギアナ周辺が産地です。ギアナといえば、かのギアナ高地・テーブルマウンテン、世界最大の落差を持つ瀑布エンジェルフォールぐらいしか思い浮かばないのですが、さすがそういう神秘的な場所ではこういう不思議な柄の木も育つんですね~。非常にレアな木で、一般的な木材市場はおろか銘木屋経路でも簡単に手にはいるものではありません。木のプロでも実物を見た事のある人の方が少ないという珍品中の珍品です。端材でも目が飛び出るほど高価!

20130117 4気乾比重が1.22という事で、重さだけでいうと『世界最重のリグナムバイタ』と双璧です。その重量感は、掌の上の小さな【森のかけら】からでも充分に伝わってきます。それだけの重さですから、

  

Archive

Calendar

2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930