釈迦に説法、材木屋に説教

20160822 1こういう機会があると冷静に自分の過去を時系列で振り返ることになるのですが、よくぞ途中からけもの道に舵をきっていたものだと(ビジョンが見えていたわけではなかったのですが)。今年もいくつかの同業者が店を畳んでしまいましたが、もともと安定感の乏しかった小売りの材木屋の営業スタイルはこの10年で激変しました。柱や桁の在庫すらないような営業の形が成り立つとは夢にも思いませんでした。変貌する時代の中で、足元を見つめ直す時間を作ることも大事なことかと。

 

勉強会と名乗ってはいても、時間の都合もあり質疑応答無しにこちらから一方的にお話しさせていただくだけだったので(本当は反応が知りたかったのですが)、いささか心配ではありましたが、酒を交えての交流会では面白かったとのお世辞などもいただき、すっかりご機嫌になって気分よく飲んでしまいました。愛媛木青協を卒業して5年も経つと、新しいメンバーが沢山はいっていて、その時に初めて名刺交換した人も数人。すっかり若返りに成功した団体になったようです。

 

かつては、会員は会社の経営者一族だけに限られていた定款も変更し、団体名から「経営者」を外す荒療治をしたもののすぐに成果は出ませんでしたが、今では職種も大幅に増えて、バラエティ豊かな顔ぶれが揃っていてOBのひとりとしては実に頼もしい限りです。そんな若手の会員と話をしていると、どうしてもついつい説教口調になってしまうのですが、それは自分が若い頃に一番嫌だったこと。遠い昔の思い出話を披露されながら延々続く説教は、ただただ拷問のようにしか感じられず。

 

そこだけは注意して「老害」にならぬようにせねばと考えているものの、ついつい口が滑ってしまう。説教爺にだけはなるまいと誓った若き日々も遠い昔。嗚呼、かつて私に何度も何度も思い出話を繰り返し語られた先輩方も、きっと心境であったのだろうか。その反省も込めて、私が同世代でもっとも信頼する設計士、ジューサンケンチクセッケイ石村隆司君と二人で反省会と称して2次会に臨むも、反省どころかますます舌が滑らかになって久々に痛飲。釈迦に説教の恐ろしき哉・・・。

材木屋、何を語る?!

20160821 1先日お知らせしていた愛媛木材青年協議会建築士会松山支部青年女性委員会との第1回勉強会&交流会にて、短い時間ではありましたが木のお話をさせていただきました。それぞれの団体からおよそ25名程度と、行政からのご参加もあり総勢50数名もの方がお集まりいただき大変盛大な会となりました。会場はホテルの1室だったのですが、勉強会の後の交流会との兼ね合いもあり、円卓にそれぞれ7~8名という形でセッティングされ、最前列のテーブルとは1mもない距離感!

 

まあ会場が狭い方が、早口で定評のある私の声も通りますのでありがたいのです。今回与えられたのは30分という短い時間ですので、いつものように生い立ちやら「なぜ私が端材を愛するようになったか?!」を語る時間はありません。しかし、ある程度はそこを踏まえないと、なぜ進んで王道行きのバスから降りて、けもの道を選んだかが見えてこず、ただの物好き、変人奇人に思われてしまいそう(それでもいいのですが話に説得力がなくなるので)なので、少し立ち寄ってみました。

 

20160821 3すると案の定、本題に入る前に大幅に寄り道してしまい、ただでさえ少ない時間が差し迫る!まあ今回はそうなるだろうと思っていたので、まじめな材木屋なら考え付かないだろうと思われる「木に誕生月を付けちゃおう!」発想から生まれた『誕生木(たんじょうもく)』の中から、いくつかピックアップしてお話しさせていただくことに。木材の精度や乾燥、品質などからはかけ離れた伝承や逸話などの物語観がどこまで受け入れられるか多少に不安はありましたがたぶんギリセーフ?!

 

20160821 4最後まで静粛にご清聴いただきましたので、NOではなかったのではないかと思っておりますが、果たしてどうお感じになったかは・・・。何度機会を与えていただいてもひと様の前でお話しさせていただくレベルには到底達せず、常に話があちこち飛び火して支離滅裂のまま終わってしまうのですが、そんな私であっても回を重ねればそれなりにお伝えしたいことの骨格は固まってくるもので、何とか軸だけは外さずに済むようになってきたのではないかと、思い上がりも甚だしいですが・・・。

 

20160821 5それでもモノは考えようで、「思い上がり」も自分を高めていく推進力のひとつだと思っています。身近にあるものなら何でも腹に入れて燃料に変えていくぐらいの逞しさがなくて、どうしてけもの道を進めようか!ところで建築士会といっても、建築士の資格をお持ちというだけでその職種は幅広く、新たな出会いも沢山あってとてもありがたかったです。肩に背負うものといえば木ぐらいしかない私にとって、肩書や資格は眩しい存在ですが、果たしてけもの道でも足元を照らすモノたりえるか?!