森のかけら | 大五木材


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この数年で中学、高校や大学などの学校との距離が急激に縮まっていて学生の体験学習や授業に使う教材、工場の見学、あるいは校内の木の伐採などいろいろな形態で学校と関わらせていただく機会が増えてきています。こちらから何か働きかけているとか特別に営業しているというわけではないのですが、ご縁が出来たご来店された先生や生徒が、学校の友人・知人に「いろいろな木の端材を売っている変な材木屋がある」と口コミで広げていただいた結果だと思います。転勤や卒業、就職でそのネットワークは徐々に県外にも広がりつつあります。

営業力の無い弊社としては願ったり叶ったり。しかもそうやって噂を聞いてご来店される先生や生徒は、「少し変わっている」とか「偏屈な」という注意事項を理解したうえで来られるので、「スギやヒノキの板が欲しい」なんてノーマルな問い合わせはほとんどありません。これがまた嬉しいというか、説明手間が省けて凄く助かるのです。「ちょっと変わった木を探しに来たんです」なんて声を聞いちゃうと、どれどれなんて身を乗り出してしまって余計なサービスまでしてしまいそうになります。まあ、そういう気持ちでしているのが、『学生はいつでも端材20%OFF』。

好みの端材探索もいいのですが、学校の授業で使う教材としての活用もありがたいです。その中でも弊社の持ち味がもっとも発揮できて、私としてももっとも嬉しいのは、「国内外のいろいろな樹種で揃えて欲しいのですが、樹種の選択はお任せします」というご依頼。OOとOOの木という条件が入ってくると、取扱樹種数こそ多いけれど、量はたいして持っていない弊社としては、端材といえども同じサイズである程度量を揃えようと思うと端材(赤身)だけでは足りず、本体(トロ)にも手をつけずにはいられなくなります。当然のことながらトロはお高い!

個人が趣味嗜好品として買い求められるものならば、少々お高くてもいいモノ使いましょうとお薦めもしますが、学校となると予算も決まっているのであまり高いものになると、量が抑えられ1人あたりの使える量が減るのも忍びない。なので、こちらの都合を優先させていただく『お任せ』であれば、多樹種でご用意できるのです。今回ご注文いただいたのは、技術の授業で「木のスプーン」を作るための端材。一応何の木か分かるように樹種ごとに分けて名前を書いてます。本当はそれぞれの物語まで書き添えたいところですが、まずは森の入口に一歩足を踏み入れてもらってから!

 

私が陰陽師を意識するようになったのは大学生の時にある小説を読んでからです。その存在そのものが妖怪とも言われる知の巨人・荒俣宏が持てる知識を結集させ渾身の思いを込めて描いた小説デビュー作『帝都物語』。平将門の怨霊により帝都破壊を目論む魔人・加藤保憲とその野望を阻止すべく立ち向う人々との攻防を描いた壮大な物語です。昭和時代の最後に出てきたトンデモ小説に私の心は鷲掴みにされました。全巻揃えると背表紙に『帝都物語』という言葉が現れるのが楽しみで、勿論外伝も含めて全巻揃えて何度も何度も読み返しました。

私の周囲のSF好きはみんな読んでいました。男の子がはまる要素が至る所に散りばめられていて、陰陽師という言葉も、風水師水虎、式神なんて言葉もこれで覚えました。魔人・加藤保憲と戦うのが、スーパーマンみたいな超能力者ではなく渋沢栄一、寺田寅彦、幸田露伴といった実在した人物という設定も面白かったです。小説は大ヒットして、しばらくしたら映画化されることになりました。それがまた更に私の心を揺さぶることになるのです。話があまりに壮大なため、映画化されたの前半部分だけでしたが、脚本を手掛けたのは当時新進気鋭の映像作家、林海象。

『夢見るように眠りたい』というモノクロのサイレントムービー(部分的には台詞あり)を作った新世代の映像作家。イラストレーターの和田誠さんが描かれたチラシも素敵でした。さらに監督は、かの実相寺昭雄!子供向け番組のウルトラマン、ウルトラセブンに斬新なカメラアングルと哲学を持ち込んで当時の少年たちを理解不能なワールドに迷い込ませた張本人(賛辞です!)。キャストも勝新太郎、嶋田久作、原田美枝子、坂東玉三郎、平幹二朗、宍戸錠、中村嘉葎雄、大滝秀治、西村晃など豪華!製作費も当時破格の10億円。これは一体どんな作品になるのだろうか?!と観る前から否が応にも期待感のハードルが上がります!唯一不安だったのは魔人・加藤保憲を演じる嶋田久作という俳優がこの作品が映画デビューだったということ。ところが映画を観たら、その独特の風貌はもうこの役のために生まれてきたのではないかと思うほどのはまり役でした。

その後もしばらくはその印象が強すぎて何の役をしても加藤保憲にしか見えませんでした。映画では平幹二朗が雰囲気のある陰陽師を演じていましたが、他にもオカルティスト大集合の忘れらない異色作品となりました。このあたりから、全体的にバランスのいい映画よりも、何か一点突破で突き抜けたような映画に惹かれるようになりました。おお、ここにも今の変態材木屋の種があったか!学生時代の思い出をこんな形で綴れるなんて、材木屋は素敵な商売(^^♪ これも陰陽師のお導きかもしれません!?

 

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