森のかけら | 大五木材


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先日、『今そこにある森のかけらの危機』を救うためにビーバー本部から送られてきた『今欠品して困っている端材たちを早速製材。弊社は製材所ではないので大きな鋸はありませんが、小型バンドソーはあるので、これぐらいのサイズの端材は割ることが出来ます。限られた材をいかに無駄なく木取りして最大有効に使えるようにするかは、この木取り次第。この作業だけは他人には任せられません。【森のかけら】だけではなく、素材によっては『森のりんご』や『モザイクボード』、『森のこだま』などにも活用します。

欠品している材って、だいたいがメジャーではなくて一般的にはあまり流通していないものが多いので、なるべく無駄が出ないように慎重に製材しなければなりません。とはいえ、そういう木って径級も小さくて芯が含まれていることも多く、わずか35㎜角のかけらといえども取るのには頭を悩ますこともしばしば。しかもまだ瑞々しいものはこれから数ヶ月かえて乾燥させていくので、「天使の取り分」も考慮して少し大きめに挽いていく必要があり、頭で考える以上に木取りも難しく、出したくはない「端材の端材」も発生します。

しかしこういう場合に発生するマイナーの木の「端材の端材」の存在が新商品開発の原動力になったりするのです。まあ、さすがにこんなものどうにもならんだろうというペラペラの端材でも、それが珍しい木であれば廃棄する気にはなれません。例え商品にまで昇華できなかったとしても、そういマイナーな木の端材ばかりを一定量集めれば、全国にはいろいろな樹種を使ってクラフト商品を作られている人は沢山いらっしゃるので、オンラインショップの『ちょこっと端材』にアップすればそれなりに売れて、活用してもらえます。

しかし私の場合、そこで気をつけなければならないのは、すぐにそっちに心がいってしまい、「端材の端材」の商品開発に夢中になってしまい、本来主目的のはずの【森のかけら】の事がおざなりになり本末転倒になりがちという事。同時にいくつかの事を同じ加減で考えられないので、そうやっていつも脱線したり寄り道してしまう。まあそうやって今まで商品ラインナップも増やしてきたわけですが・・・。欠品していた木が再入荷するとテンションもあがってきます!数か月後にはほぼ欠品解消できそうです!




いよいよ年の瀬も押し迫ってきました。会社の方は28日で年内の仕事は納めさせていただきましたが、私はこの機に【森のかけら】の整理。アイデアを考えたり作りあげるまでは異常なほどにテンションが高いのに、仕上がってしまうと途端に熱が冷めてしまういつもの癖で、日頃の在庫管理はスタッフに丸投げしてしまっているのですが、年に数回は在庫状況を自分で把握するようにはしています。数字ではなく実物のボリュームを見て肌感覚でリスク(あとごれぐらい保ちそうなのか)を実感するタイプなもので。

今日現在で日本の木120種のうち欠品が6種、世界の木120種のうち欠品が4種でした。240種中10種の欠品というのは、相当の優秀!いやいや、供給責任として常に全種を在庫しておかないといけないでしょう!とお叱りを受けるのは覚悟の上の公表です。作り始めた頃から欠品の不安要因は常につきまとっていました。端材ベースで作っているものなのでどうしても在庫が切れてしまう事もあるのです、ご了承下さいと言い訳を繰り返してきましたが、これから400種を目指すにあたって欠品をいかに減らすかという事も重要命題

初期の頃は日本の木、特に建築用材にされないようなマイナーな木についてのルートが確立していなかったこともあって、日本の木の中で欠品が多発していました。その後、ビーバー武田隊長はじめ、国産材のマニアックな木を扱う製材所、材木店などと知り合い、また地元の造園屋さんなどを通じて街路樹や灌木などが手に入るようになってきたので、日本の木の欠品は徐々に少なくなっていきました。それでも今欠品しているヤマボウシコブシ、オヒョウ、トウネズミモチなどは得られる量も少ない事もあり欠品樹種の定番になってしまっています。

そこは今後改善していかなければならない課題です。世界の木についてはリストの120種はほぼ安定しているのと、それぞれの樹種についても結構ストックしてあるのですが、そのストックが無くなってからが心配。既に材を供給してくださった会社が倒産したり廃業されたりで、在庫切れの仕入れが未定の木も幾つかあります。恐らく今後5年、10年で材木業界は激変することになる思われるので、誰かが輸入してもらわないことにはどうにもならない外国産の木の方が心配です。そういう意味では【森のかけら】から業界の縮図が見えてくるかも・・・




新・森のかけら400プロジェクト』の始動を告げたところ業界内外からもいろいろお声をかけていただき心強く感じています。中には、早速OOの木ならある、という話までいただきありがたい話なのですが、そんな中でこういう反応もありました。OOみたいな一般的な木なのに、なぜ現在のリストにすら含まれていないのか?あるいは、〇〇なら端材がいくらでもうちの工場にあるけどそんなのが欲しいの?そうなんです、今回探している樹種の中には決して珍しくもなければマイナーでも木もいくつか入っているのです。

それは例えば、日本の木でいえば『レモン(檸檬』であったり『ユズ(柚子』などの果樹木。まあこちらについてはタイミングで得難いのと、かけらサイズ(35㎜角)に取れるものが少ないという理由に依ります。世界の木でいえば、『ウィロー』や『マグノリア』など。決して高価ではないものの日本での明確な出口がないため輸入商社の食指が動かないため端材が得難いもの。そして『メルクシパイン』や『ラバーウッド』などのように、弊社にその端材も沢山あるのに適サイズが無くて悔し涙を流しているものなどです。

中でも『メルクシパイン』や『ラバーウッド』は、代表的な積層フリーボードの素材で、『モザイクボード』を作り出してからはほとんど取り扱いを止めていますが、弊社の倉庫にもかつての残材、端材がいくらも残っています。まだ見ぬ樹種を得たいという欲求と、その樹種なら目の前にあるのに、あとも言う少しだけ大きければなあという悔しさは同列。いや、手で触れるだけにその悔しさの方が強いかもしれません。一般的に流通している積層ボードの厚みは25㎜、30㎜。森のかけらは35㎜角なので、わずかに足りないのです💦

特に現地で加工して商品化されているものについては、完成商品はあれども端材すらに日本には入ってこない状況で、まさに臍を噛む思いなのです。なので、どこの材木屋にでもある木なのになぜ入手が難しいの、と疑問に思うのです。35㎜角にしたことがアダでもある反面、この大きさが掌でかけらを包み込む最適サイズという自負もあるので、根気よく適サイズを捜すのみです。名前も知られている木たちなのでなんとかリストに加えたいところなのですが・・・。楽勝と思って通ったぬかるみが思わず深くて足を取られた、って感じでしょうか。かけら沼深し。




そりゃあ、手に入る事なら私だって、『星の王子さま』に出てくる『バオバブ』だって、ボトルをひっくり返したような姿がユニーク『ボトルツリー』だって、弊社のサイトで一番人気の『ドラゴンツリー』たちも仲間に加えたいのは当然のことです。いや、もしもそんな木たちも集められたら、『新・プレミア100』とかを作ってしまうかもしれませんが!結局沢山集まったら集まったで収集がつかなくなって、更に枠を増やしていかねばならず、永遠に完成しないライフテーマになってしまいそうではあるのですが。

それはともかく現実的な話としては、残りの枠を埋めるためには、樹種がやたらと多い東南アジアとアフリカ、アマゾンあたりにある木が鍵となりそうです。中国にもまだまだ未知の木は沢山あるのですが、こちらに関しては情報が少なすぎて、入手できたとしても正体不明の可能性大なので恐らくほぼ使えなさそう。現在流通している中国産のフローリングですら、ちょっと変わったものとなると、詳しい情報があがってこないし情報が少なすぎて検証のしようもありませんから。現物の木と情報が揃ってこその【森のかけら】です

気長に探せば手に入るかもしれませんが、こちらにも時間に限りがありますし、印刷物等の準備もしなければなりませんのであまり猶予はありません。揃えることが目標ではなくて、あくまでもそれを販売して多樹種フェチの元にお届けするのがゴールですから。という事で、今回は公開捜査ならぬ公開スカウトに踏み切って、全国のいや世界の変わり者な方のご協力を仰ぎたいと考えています。【森のかけら】は35㎜角なので、荒材としては反りやねじれも考慮して45㎜角あれば大丈夫で、長さは最低300㎜以上あればどうにかなります。

今のところ探している樹種は以下の通りです。ウィロー、テレンタン、紅桧、マルーパ、マドローネ、マグノリア、メンガリス、メルクシパイン、コト、木蓮、ラバーウッド、レンガス、広葉杉(コウヨウザン)、プライ、エヨン、ポドカルプス、ホペア、シゾメリア、バターナット、アンベロイ、チアマ、テトラ、モラド、ウルナ、アンブラナ、タララ、ムニンガ、アイリスローズ、タウワリあたりです。別名・商業名、さまざまな呼び名があるのでこちらでもまだ整理できておりませんが。何か情報あればよろしくお願いします。




そこから、まだ持っていそう製材所や問屋さんに手当たり次第連絡したもののどこにも無い!そして遂に弊社の『ロシアンラーチのかけら』も底を尽き、それから今日まで長い期間にわたって再会することがなかったのです。そしたら数か月前のこと、金沢の㈱ムラモトの営業の水野斉から、もしかしたらあるかもとの連絡がありました。さすがは業界有数の変態さん、マニアックなネットワークをお持ちです。水野君のお陰で数年ぶりにロシアのカラマツと感動の再会を果たすこととなりました。いや、正確に言えば、「数年ぶりにロシアのカラマツの野縁と感動の再会をした」のです。

というのも、ロシアカラマツロスト期間中もロシアカラマツのフローリングやパネリングなどは通常通り入荷していました。それを見ながら、あと数センチ厚ければと臍を噛んだものです。それはともかくこうして再会できたのは水野君のお陰。持つべきは変態友!入手できたとはいえ、生材ですのでこれからじっくり乾燥させてから加工しますので、【森のかけら】にロシアンラーチが復活するのにはもう少し時間がかかります。しかしこれからは第二、第三のロシアンラーチが出てくるのは間違いない。そこで頼りになるのは水野君のような変態仲間。【森のかけら】の半分は、マニアックな材木仲間の思いやりで出来ています

カラマツという木そのものについて言うと、数年前に初めて愛媛にもカラマツが生えているのを知ったぐらいで自生していることを知ったぐらいで、愛媛においてはカラマツはほぼ認知されていない木でした。10数年前に木童さんと出会い、長野県産のカラマツに出会い、経年変化で飴色に変化していく姿に魅了されました。それから5,6年ぐらいしてからフリーリングやパネリングとしてロシア産のカラマツを知ることになります。調べてみると、北洋材の基地と呼ばれた富山県では、昭和和30年に初めて北洋材を輸入されたようです。もっとも早くロシア材(当時はソ連)を輸入したのは静岡県の清水港

最初の富山の入荷量は約4千m3。その後、富山新港が新たに整備されたことなどから、ロシア材の輸入量は大幅に増加して、昭和48年には180万m3を越えるほどになったようです。なので東日本においては昔から馴染みがあった樹種だと思いますが、運賃の問題もあって、瀬戸内海が橋で繋がるまでは四国にはほとんど入って来ませんでした。初めてカラマツを見た時は、節の大きさこそ小さいモノの、どんだけ節のある木やねん!って印象でした。それはお客さんも同様で、カラマツを認知してもらうまでに随分時間がかかりました。今でも初めてカラマツを使っていただいた現場の事は経緯も含めてよく覚えています。

何はともあれ、しばらくの間「欠品」していたロシアンラーチのかけらが補充された事はありがたい。ときどき、【森のかけら】をコンプリートしたいという猛者が現れるのですが、そのたびに「申し訳ないのですが、ロシアンラーチだけは入荷見込みが無くて・・・」とお断りを入れるのが辛かったのですが、ようやくそれからも解放されます。世界の240種はこれで、供給不安のある木はあと数本になりました。いずれそんな木たちにも、「あなたが失った木はこれではないですか?」なんて樹神(水野君?)が湖から現れるのではないかと妄想の日々。

 




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