森のかけら | 大五木材


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少し前の話になりますが、今年も地元の中学生職業体験という事で、大五木材にやって来ました。さまざまな職種のリストがあって、子供たちがその中から興味のある職業を選んで体験するのですが、その中に「材木屋」が入っているわけです。職種として選ばれたというわけではなくて、学校の周辺でこのプログラムを受け入れてくれる先の1つにたまたま材木屋があったという事だと思うのですが、毎年3人ぐらいの中学生が体験に訪れます。彼らにとって「材木屋」ってどう映っているのだろうか?

私が子供の頃は、「町のお店」として「お肉屋さん」や「お魚屋さん」、「八百屋さん」、「電気屋さん」などが当たり前のように描かれていました。それが普通というかそういうものだと思っていましたが、今ではそれらの専門店は巨大スーパーなどに淘汰され、地方の商店街からすっかり姿を消してしまいました。よほど特徴がなければ専門店は生きていけない時代。時代によって仕事の形態も変わっていくのは世の常ですが、子供たちが夢見る職業ってどういうものなんでしょうか。

恐らく、将来材木屋になりたいなんて考える子供は、材木屋の息子ぐらいのもので、そういう仕事自体が存在していることすら分かっていない子供が圧倒的だと思います。なにしろ町の中に材木屋って見かけませんもんね。愛媛の松山ですらそういう状況ですから、都会の子にしてみたら、ホームセンターの少しマニアックなところぐらいのイメージなのかもしれません。別に悲嘆しているとかいうわけではなくて、わが社は田んぼのあぜ道、けもの道を行く会社ですのでそれで間違ってはいないのですが。

ただ職業として体験しに来た子供たちにとっては、そういうマニアックな材木屋での経験が『材木屋』という職業として擦り込まれるのはいいのか悪いのか(笑)。これが材木屋の仕事なのか~って思って、もしも将来ほかの材木屋にでも就職することになったらビックリするのではないだろうかと、そんな事を妄想したり。自分自身の中でも、もう何が材木屋の本道、王道なのかすらも分からなくなっております。そろそろ「材木屋」から「木のモノ屋」って謳った方が分かりやすいのかもと思案中。




会社の裏では重機の音が響いているのですが、その隣、つまり私の土地でも小さな変化が起こっています。隣の大規模な造成工事に比べるとあまりにも小さな工事ですが、アスファルトを砕いて杭打ちをして工事開始。何をしようかとしているのかというと、ここに『小屋』を建てるのです。小屋といっても人が住むようなものではなくて、屋根はあるものの壁面が無いオープンハウスというかテント小屋(テントではないのですが)みたいなモノ。

今までは借りていた土地の一角に同じようなモノを建てていましたが、土地を返すに際して小屋は撤去しました。小屋では木育などの各種イベントなどを開催したり、木の玉プールなどを保管してきました。春休みや夏休みともなれば近所の子供たちが勝手に集まって来て、セルフでミニ木工広場が繰り広げられていました。小屋を建てた時に比べると木育の環境も整備され、そこに集まるひと・モノもすっかり増えました。

それで小屋の撤去に伴い、自分の敷地に新たに小屋を建築することを決意。小屋を管理・運営する家内がイメージを作り、我が家を建ててもらった河野住建さんに建築を依頼。以前の小屋に比べるとかなり大きなモノになる予定です。あくまでもイベントなどのための小屋であり、木材を保管するための資材置き場ではありません。しかしそれは紛れもなく木の魅力を味わい、体感し、楽しむための『入口』なのです。

少子化で住宅着工数減少が叫ばれる一方で、木を使う環境は年々拡大しているように思います。弊社でも医療、ジュエリー、飲食店、陶芸、学校など様々な業態とのお取引が広がっています。その要望や使い方に驚かされることも多く、多様な樹種の出口も少しづつながら徐々に広がりつつあります。外に出向いての「種蒔き」はほぼやり終えた感はありますが、次のステージとしての「種蒔き」はこれからこの場所で始まります!




昨年末に異常な盛り上がりを見せた弊社の『パターンブロック』ですが、レーザーでヘキサゴンにくり抜くなど改良版が完成。またまた全国のパターンブロック愛好家から問い合わせが相次ぎ、商品発送に追われています。メーカーによって微妙に大きさが違うようで、それらに対応できるようにかなり試行錯誤を繰り返したようです。仕事が終わって帰宅すると、それで問題がないかどうか確認するために、我が家で双子の息子と娘がヘキサゴンの枠の中にうまく収まるかどうかを試していました。私自身はそれで遊んだ事がないのでいまひとつ魅力や遊び方を理解できていないのですが、そのうちにそれでいろいろな図形を作り始めました。

上が息子の作品で左が娘の作品。全国各地から注文が殺到して初めてパターンブロックがそこまで人気にある商品であると知りましたが、これってもしかすると単なる木育の知的玩具のカテゴリーを越えて、多彩な遊び方がある滅茶苦茶凄い洗練された商品なのかも?!。形も色も限られた中で何を作るのか?確かに作り手のセンスが問われる玩具で、好きなデザインで作っていいと言われると逆に行き詰ってしまうタイプの子もいたりしそう。こちらの作品のモチーフは『ツバキ』だそうです。なるほど、なるほど。一応こちらは綺麗に全部を枠に収めたパターンです。

今度は自由に好きなデザインで枠に作ってみてということで娘が作り上げたのがこちらの作品。わずか350㎜角足らずの小さなヘキサゴンという限られた世界ですが、それなりに自己表現も出来るようです。中のブロックそのものはメーカーのもので、もともと着色してあります。材木屋なのでどうしても木の素材感で勝負したいという気持ちが強すぎて、これぐらいベッタリと木目が見えなくなるまで着色するのにはどうしても抵抗があるのですが、こういう遊び方を見ると着色すてみるのもいかなあと思ったりも。

こちらは息子の自由演技作品ですが、なかなか大胆な発想で衝撃を受けました。我が子ながら耳が枠から飛び出す、上に重ねて立体的にするなど規格外の発想力に感心しきり。なるほどこういう使い方、遊び方もあるのか~。折角作った力作ですが、やがて壊されてしまう儚(はかな)さもこのパターンの魅力のひとつなのかも。こうしてスギの木目や色合いも背景のひとつだと考えると、粗目の年輪も赤身と白太のアンバランスさもそれなりにいい感じ。このパターンブロックの枠は、『木のもの屋・森羅』にて販売しています。気になる方はこのホームぺーの問い合わせ欄からご注文下さい。




昨日に続きて地方の木育の話・・・こういう活動が広まれば広まるほど、形式化され全国どこでも同じような木育が実施されるというのは味気ないし、面白くもない。偏屈材木屋としてはそういったマニュアル施策が大嫌いなので、木育はこうあらねばならない、こうあるべだなんて意見を大上段から振り下ろされると引いてしまいます。商売も同様ですが、撒いた種から翌日芽が出るような即席栽培のモノなんてすぐに飽きられてしまう。そこは時間をかけて改善や改良をしてコツコツとファンを作っていくしかない。

西予市が木育に取り組まれる姿勢は素晴らしいと思うのですが、これってすぐに効果が現れたり、その成果が目に見えて分かるようなものではないだけに、やり始めたからには是非とも気長に粘り強くやっていただきたいと思います。この政策の肝は、ひとです。木の楽しさ、面白さ、素晴らしさを知っていただくためには、その魅力を伝えるひとがいてこそ。いわゆる「作り手」と「広め手」の関係。西予市には学生時代の同級生や先輩・後輩など頼もしい人材が沢山いますので、『木の語り部』の育成にもご尽力いただきたい。

里山カフェ イソップ物語』では木育の翌日に演奏会も開催されそちらの方も好評だったそうですが、その場では地元で採れた食材で作った料理も出されました。そこには『吟醸牛 山の響』の肉を使った料理も!家内の実家は牛の肥育農家で、独自路線で販路を広げており、一昨年作った新ブランド『吟醸牛 山の響』も地域の方々の後ろ支えもあり少しずつ認知度が広がっている様子です。大きな道には大きな明かりもありますが通る人も多くて、小さき者はその中に埋没してしまいます。

小さき道には小さな明かりしかないものの、通る人も少なく目を凝らしてゆっくり進めば歩けないわけではない。足元は決して暗くない。これだけ木育が認知され、広がってきたのなら、中には皆が驚くような規格外のアプローチの木育があってもいいのではないかと思うのです。日当たりの悪い山で細くて曲がりくねって育ってた木にだって、好事家に愛される『変木』という出口があるのです。マニュアルの木育よさらば!ぜひ振り切れたような、エッジのきいた、変木のような木育を期待しています!!




先月告知させていただいていた、西予市野村町横林の『里山カフェ イソップ物語』で開催された『木工教室』の様子(2月24日開催)がえひめ新聞に掲載されました(2月27日掲載)。私は参加出来ませんでしたが、家内によれば沢山の親子連れが参加してもらい大いに盛り上がったようです。私と家内の故郷でもある野村町は平成16年の市町村大合併で、旧東宇和郡の明浜町・宇和町・城川町と西宇和郡の三瓶町との五町が合併して西予市になりました。その西予市は、今年の4月1日に「ウッドスタート宣言」をしました。

ウッドスタートとは、日本グッド・トイ委員会が開催している『木育』の行動プランのことで、簡単に言うと、子育てや子供が育つ環境の中に『木』を置いて、市民がもっと木に親しめるように環境を整えようという取り組み。具体的には自治体が生まれた赤ちゃんに地元で作った木の玩具を誕生日の記念品として贈ったり、木に関するイベントや体験事業を行ったり、子供たちの集う建物の木質化などです。言葉は今風ですが、決して珍しいものではなく、生かし切れていない林業資源を抱える日本各地の地方で命題でもあります。

今回の出前木育もそういう取り組みの一環で、材木屋としては大変ありがたい話ではあるものの、こういうことって一朝一夕で出来るものではありません。結婚してから家内と取り組んできて、およそ20年あまり。いろいろと紆余曲折はありましたが、最近になってようやく撒き続けてきた種から芽が出始めて、これから少しずつ『収穫』出来そうな環境になりつつあるように感じていますが、その年月は相手を育てる以上にこちらが育つために必要な時間であったようにも感じています。特に偏屈な私にとって。

大きな木を育てるためには深いところに種を撒かねばなりません。今では当たり前のように『木育』という言葉がどこでも語られるようになりましたが、北海道で木育が提唱されて20余年、その手段や人材の育成プログラムなどが整いマニュアル化されてきましたが、本来はその地域地域の特性や事情、林業との関わり方や距離感に合わせた独自のスタイルがあるはずだと思います。北海道には北海道に適した樹が育ち、四国には四国に適した樹が育ち、その中に多様な種類の樹があってこそ健全な森の姿。明日に続く・・・




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