森のかけら | 大五木材


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弊社の小さな倉庫ですが、その倉庫には溢れんばかりの木材が詰まっています。既に溢れているという指摘もありますが、私的にはまだ隙間はある!なのですが。ところで、右の写真の中で、並べてある木材に青色や緑色の小さな紙切れが貼りつけられているのが分かると思いますが、これは弊社の値札です。いままでにいろいろな方法で値札を付けてきましたが、風で飛んだり、動かしたら擦れて破れたり、外の差し掛け屋根だと紫外線で文字が読めなくなったり、試行錯誤の末、色紙に書いて水糊で貼りつけるという現在のアナログスタイルに落ち着きました。

木材の場合というか弊社の場合位、木材が「増殖」してしまうので、在庫のすべての木に値札を付けるとなるととんでもない事になってしまいます。どういうことかというと、耳付きに一枚板があったとして、現場からの注文に応じて必要サイスにカットしたとします。それで残った分が在庫になったり、数本で束になっていたものが、束をバラシて売った場合、残りが在庫になったり、そうやって1つの木が数個にも分かれていくのです。小さなものは「端材コーナー」に移籍するものもあります。価格も大切ですが、多樹種を扱っているので樹種名を明確にしておくというのも大事なことなのです。

特に最近、個人の方のご来増えているので、私が会社に居ない時の事も考えて、なるべく値札を付けておくようにしています。この1,2年でかなり値札を付けたつもりです。あまり細かい分類をすると面倒くさくなって続けられなさそうなので、シンプルに国産材は緑色外国産材は青色集成材などの加工品は黄色売約品品はピンクとしました。端材コーナーは白シール。全部の木に値札をつける!と宣言したら、今までを知るスタッフには出来っこないと笑われましたが、今回はどうにか継続出来ていて、自分の感覚だと在庫の70%ぐらいには値札は付けられたのではないかと思っています。

それでも、飛び込みでやって来られる一般の方は倉庫の奥の方から値札の付いていない木を引っ張り出して来て値段を尋ねられる。そういう木って、古くて台帳で番号が確認できてなっかり、値段の付け方が難しいから後回しにしようと思ったもので、決してお薦め品でも無いので、他の木の陰に隠すように置いていたものです。もうわざわざそういう値札の付いていない木を狙って探してるとしか思えない(笑)。いや、後回しにしようという私の心の隙間に落ちた木が、悔しくて、そういう時に目立つようなオーラを発しているのかもしれません。名前があるってもの凄く大事なことだと改めて感じるます

 




そこから、まだ持っていそう製材所や問屋さんに手当たり次第連絡したもののどこにも無い!そして遂に弊社の『ロシアンラーチのかけら』も底を尽き、それから今日まで長い期間にわたって再会することがなかったのです。そしたら数か月前のこと、金沢の㈱ムラモトの営業の水野斉から、もしかしたらあるかもとの連絡がありました。さすがは業界有数の変態さん、マニアックなネットワークをお持ちです。水野君のお陰で数年ぶりにロシアのカラマツと感動の再会を果たすこととなりました。いや、正確に言えば、「数年ぶりにロシアのカラマツの野縁と感動の再会をした」のです。

というのも、ロシアカラマツロスト期間中もロシアカラマツのフローリングやパネリングなどは通常通り入荷していました。それを見ながら、あと数センチ厚ければと臍を噛んだものです。それはともかくこうして再会できたのは水野君のお陰。持つべきは変態友!入手できたとはいえ、生材ですのでこれからじっくり乾燥させてから加工しますので、【森のかけら】にロシアンラーチが復活するのにはもう少し時間がかかります。しかしこれからは第二、第三のロシアンラーチが出てくるのは間違いない。そこで頼りになるのは水野君のような変態仲間。【森のかけら】の半分は、マニアックな材木仲間の思いやりで出来ています

カラマツという木そのものについて言うと、数年前に初めて愛媛にもカラマツが生えているのを知ったぐらいで自生していることを知ったぐらいで、愛媛においてはカラマツはほぼ認知されていない木でした。10数年前に木童さんと出会い、長野県産のカラマツに出会い、経年変化で飴色に変化していく姿に魅了されました。それから5,6年ぐらいしてからフリーリングやパネリングとしてロシア産のカラマツを知ることになります。調べてみると、北洋材の基地と呼ばれた富山県では、昭和和30年に初めて北洋材を輸入されたようです。もっとも早くロシア材(当時はソ連)を輸入したのは静岡県の清水港

最初の富山の入荷量は約4千m3。その後、富山新港が新たに整備されたことなどから、ロシア材の輸入量は大幅に増加して、昭和48年には180万m3を越えるほどになったようです。なので東日本においては昔から馴染みがあった樹種だと思いますが、運賃の問題もあって、瀬戸内海が橋で繋がるまでは四国にはほとんど入って来ませんでした。初めてカラマツを見た時は、節の大きさこそ小さいモノの、どんだけ節のある木やねん!って印象でした。それはお客さんも同様で、カラマツを認知してもらうまでに随分時間がかかりました。今でも初めてカラマツを使っていただいた現場の事は経緯も含めてよく覚えています。

何はともあれ、しばらくの間「欠品」していたロシアンラーチのかけらが補充された事はありがたい。ときどき、【森のかけら】をコンプリートしたいという猛者が現れるのですが、そのたびに「申し訳ないのですが、ロシアンラーチだけは入荷見込みが無くて・・・」とお断りを入れるのが辛かったのですが、ようやくそれからも解放されます。世界の240種はこれで、供給不安のある木はあと数本になりました。いずれそんな木たちにも、「あなたが失った木はこれではないですか?」なんて樹神(水野君?)が湖から現れるのではないかと妄想の日々。

 




野縁などの羽柄材として四国でも流通していたロシア産のカラマツですが、今から10年ほど前にロシア政府による伐採規制や関税の不条理ともいえる極端な引き上げなどもあり、富山の北洋材製材は急速に縮小することになりました。ロシアカラマツに限った事ではありませんが、人気を博していた木も手に入らなくなると市場はひと時の混乱はあるものの、すぐに代替材が現れて、しばらくすると何事もなかったかのように落ち着きを取り戻します。流通における「復元能力」は、元の材が嫉妬してしまうぐらいに逞しいのです。

北洋材の供給基地であった富山から物流、情報ともに遠く離れたいたこともあり、ロシアの関税引き上げの話は伝わっていたものの、それほど大した事にならないのではと高をくくったいた部分がありました。じわじわと単価が上がって、多少は供給量が減るのでは、ぐらいの楽観的な見通しでいたのですが、現実はロシア材製材工場がロシア材から全面撤退するという厳しいものでした。ロシア材の入荷がストップしても少しは市場にストックがあったものの、やがてその波紋は愛媛にまで伝わり、ひとつの樹種の「終焉」をはからずも体験することとなったのです。

その後、ロシアカラマツに代わる樹種が登場して市場は何事も無かったかのように落ち着きを取り戻したのは上述した通りですが、私にとっては大きな心配が残りました。【森のかけら】の『ロシアンラーチ』が入手出来なくなるのでは?!それでもわずか35㎜の角材の事ですから、4mの40×40㎜材が1本でもあればそれだけで100個ぐらいは取れますので、いくら何でもそれぐらいならどうにかなるかと思っていたのが甘かった!ロシア材から撤退した時にある程度まとめてもらっておけばよかったのですが、その時にはまだかけらのストックが多少あったので油断してしまいました。

それからしばらく経って、弊社のロシアンラーチのかけらが底を尽きそうになったので、富山に連絡してみると、北洋材基地からロシアカラマツはすっかり消えてしまったと!造作材や銘木的なモノであれば、入荷が途絶えたとしてもむしろ在庫として持っておく方が価値が高まるぐらいで、供給が減ったといってもあるところにはあるものなんです。ところがロシアのカラマツは、汎用性の高いいわゆる羽柄材(野縁など)であったため、あえてストックする意味もなく、むしろ品質が劣化しないうちに売り切ってしまえという事になったのだと思います。続く・・・




世界中のいろいろな木を見てみたい、触ってみたいという好奇心と端材を捨てるのがもったいないという思いで作り始めた森のかけら】。初期のパイロット版から数えるともう10年以上が経過しました。10年経って木材を取り巻く環境も大きく様変わりしました。もともとは100種で始まったかけらが240種になり、プレミア36まで作って、当初の野望に向かって着実に進んでいる一方で、昔は容易に手に入ったのに今ではなかなか手に入りづらくなっている木も沢山あります。この傾向は今後もますます強くなると思われます。新しい樹種を開拓する一方現状の木を確保することも重要になってきます。

もともと希少で一般的な流通ルートに乗っていない木というのは当然入手が難しく、更にワシントン条約などに新た加えられたりすると一層手に入れることが難しくなります。例えば『チューリップウッド』や『キングウッド』などがそうですが、しかしこういう希少性の高い高価な木は、あるところにはあったりするもの。専門性の高い材木屋仲間を頼れば、かけらサイズの端材ならどうにかなったりすることもあります。蛇の道は蛇というやつです。それよりもある意味でそれらよりも難しかったりするのが、決して希少性が高くなく廉価で汎用性の高かくよく見かけていた木

私の場合は、それがロシア産のカラマツ、いわゆる『ロシアンラーチ』です。私が最初にロシア産のカラマツに出会ったのは、フローリングとしてでした。中国産のメープルなどと共に、大手のフローリング専門商社が世界のさまざまな木を使ったフローリングを手広く扱い全国で販売を始めた頃に、年輪が詰まった高齢木のカラマツフローリングも人気を博しました。SNSが普及していない時代、どの地域にどういう特色がある木材があるのかもよく分かっていませんでしたが、木青連(日本木材青壮年団体連合会)の全国大会などに参加して徐々にそれが理解できるようになりました。

出向していた当時の会長が富山の方だった事もあり、何度か会議で富山にも行く機会があったので、当時は国内で『北洋材の基地』と呼ばれていた富山の製材の方たちとも親しくなり、北洋材の事についてもいろいろと教えていただきました。寒いロシアで育ち目の詰まった良質で安価な北洋材製品は全国を席巻し、愛媛でも多くのロシア製品が流通していました。なので、弊社にもごくありふれた光景としてロシアのカラマツ(野縁などの羽柄材)がありましたし、富山の仲間を通じて容易に入手することが出来ました。そんなロシアのカラマツでしたが、ある時にその環境が激変することが起こるのです。続く・・・

 




春を告げる木』としても知られるモクセイ科の広葉樹『コブシ(辛夷』が今年も裏の土場の一角で純白の花を咲かせました。以前にブログでも紹介しましたが、愛媛のある地方では夕方暗くなった頃にコブシの花を見ると、その大ぶりで白い花がぼんやり浮びあがって、まるで幽霊のように見まがう事から『幽霊花(ユウレイバナ』なんて呼ぶところもありますが、確かに日暮れや月明かりの中でも白い花がぼうっと浮かんで見えてその存在だけが際立っています。幽霊扱いするのは可哀想ですが、山の中で出会うとその花の白さは怖いぐらいに映えるのかもしれません。

床柱など丸太として意匠的に利用されることはあっても、板材などとして見かける事はほとんどありません。愛媛では自生していないと言われているので、どれぐらいの大きさの丸太があるのか分かりませんが、床柱などに使われているの大きくてもせいぜい3寸程度。うちで花を咲かせているコブシは、幹の方でも3寸程度。床柱で少し傷のついたB品もありますが、それもそれぐらいの大きさなので、芯と節を外して35㎜角を取ろうとすると結構厳しく、【森のかけら】を取るのだって容易なことではないのです。あ、読み返したら前に取り上げた時も同じような内容の事を書いてました(汗)。それぐらい材としては馴染みが薄い。

数年前から地元で庭木や神社の木、街路樹などの『一般的な用材としてはほぼ見かける事の無い木』にも手を出すようになってから、その木の種類などを見極めるために不慣れだった葉っぱや花の事も気にするようになりました。なので、それまではコブシのように特徴的な花を咲かす木でも、目には見えていても気にしてもいませんでした(まあ見えていなかったという事です)。今にして思えば随分ともったいない事をしてきたとは思いますが、材と違って保存の難しいところですから現物コレクター派としてはかけらほどは萌えなかったかも。

歳を重ねてきたからは、現物が無くてもその画像や物語などのソフトを収集して満足感を得られるようにもなってきたので、そういう意味ではコブシなどは非常に興味深い木です。木にまつわるエピソードって収集すればするほど関連性が出てくるので、話にも広がりが出てきます。コブシはその花の白さから「幽霊木」と呼ばれますが、幽霊と木といえば思い浮かぶのがシダレヤナギ(枝垂柳)まだ水路が未整備の頃に水の事故を防ぐために、暗くなると水路や河川に近づけさせないために生まれたのが柳の下の幽霊』エピソード。木にはいろいろな形で人の暮らしに関わっています。

 




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