森のかけら | 大五木材


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オンラインショップで販売していた『サッチーネ』が完売していたので、またアップしておこうと思って何気にカットしたら、スライド丸鋸からこぼれる鮮血のような真っ赤な木粉に刺激され、慌てて集塵準備!といっても丸鋸や周辺を入念に掃除して床に段ボールを敷き詰めるだけですが。ひと屑も逃すまいと周辺を囲い込んで切断を再開。そしたら思ったほど木粉が集まらなかったのでもう1本カット。今度は瓶に収まりきらず残ってしまったので、もう1瓶分満たすためにもう1本カット、という吉本新喜劇的な事を繰り替えすこと数度・・・

サッチーネの『森の砂』がたっぷりと集まり大満足なのですが、そのお蔭でオンラインショップで販売するサッチーネの端材セットも沢山出来てしまいました。本来であれば本末転倒な話かもしれませんが、今の大五木材としたら木材そのものも木粉もどっちも貴重な「商品」ですので、それぞれに適した「出口」で、それを求める人にしっかりと販売させていただくので問題ありません。もともとはウッドデッキ材として購入したサッチーネですが、デッキとして外部で日光に晒され経年変化で赤味が退色していくのを見るのはあまりに忍びない

その強靭な硬さや粘りはウッドデッキにふさわしいのですが、神から授かりしこの美しき赤肌をもっと愛でる場面で使えないかというのが私の中のサッチーネに対する命題。過去にはランディングネットなどの釣り道具や杖、宝飾品、箸、クラフト雑貨等に使っていただきましたが、まだまだこの色を活かせる分野はあるはず。そして、木の中にこれほどの赤い色の木があることを知らない人も沢山いるはず。まずはその存在を知っていただき、サッチーネでなければならないという、この木ならではの出口を探していきたいと考えています。

見た目の色合いが強烈すぎてそちらにばかり目がいきますが、気乾比重:1.01なのでかなり重くて持つとズシリとします。また触感も気持がいいぐらいにツルツルで滑らか。ただし超硬いので、切断面に少しでも凸凹とかあると掌に刺さって痛い思いもします。切断時にはローズウッドなどバラ科の木のようなきつい香水のような匂い(個人的な感覚です)がします。とにかく特徴のある木なので、端材の端材だって捨てたりせずに骨まで味わい尽くさせていただきます。ご興味のある方は、オンラインショップへどうぞ~♬




森の出口』を考える際に重要なのは、その木についてどれだけ多くの情報を持っているかという事だと思っています。材質や質感、産地、名前、由来などは勿論ですが、色合いや香りも大切な手掛かりとなります。特に最近注目しているのが木の色。赤い木は削れば当然赤い削り屑が出ますし、黄色い木からは黄色い削り屑が出ます。個性的な削り屑が出たものは、それをふるいにかけて選別して『森の砂』という商品まで作っています。中でも赤い色の削り屑って一般の方はなかなか目にする機会が無いので、珍しがって興味を持っていただきます。

イチイの場合は大径木が少ないため、どうしても辺材の白太が混ざってしまうため、なかなか赤身だけの削り屑を集めるのに苦労するのですが、機会があるごとに少しずつ集めいます。そんなイチイの色については先人たちもしっかりと目をつけいられていたようで、赤身部分の紅褐色の抽出液は染料として利用されてきました。紫のくすんだ赤色のことを『蘇芳(すおう)』と言い、昔は位の高い人しか使えなかった高貴な色ですが、繊維を蘇芳色に染める時にはこのイチイの染料も使われていたそうです。

そもそも蘇芳(スオウ)というのは、ミャンマーやインドなどアジア南部が減産のマメ科の低木の事(学名:Caesalpinia sappanで、その幹を切り砕き煎じて染料が採られていました。なので本来は木の名前なのですが、それで染めた色の名前としても使われています。スオウという木は漢字で蘇芳という字があてられていますが、これは英語名のSappanwood(あるいは  Sapanwood) からきているようです。日本で染料として使われてきたt歴史は古く、既に飛鳥時代には中国経由でこの木が日本にも輸入されていたのだとか。

かなり貴重なものなので、その代用としてイチイも使われてきたので、地方によってはイチイの事を『スオウ』という名前で呼ぶところもあるほど。あるいは本来のスオウに対して一歩引いた意味で『山蘇芳(ヤマスオウ)』と呼んだり。染料としても用途は分ったものの、色の図鑑などで見る『蘇芳色』と、いま目の前にあるイチイの赤身とがどうにも結ぶつかないのですが、木肌も経年変化で変わっていきますから抽出して煎じていくとこういう深みがかった色になっていくのでしょう、きっと。そんな事考えてたら抽出もやってみたくなってきた、『森のかけら色水』・・・

 




先日、町の木』の面白いところは、そういう小枝から葉っぱまで素材がまるまる手に入るという事を書きましたが、そうであればこそしっかりと骨の髄までしゃぶり尽くして使わせていただきたい。通常であれば手にはいらない、もしくは入ったとて手に余して結局処分してしまう小枝葉っぱですが、一般的に流通していない街路樹灌木などの『町の木』のそれであれば、何とかして使ってみたくなるというもの。というのも扱える機会が少ないから、折角手に入った時には自分で切断したり削ったりして材質や触感、匂いなどを体感しておきたいのです。

という事で、通常ならば歯牙にもかけない小枝も輪切りにしたり、小割して、材質を味わいながらもどうにか生かせないものかしらと『出口』を探ります。そうこうしていると自然発生的にたまってくるのがおが屑。小枝など樹皮がついたものをそのまま切断したりするので、その木のおが屑だけを集めても結構いろいろなモノが混じってしまって見た目にもよろしくない。という事で、『篩(ふるい)』にかけて多少なりともおが屑をより分ける事にしました。早速近所のスーパーに材料を買いに走りました。といっても枠部分の木材はいくらでもあるので、目細の金網だけ購入。

結構な量のおが屑をふるいにかけなければならないので、大きめの『ふるい』が必要だったので自分で作ることにしたのですが、そうなると腕が疲れないように枠材には軽い『キリ(桐』を選択。たっぷり入るように深さにも余裕を持たせて、金網をキリで挟み込みました。単純構造ですがこれで完成。本当はこれで金網の目の粗さが違うタイプのものを幾つか作ればいいのでしょうが、あまり凝った事を始めるといつも『森の砂』を作ることになって、本末転倒な事になるのが予想できるので、まずはこれぐらいの緩さで始めてみることに。

こちらは、近くのお宮で伐採された『ヤブニッケイ』のおが屑。小割した際に出た木粉を採集して天日で2週間ほど自然乾燥させたものです。すっかり水気も飛んでサラサラになっています。写真では分かりにくいかもしれませんが、結構「不純物」が混じっていて、ちょっとこれでは草木染めやサンドアートならぬウッドアートするにも不適。この網目で果たしてどれぐらいふるい分けられるのか?何事も体験です。やはり1度では少し大きめの木の皮などは網目をすり抜けてしまいます。ちょっと金網の目が粗すぎたのか?

何度かやっているうちにコツがつかめてきて、モッタイないといつまでもふるっているとすり抜けてしまうので、少し早めに見切りをつけて、それを何度も繰り返すことに。そしたらかなり不純物がこされてサラサラした木粉になりました。量は減ってしまうものの、見た目にも触った感じもかなり理想に近いものになりました。これもあまりやり過ぎると、何が主役で何のためにやっているのか、本末転倒になってしまうので、ほどほどのところで切り上げる事に。まずはいろいろな木の種類を増やすことが先決と、調子に乗ってその日のうちに4種類も仕上げてしまいました。

 

本当は、端材がモッタイナイと言うよりも、匂いの強い木、あるいは匂いの個性的な木、色目の面白い木のおが屑が何かに使えるのではないかという発想から始まったおが屑を採集ですが、いろいろな樹種のそれが集まってくると、多樹種異常反応症候群が強く刺激されます!とりあえあず今のところ20種類ぐらいのストックは出来ているのですが、きちんと商品と流通させるためにはもう少し味付けが必要。ただの『篩にかけたおが』という素材だけで売ってしまうのはあまりにモッタイナイ。もう少し先の出口を探ってみたいと思います。




手に入った丸太は速やかに「解体作業」します。寒伐りなのでこの時期だと少々ほったらかしておいても大丈夫なんですが、水分が抜けると製材しにくくなるので、なるべく水分が多くて刃が通りやすいうちに製材するようにしています。というのも油断していると次から次に丸太が入って来て、狭い土場だとどれがいつ頃伐った何の木なのか分からなくなってしまうから。という事で、今回も『サカキ』をチェーンソーで短めにカットしてから、手押しで少しだけ面を取ってから芯でザックリと割っていきます。少々節は絡んでいても十分な大きさ!

以前は、何を作るか決めてなくて、とりあえず芯を外してなるべく長いままで精一杯大きなモノを取っておこうという考えで製材していました。しかしそれだと結局出口も定まらずいつまでもそのままで、やがてねじれたりして使い物にならなくなった事もあったので、今は【森のかけら】用とか、少し大きなモノは『森のりんご』用、薄いモノは『ストラップ』用などと具体的な出口を設定して短めにカットしてねじれのリスクも軽減させながら製材するようにしています。木の質や杢を見て瞬時に何にするか判断しながら製材。自分で挽くからこそ思い通りのサイズに挽けます。

そして角材、板材いろいろなサイズに挽いた後は、急速な乾燥による割れを避けるために小口にボンドを塗って、桟を入れて風通しのいい日陰で天然乾燥させます。後日ボンドが乾いたところで、忘れないうちに小口に伐採した日付と樹種名、伐採場所などをマジックで書き込みます。この時、小口がザラついているとマジックで書きにくいので、両小口ともスライド丸鋸で切断しています。数があると結構面倒な作業なのですが、これが大事。ここまでしておけば混乱することもないし、なにより粗末に扱えなくなります

材の方はここまでやれば、後はじっくりと乾燥するのを待つばかり。目安としては1年ぐらい先に使えればいいなと考えているので気の長い話。その頃にはどこでどうやって手に入れたのか記憶が曖昧になるので、こうしてブログに書き残しておくのも大事なことなのです。今回はサカキという事もあったので、枝葉もいくらか残ったままもらってきました。枝葉は捨てることなく事務所の神棚に。市場とかで仕入れれば枝葉などありませんので、こういうのはビーバー救出隊ならでは。お陰で最近は葉っぱにも目がいくようになってきました。

長さをカットするときに発生するおが屑だって無駄にはしません。今までも大量に発生したおが屑ですが、モッタイナイと思いながらも活用方法を見出せず結局廃棄してきましたが、今では『森の砂』という大義名分が出来ましたので、堂々と採集することも出来ます!特にサカキのおが屑は匂いに特徴があるので、染色材としてだけでなく、香料として使えそう。小枝も輪切り丸太にして名札やコースターにする(その際のおが屑も)と、ほぼ捨てるところなく使うことが出来ます。折角ご縁のあった神様に近い木、しっかりと骨までしゃぶり尽くして使わせていただかねば不謹慎!

 




やり方はいろいろあるんでしょうが、私は曲がりのある小枝は片手で強く固定してスライド丸鋸で送り出しながらカットしています。そうすると当山大量のが屑(う~ん、やはり屑という言葉にはもの凄く抵抗あるので、この後は〔おが〕にします)が発生します。普通であれば集めて捨てるのでしょうが、折角のオリーブなのでおがとて無駄にはしたくない。オリーブの実は食用(塩漬け、大好物!)やオリーブオイルの原料にもなるし、葉は工作などにも利用できますが、おがを使うという話はあまり聞いたことがありません。

以前に、オリーブの葉と枝を煮出して草木染に使ったことがあるという話を聞いていたのですが、おがはどうなのかしら?どういう形で利用できるか分かりませんが、『森の砂』という出口も作ったことださし、ちょっと黄色味を帯びた触り心地のいいおがを捨てるなんて出来ない。という事でしっかり採集しました。しかし生材から発生したおがなので、これをこのまま瓶などに入れて密閉しておくとカビてしまうので、段ボールの上に薄く広げて天日で干して乾燥させることにしました。1週間も乾かせるとかなりサラサラした状態になってきました。

以前に採集したホルトノキのおがにまだ水分が残っていて、折角採集したおががカビてしまい台無しにしてしまった経験があるので、今回は念には念を入れてしっかり乾かせます。完全に水気が抜けたら瓶に詰めて『森の砂・オリーブ』として販売するつもりです。匂いはほとんど感じません。これが草木染に使えるのかどうかは分かりませんが、『森の砂』としてサンドアートならぬ、ソウダストアート(SawdustArt)という使い道だってあるはず。出口は常に自分の身近なところにあるとは限らない。それは、世界の裏側にあるかもしれないのです!!

まあそういう事で、幹、小枝に続いておがも捨てるとこなく『出口』の末席のほうに並ぶこととなりました。小枝をカットしていくのですが、最後の方は弾けて危ないので、どうしてもこれぐらいの身近なとこが残ってしまいます。怪我をしてしまっては元も子もないので無理はしませんが、残ったからといってこれを捨ててしまうのも忍びない。まだ彼らにも相応の出口はあります。何に使うの?と思われるでしょうが、家内がやっている子供たちの木工では、こういう個性のかたまりこそが人気で、子どもたちは上手に作品に仕上げてくれるのです。

という事で、ほとんど余すとことなくオリーブは活用させていただく目途が立ったのですが、まだ細い枝と葉が大量に残っています。これこそ煮出して草木染に使いたいのですが、さすがにそこまで時間がありません。利用できる方がいれば使っていただきたい。『森の砂』の方は、まだまだ安定していませんが、少しずつ草木染に使いたいという話を伺うようになりました。熱しやすく冷めやすい私としては、『森の砂』で染めた数10種のTシャツを日ごと着分けしてみたいと思ったりもするのですが、道はまだまだ遠い・・・。輪切りのオリーブも少しずつ乾いてきました。

 




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