森のかけら | 大五木材


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店舗建築で弊社が木の仕事で絡ませてもらえる場合というのは、大抵が「普通ではない」ことが多いので(まあ一般住宅の場合でも、普通ではないことが多くなっているのですが)、変わった木を使っていただいたり、建築中の現場に打ち合わせや納品で訪れるのが舞台の裏をこっそり覗かせてもらうみたいで大好きなのです。しかし、店舗は住宅に比べると工期が圧倒的に短いためそんな至福の時間もあっという間に終わってしまいます。納品の切れ目が縁の切れ目となるのは寂しい、のはずが・・・堀江君から再びの連絡が!

もうお店は完成しているはずなのに、何かしらと思ったら、倉庫で見たもう1つのクロガキがどうしても頭から消えず、店の土間スペースの顔としてそれを置きたいとの事。もう、こうなったら毒を食らわば皿までもの心境です。こんな変態さんにNOと言うほど私も野暮な人間ではありません。ここで使ってもらわずにどこでこのクロガキが映えようか!ここまで惚れ込んでもらってこそ木の価値も上がるというもの!と、クロガキを手放すことを必死で正当化して自分に言い聞かせました。もう泣くんじゃないと!

それで、南予に納品に行った際にクロガキをお届けに伺いました。帰りにトラックのハンドルを握りしめながら、今まで10年以上も毎日のように顔を合わせていたクロガキともこれで会えなくなるのかと思うと、子どもが巣立っていくような気分に・・・(←材木屋としてはどうなのかと自分でも呆れますが)。手放した寂しさよりもこれからは、「あ、クロガキですか?いや~少し前まではここに見事な墨流しの逸品があったんですけどねえ・・・」と過去形でしか語れないのが悔しい。また買えばいいだけの話なんですがもう未練たらたら。(笑)。

しかし数日後に、堀江君から仕上がった様子の写真を見てそんな思いもふっ切れました。文字通り墨を流したような妖しげな杢と絶妙な形が合いまったクロガキのテーブルが仕上がっていました。今後このスペースで利用されるということですが、恐らくここに大洲の「普通じゃないひと」たちが集まり、このクロガキを肴に酒を酌み交わし愛でてくれることでしょう。会うべきひとは根っこでつながっていて、会うべきタイミングで会う。大洲の異能なる素晴らしき変態さんとの出会いに感謝!たぶん長いおつき合いになりそうです♬・・・完結。




私のとっておきだった墨流しのクロガキが手元から無くなって数日後のこと、再び「大洲の異能なる変態さん」からご連絡がありました。お店で大人数のパーティなどをするときに料理を乗せるための木のプレートを探しているとの事。それでご来店いただきいろいろ見てもらったのですが、長さ1m前後の小幅の『エンジュ(槐)』が、辺材と心材の色のコントラストが面白いということで、数枚ご購入いただきました。辺材分部に多少ダメージがあったりピンホールもありますが、そんな事を気にする人ではありません!

そしたらついでに欲しいものがあると、またもや危険な倉庫の奥へ!そこにあったのは例のクロガキの挽き落としのペラペラの薄板。もともと仕入れた際は厚みが5寸近くもある分厚い板だったのですが、それでは中身の美味しいところを味わいつくせないと思って、私が半分ぐらいに製材したのです。その際に、少しねじれがあったのでレベルを出すため補正して挽いた時に出来たペラペラの薄い板。厚みは薄くともその体には立派な墨流しの柄が刻まれています。しまった、これも見られていたか!後悔先に立たず・・・

もう先に親が取られてしまっているのですから今更何を言おうと防ぎきれるものではありません。どうぞどうぞと差し出しました。といっても挽き落としの薄板で端は割れて反ってもいます。これをどうやって使いこなせるものか思っていましたが、お店を訪れて納得。あのクロガキを厨房のカウンターとして、そこから立ち上がって壁面にその薄いクロガキは使われていました。塗料を施されて黄色と黒の縞柄は明瞭に。嗚呼、ここまで使い切っていただけたんだなあと脱帽です!木を単なるマテリアルと考えていたら思いつかない発想。

うちの倉庫で初めてクロガキを見たあの日あの時、堀江君の頭の中にはこの光景が浮かんでいたのでしょう。私の大好きなクロガキに素晴らしい舞台を与えていただき本当に感謝です。木を高く買っていただくのも勿論嬉しい事なのですが、木に惚れて買っていただくというのはそれ以上に嬉しい。木は決してひとのためにだけ生まれてきたわけではない。ならば木を使う者はその木に感謝し敬意を払い愛を注ごう!さあ、木を愛するフェチの皆さん、大洲の『Horie Gastronomy Inc』に美味しい料理を食べに行こう。愛ある異能の変態に会いに行こう

Horie Gastronomy Inc(ほりえ ガストロノミー ) 

定休日 :不定




ビーチのスポルテッド材を選びに来た時に、私は別のところで設計士さんや大工さんと図面を見ながらおさまりについて話しているのに、堀江君は独りで倉庫の奥の方にずいずいと入り込んでいって何やら熱心に見入っていたので、やばいとは思っていたのですが、案の定私の貴重なお宝に目をつけていました。以前にも紹介した『墨流しのクロガキ』です。こちらに売ろうという気がないというのが大問題ではあるのですが、どうもその時から彼の狙いはそのクロガキに定まっていたようでしたが、あえてその日はクロガキには触れることはせず。

そもそも設計士さんから聞いた話では、そのクロガキを使うようなところは構想はなかったのです。まあ変態なのでこういうマニアックな木に関心があるのだろうなと思って、正直ほっとしていました。というのも、販売目的というよりは濃いいお客さんが来られた時に見せるため、語るために看板というか、ネタとして、自分のフェチ度を見せびらかすために買ったクロガキなので、手放したくはなかったのですしかも以前にこのクロガキを気に入られて泣く泣く数枚手放してしまっていたので(左写真)、残りはあとわずかになってしまっていたのでなおさら。

堀江君から私の携帯電話に連絡が入ったのはそれからしばらくしてのこと。ちょっと見たいものがあるのだけど・・・。前に買ってもらったモミジバフウがあと少し足りないので購入したいという話でした。その件はすぐに片づいたのですが、他にも欲しいものがあると倉庫の奥へ。ギクリ!やはり本命はあのクロガキでした。あの日以来彼の中ではクロガキへの熱い思いが沸々と煮えたぎっていて、遂に今日強奪に、いや購入に訪れられたのです。同じ匂いのする人間、どう言ったところで守り切れないのは覚悟しました・・・

ここに置いてある以上いつかは手放さなければならない運命。本当であればもっともっと骨まで語り尽くすまで手元に置いておきたかったけれど、まあここまでの変態に見込んでもらえるならばクロガキも本望であろうと、泣く泣くクロガキとの決別を割断。たぶん店に置いたら誰にも相手にもされなくとも延々とクロガキへの偏執的愛を延々と喋り尽くすんだろうな~。変態的な材木屋のおっさんとの激しい交渉を経て手に入れた話もするだろうな~。綺麗に仕上げてもらってお洒落な店の中で大勢の人に愛でてもらいなさい。さあ、薄暗い倉庫から華やかな舞台にお出なさい(涙)!




スポルテッドというのは自然の気まぐれで生まれた副産物のようなものなので、アーティスティックな柄になっているものもあれば、腐食が進んでスポンジ状になってしまってただただ朽ちる寸前のものもあります。その中からコンディションのよいものを選び出して買うのは真性の変態ではありません。そんな分別のある人はインターネットで木を買えばよし。とりあえずあるだけ全部買う、これが真性の変態スポルテッドビーチが私の元を離れれから数か月。改装工事がほぼ終わったとの連絡はいただいたものの中々機会を得ませんでした。

先日、ようやく南予方面の配達も兼ねてお店にお邪魔する機会が巡ってきました。今回改装されたのは、今まで使用されていなかった元通路だった場所。そこに夜のみ営業するオシャレなバーが出来上がっていました。お邪魔させていただいた時間が昼間だったのですが、明るい時間帯でも見てもスポルテッドビーチの存在感は際立っていました。長さが2mの板を繋いで幅剥ぎにしてカウンターとして使うという事は図面で分ってはいたものの、こうして完成した姿を見ると、よくぞここまで仕上げていただいたものだと感慨もひとしおといったところ。

スポルテッドの柄もバランスよく配置されて、あれだけ癖の塊に思えたその風貌も、この店の中ではスッキリと納まっています。堀江君から夜のお店の様子の写真も送ってもらいましたが、夜になって薄暗い灯りの中に浮き上がるスポルテッドビーチは妖しい雰囲気を醸し出していて、まさに真骨頂発揮!堀江君イメージした空間がこれならば、確かにこの木でなければならなかった理由が分ります。これならば私が倉庫に数年寝かせて独りで味わい尽くすよりも数倍も価値がある。多くの人に愛でていただきたい。

一緒に買っていただいたブルースティンの入ったモミジバフウもまったく無駄にすることなく、あるものは棚板となり、あるものはレジ台となり、あるものは手洗いのカウンターとなって骨の髄までしゃぶり尽くしていただいておりました。さすが、私がその変態性を見抜いただけのことはある。よ~く、分っていらっしゃる!ところで、完成するまでに堀江君はその後も何度か弊社を訪れてくれました。その都度、木材も買ってもらったのですが、初めて来た時からどうしても気になる木があるという・・・。明日に続く




この秋、松山市二番町にオープンした居酒屋『蔵と炉』さんに先日お邪魔させていただきました。飲食店のカウンターやテーブル、内装材など少しでも関わらせていただいてお店には、完成後なるだけ客として伺わせていただくようにしています。弊社が木材を現場に届けさせていただくのは、工事の初期から中盤なので、それからどういう風に仕上げられたのかを見ておきたいという興味もありますが、わずかながらでもご縁があったお店は繁盛していただきたいものです。わずか一人でもファンが増えて悪い事はないでしょうから。


工事を請け負ったのは『すずかけ商会』さん。東京で飲食店で修業をされたオーナーが、松山市内でお店を出されることになり、お店の顔でもあるカウンターやテーブルなどの材を求めて弊社にやって来られたのは数か月前のこと。住宅と違って商業店舗の仕事はとにかく速いので、この間材料を持っていったと思ったらもうオープンしてたなんてことはよくある事。今回もオープンしたらすぐに行こうと思っていて、少し油断してたらもうオープンして1週間以上も経っていました。ちょうど会議があって町に出たのでとりあえずご挨拶だけでも。

開店直後の時間帯だったのでまだお客さんが少なかったので、了解を得て店内の写真を撮らせていただきました。カウンターには私が削って仕上げさせていただいた3mモノの一枚板の『ユリノキ』がL型に組まれてお出迎え。大五木材を出たときはまだ無塗装の白肌のままでしたので、どのようになるのだろうと思っていましたが、キッチリお化粧を施してもらって麗しい姿に変身しておりました。大きな流れ節のある木で、少し心配していましたが、それがかえっていい感じにアクセントとなって、ナチュラルな雰囲気を醸し出していました。

材木屋ゆえ、地の色を引き出すオイルのクリア塗装をに執着することが多いのですが、こういう事例を見るとケースバイケースだなと思います。どの材もカウンターに十分な硬度や質感が備わっているというわけではありませんから、それに少し色を足すとか、硬度を高めるとかの工夫は必要かなと思います。そうすることで、そのままでは使い切れなかった場面にも使えるようになるという意味では店舗屋さんは発想が臨機応変で合理的。意固地になって木の出口を閉ざしてしまっては本末転倒。ビールの蒲色がカウンターに溶け込んでいました。

写真では分りづらいですが、棚などにはスギ米栂中国栂などが使われています。弊社に来られた際に、オーナーが長野県のご出身という事を耳にしたので、ここは『長野県の木』をご提案したかったのですが、生憎長野の木はカラマツのパネリングぐらいしかなかったので私の方が勝手に断念(笑)。不思議なものでちょうどその頃に、別の現場で長野のカラマツのフローリングのご注文が入っていたり、長野の方から板材のご注文をいただいて材料の段取りをしていたりと大五木材が長野県と縁づいていました。これも引き寄せの法則かも?!


そういえば、お店の棚には、先日ブログでご紹介した日本酒『城川郷』も並んでいて、ますますご縁を感じました。お店の売りは炭火でじっくりと焼き揚げる原始焼き!本当はそれを味わいたかったのですが、その日は後の予定があったので原始焼きは次回のお楽しみとさせていただくことに。それでもからし焼きは絶品でそれだけでビール2杯いけました。炭火の温もりが恋しい季節になって来ましたのでまた近々、お邪魔させていただこうと思います。木でつながったご縁からひともつながることができるのも材木屋の特権

原始焼き酒場 蔵と炉 KURATORO

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