森のかけら | 大五木材


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業界の先輩から分けていただいた『スプルース』の端材。丸太を板や角に挽いて、残った耳の部分ですが、魚の骨のまわりの身みたいなもので、そこが結構美味しかったりします。木なのでさすがに食べるわけにはいきませんが、そんな耳まわりにわずかに残った「身」までしっかり使ってこそ、文字通り『骨までしゃぶって味わう(使い切る)』。アップして撮影しているので大きく見えるかもしれませんが、実際には極端なテーパーの三角形で、建築材としては使い道が無く、通常ならばチップ材。

普通の材木屋であれば焼却炉行きのサイズですが、『小さな出口』を持っている(小さな出口しか持っていないとも言う)弊社にすれば、これも貴重な商売のタネ。写真だと分かりにくいかもしれませんが、実際のサイズは長さ300~400㎜程度。もともと長かったものを、肉づきのいいところで短くカットしています。これを手押して削って直角を出して、帯鋸で厚み40~45㎜に挽き割っていきます。まずこれが【森のかけら】となります。写真の左側にあるのが、挽き割った残り。まだ使えます!

【森のかけら】用に割った方はこの後1本ずつ桟を入れて時間をかけて乾燥させていきます。問題は残った方ですが、「かけら」にするには肉厚がたりませんが、もう少し薄いものなら取れます。残り具合を見ながら40☓20~30㎜程度に挽き割ります。これが『誕生木ストラップ』などになります。あるいはもう少し肉が残っていれば30☓30㎜にして別の商品の原料になります。とにかく肉(身)が残っている限りは、取れるギリギリのサイズまで使う、というのが基本的な考え方です。

それでいよいよ残った切れ端ですが、これはこれで焚き物で欲しいという方がいらっしゃるのでキャリーに溜めていきます。そこまでするか~!と思われるかもしれませんが、木を無駄なく使うということは綺麗ごとではありません。製材や加工を経て変わっていく姿かたちに合わせて、こちらが『出口』を考えて、無駄なく『出口』に合った形にしていく。そうすることで限りなく捨てる部分は無くなります。貧乏性と思われようがケチと思われようが平気、これぞ『骨までしゃぶって使う』の真骨頂!

とはいってもすべての樹種に対していつもいつもこういう事をしていたらいくら時間があっても足りません。特に毎日のように発生するスギやヒノキ、米松(ダグラスファー)などの樹種については、ここまで手をかけてやれないので申し訳ないなあと思っています。それでも【森のかけら】という多樹種の出口を見つけられた事で、多くの種類の端材が活用できるようになりました。焼却炉の灰となるはずだったこのスプルースにもまだまだ働いて(輝いて)いただきます。そこにある端材、灰とするもダイヤモンドとするも「ひと」次第!




森の羽』の段ボール箱入りと『森の砂』の瓶入りについては、とりあえあず店頭とオンラインショップで試験的に販売を始めます。【森のかけら】シリーズにとって久し振りのニューアイテムですが、恐らくまたいつものごとく批判や冷笑の対象となることでしょうがそんな事は覚悟の上。【森のかけら】を作った時も、口の悪い同業者からは倉庫のゴミで儲けてるなんて言われたり、そんなものうちの土場にいくらでも転がってる、そんなもの一体誰が買うのかと嘲笑されました。残念ながら彼らの意に反して、累積販売総数はもう少しで800セットになります。怒りもエネルギー!

そんな事を考えていたら、ちょうどテレビでもある「木のモノ」が話題になっていました。ご存知au三太郎の鬼が半額屋で売っていた『板Phone』がそれ!別バージョンで男女がそれを使って電話している体で向き合ってるCMもありますが、初めて観た時はとてもauの本当のCMだとは思えませんでした。誰かがいたずらで精巧に作ったビデオだと思っていたのですが、auがまじめに作ったものだと分かり驚愕!通話料無料で、近くで(のみ)話せて、落としても割れない、無敵の板Phoneを茶化さず真剣に撮る遊び心に感動!

このCMを観て、それならうちの工場にいくらでもあるというのはたやすい。けれどそれは板Phoneではない、ただの板切れに過ぎない。いくらそこの見た目は同じモノがあろうと、人はそれに感動はしない。どこにでもあるそんなモノに、アイデアと時間と費用をかけてプロが真剣に作りこんだものだからこそ感動があるので、ひと真似に意味はないし、ねたみやそたみ、皮肉で語るのは虚しいだけ。材木屋が見えていなかったモノを見つけて実践した行動力と発想こそが素晴らしい、これぞ『森の出口』!

それが商品化され大量に売れることが『森の出口』なのではない。今まで見えていなかった価値、気づかなかった魅力を引き出してそこに光を当てることこそが、新たな出口だと考える。それは小さな穴かもしれない。でも蟻の一穴という事だってある。安全地帯から批判だけを繰り返す腰抜けの「批評家」にはなりたくない。笑われ馬鹿にされようとも、暗闇を嘆かずに希望を持って小さな穴を穿つ愚かで無謀な材木屋になりたい。板Phoneこそが、私が目指す『森の出口』にともる小さな明かりのひとつなのだ。au最高~!




これが『の羽/パープルハート』です!465✕325✕H295㎜サイズの段ボールにほぼ箱いっぱい分をビニール袋に詰めています。このまま段ボールでお届けします。価格は今のところ¥5,000/箱(送料・税別)で設定しています。収集については、加工前にブロワーで丁寧に他の木の大鋸屑などを吹き飛ばして、ビニールを敷いて他の木屑が混ざらないよう細心の注意を払っているつもりですが、特別な集塵システムがあるわけではなく、あくまでも手作業ですので、わずかに他の木屑が混入することがあります

また、耳付き(樹皮)の板を切断・切削することも多いので、どうしても樹皮を粉砕した屑も混入します。そのあたりは寛容な心で受け止めていただきたい・・・海辺の砂浜にも砂以外にいろいろなモノが混じっていますが、母なる海は寛容に受けとめすべてを優しく包み込んでくれます羽毛も空が・・・と、自分で書いていて、まさに命名した名前に助けられるとはこういうことか、を実感!さて、その『森の砂』の方ですが、こちらはコーヒー瓶サイズのちょうどいい容器を見つけたので、それ1本が1単位。

今のところ、サッチーネパープルハートブラジリアンチークホンジュラスローズ、ココボロ、ブラック・ウォールナットなどマニア心をくすぐりそうな特徴ある樹種をそれぞれ瓶1つずつ用意しました。なるべく瓶の口までいっぱいになるように入れてあります。こちらは今のところどれでも1瓶¥1,500(送料・税別)こんなの買ってどうするの?なんて方はスルーしていただいて大丈夫です。木は材としてだけが日本人の暮らしを支えてきたわけではありません。捨てるところがないのが木の凄さ!

ところで大鋸屑集めて誰に何のために売るの?と疑問に思われる方も多いかもしれませんが、欲しいと思われない方にはいらぬ心配です。とかく使い道が分からないものを否定したり批判する向きがありますが、私などはそこをあれこれ悩みながら用途を考えるのが楽しみでもあるので、下手に用途の説明などあるのは興醒め。まあ、世の中には私と同じような嗜好の方も少しはいると思うので、そういう方の琴線に触れればいいと思っています。もっと量が欲しいという病的な方は直接お問い合わせください。続く・・・




昨日の続き・・・大鋸屑(実際は細かな切削屑と木粉ですが)を集めて袋や瓶に入れて売ろうという、虫のいい話と思われるかもしれませんが、多樹種が混ざり合った大鋸屑の山を見ていたら、これが誰の目にも触れることなく焼却炉の灰となってしまうことに悲しみを覚えずにいられないはず!!←多樹種異常偏執的熱愛症候群、発症中!他樹種が織りなす世界【森のかけら】に少しでも心惹かれる方ならきっとこの気持ちは分かってもらえるはずです。材が魅力的であればその端材も大鋸屑もそれ自体が魅力的なはず

日々発生するといっても、何かしら加工切削する目的があってこその大鋸屑で、大鋸屑を採取するために加工するのでは本末転倒。ちょうどオンラインショップの『ちょこっと銘木端材』コーナーを充実させようと、銘木の香り漂う端材を準備していたところで、そんな銘木の大鋸屑はまさにグッドタイミング。プレーナー加工の際に出る切削屑を『森の羽』、屑丸鋸などで長さを切断する際に出る切断屑を『森の砂』、切断屑よりももっと細かなサンダー磨きの木屑はほとんど木粉状態なのでそのまま『森の粉』と命名。

Sawdustとか横文字も考えたのですが、やはりこれも【森のかけらブランド】の1つに加えたいので、日本語で「森」から始まるシリーズに統一。ネーミングに頭を悩ますこと3日森の羽』はフワッとしていて、それを厚く敷いて寝転ぶと気持ちよさそうなイメージから。『森の砂』は、切断屑なので見るからに小粒で、敷き詰めると海辺の砂浜が浮かんだので。『森の粉』は、見た目通りです。全部同じ名前のサイズ違いにする事も考えました(森の砂/L、M)が、こういうものだからこそこだわりたい!

というわけで実際に大鋸屑を収集することに。とはいっても、スギやヒノキ、米栂や米松の大鋸屑を集めたところで誰も興味を示さないでしょう。そこは、揺りかごから墓場的な多樹種を取り扱うマニアック材木店の強みを生かして、色目に特徴のある木や、存在そのものがレアな木などに絞り込みました。そうなると絶対に外せないのが、『紫御殿』の和名を持つパープルハート。以前から、この木を加工した際に出る妖しくも美しい紫の木屑を捨てるのが惜しくて惜しくて・・・その保存に大義が出来ました!続く・・・




モッタイナイ精神の辿り着いた極北、それが大鋸屑・OGAKUZU!木の仕事を生業(なりわい)とする者にとってもっとも頭を悩ますのが、毎日大量に発生する大鋸屑(おがくず)の問題。例え手を焼いている存在であっても、ご飯を食べさせていただいている木から派生するモノに対して『』なんて言葉で呼ぶのは不謹慎なのですが、説明がややこしくなるのでここでは致し方ありません。小さいながらも加工機があって、木材を切ったり、削ったり、磨いたりする過程で日々大量に発生してくるそれ。

スーパー製材工場ともなると、それは貴重な「バイオマス原料」という事にもなるのでしょうが、弊社のような弱小零細材木店にとってはひたすら純粋に焼却炉に投入されるだけの存在。稀に自動車工場が油の吸着材に欲しいとか、大学の乗馬部が馬の敷物に欲しいといって取りに来られる事もあるのですが焼け石に水レベル。昔からこれが何かに使えたらいいのに、モッタイナイと思いながら焼却炉で焼いて灰となっていたのです。特に色のついた木を削った時のそれは心をくすぐる存在で捨てるのは忍び難く・・・

そんな大鋸屑ですが、そこにもいろいろなタイプがありまして、弊社でもっとも発生量が多いのが『プレーナー屑』。文字通り平面を削るための機械、平削り盤(プレーナー機)で板を削った時に出る切削屑。長さはせいぜい50㎜足らずでカンナ屑より少し厚みがあります。家の壁の下地などに使う下地板を1梱包でも削ろうものならすぐに山盛りになります。次に多いのが、丸鋸やバンドソーなどで材を切断する際に出る細かな『粉砕屑』。その次は仕上げのサンダー磨きなどで発生する細かな『木粉』です。

これらの中でもっとも頭を悩ましているのは、量が多いプレーナー屑なのですが、以前も色合いの面白いものについては大きなビニール袋に詰めてストックしていました。しかしおが屑とはいえビニール袋一杯となると結構重たいうえにかさばってスペースを取ってしまうという苦い経験あり。それで今回はまずは粉砕屑と木粉に絞りこむことにしました。といってもそれを圧縮してオガライトを作ったり、特殊な加工をするわけではありません。他のものと混ざらないように注意して採集してただ袋詰め、瓶詰めするというそれだけ!続く・・・




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