森のかけら | 大五木材


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最近は出張した場合、時間がある時には城に行くことが多いのですが、今年は正月から国宝・彦根城から始まって安土城、尼崎城と城にご縁があります。ということで試合開始までの空いた時間に丸亀城に行くことに。今まで丸亀城は下から見上げたことしかありませんでしたが、ここは江戸時代から天守が現存する12城のうちのひとつで、いつか行ってみたいと思っていました。ちなみその12城のうち四国には4城があります(松山城、宇和島城、高知城)。定かではありませんが日本にはかつて城と呼べるものが25,000以上もあったそうです。


実際に城内に足を踏み入れたのは今回が初めてなのですが、丸亀城はある歌のお陰で昔から意識していました。それが、さだまさしさんの『城のある町』という曲。いつものように情景が浮かび上がるような歌詞で、丸亀城の四季が生き生きと描写されています。その中に『坂道』という言葉が繰り返さし使われています。「城のある町で生まれたから悲しいときこそ坂道のぼれ 二の丸越しに明日が見える石垣の向こうにすぐ春が来る♬」丸亀城だけでなく団扇讃岐富士、金毘羅など地元の名産品や地名が盛り込まれていますがこの曲は丸亀市制施工100周年を記念して作られました。

実際に歩いてみると想像以上の急傾斜に息が切れる!この傾斜を支えるのが『扇の勾配』とも形容される美しい曲線美を誇る石垣です。松山城の石垣にも『扇の勾配』が取り入れられていて、石垣の曲線は見慣れていますが凛とした格が漂います。その石垣の一部が2018年の西日本豪雨の影響で大規模に崩落。修復には10年かかるともいわれていますが、最近自然災害の規模も大きくなっていて、こういう歴史的な建築物ってどこまで(いつまで)守っていけるのだろうと考えます。換金できない歴史という価値とつきあいには相応の覚悟が必要だという事はこの後、天守で実感します。明日に続く・・・




私が大五木材に入社した30数年前当時は、会社での取り扱い品目のほぼ8割が建築材、残り2割が土木資材という感じでした。家具材とかに手を出すようになったのは、意図してというよりもたまたまそういう依頼があってそれが次第に増えてきたというもので、決して戦略的なものではありませんでした。実家が土木会社を経営していたこともあり土木会社とのご縁もあって、補助桟や丁張板、矢板、杭などの土木資材も取り扱っていましたが、そちらの方は取引先が後継者問題などで廃業される所もあって徐々に取扱量も減少。現在は微々たる量です。

逆に家具材やクラフト向けの材の取扱量が急増しています。その分野だと短尺材や半端なサイズの材でも活用出来るので、昔に建築向けに仕入れておいたが迷走して出口を見失った材でも利用することが可能です。そのお陰で「デッドストック」となりかかっていた材に再び光があたりつつあって、しかもそれが従来の用途とはまったく違う出口だったりすると、嗚呼もしかしてこの木はこの出口に辿り着くまでわざとにうちの倉庫でお眠りあそばれていたのではなかろうか!などと都合のいい解釈に酔いしれて自己弁護に走ることも一度や二度ではない。

本来の出番を待っていたらいつの間にか出遅れてしまってすっかりタイミングを逸してしまった弊社の八女杉の6寸角にも、ようやくその機会が巡ってきました。それは本来の太角としての出番ではなく、想像外のまったく別の用途。まず6寸角は長さを半分ぐらいにカットされて8角形に削られました。写真の両サイがもとの6寸角。真ん中8面体に加工された状態。板ものだといろいろな用途への転用も考えやすいのですが、柱や角材は自社で加工出来ないこともあって自分ではこういう発想はなかなか湧いてきません。

長さが1mぐらいにカットさて8面体に加工され、その両端に数本の深い溝が施されています。八女杉に新たな舞台を用意してくれたのは、すずかけ商会川上陽介。まだこの段階でも何に使うのかよく分かりませんでした。この先に細い鉄の棒が付くんですよと聞いても?よくテレビで製造工程の途中の様子を見て、これは何を作っているんでしょうかというクイズがありますが、そんな感じでなかなか理解できませんでした。正解を聞いても普通の人なら「何それ?それ作ってどうするの?」となるようなものです。

正解は、巨大ドライバー。ネジ回し工具です。持ち手を赤や黄色に塗って、先に鉄棒でも取り付けられれば、なるほどという感じ。彼は以前にも巨大鉛筆を作っていて、巨大工具を少しずつ増やしつつあるので、会社に地下室を作り密かに伝説の巨人・ネフィリムを捕獲して社員として働かせようとしている可能性も否めません。そうであるなら巨人用の定規やペーパーウェイト、ペン立て、栞などなど木で作れるもの沢山あるのでご注文お待ちしております。最終的には巨人用のビッグサイズの家具まで!

 




九州は福岡県の南西部に位置する人口65,000余の地方都市・八女(やめ)市。行った事が無い方でも「八女茶」といえば一度ぐらいは聞いたことがあると思いますが、日本茶の有名な一大生産地です。茶の良し悪しも分からない無粋な男ですが、八女茶とかいただくと、名前だけでそれがきっと『よきもの』だと感じて、やっぱり八女茶はひと味違うな~なんて思ってしまいます。ちなみに日本茶の中でも最高級と言われる玉露の生産額日本一を誇ります。ちなみに八女は全国の日本茶の生産量の3%を占めています

そんな八女は、お茶だけでなく良質な木材の産地でもあります。特に、肥沃な大地と豊富な降水量に恵まれた土地から産されるスギは、赤身が多く艶があり目込みで『美林の八女杉』とも呼ばれています。10年ぐらい前は九州にも時々仕入れに行ったりしていましたが、最近材の需要が弊社ではほとんど無くなったのですっかりご無沙汰しています。以前は、熊本の小国杉、鹿児島の彫刻欄間、宮崎の広葉樹、大分の杉のKD材など九州のそれぞれの地域から個性ある商品を仕入れさせていただいていたのが懐かしい・・・。

その当時に仕入れた九州産の材も倉庫にはチラホラ残っているのですが、その中に八女産のスギの柱もあります。長さ3,600~4,000㎜の6寸角。ガチガチの和室はすっかり姿を消してしまいましたが、意匠的に部屋の中に大きな柱を立てたいという需要はそこそこあって、そういう用途に使おうと思って数十本仕入れていたものの残りが数本。もともと芯持ち材なのに背割りを入れてなくて、保管状態も悪かったのでバックリ割れてしまっていますが乾燥は完璧。ただし今となってはそんな意匠的な太柱はスギを通り越して広葉樹に移行。

それで弊社の中ではすっかり出口を失ってしまった八女杉の6寸角ですが、それでもいずれ「私、八女の出身なんですが、まさか愛媛に故郷の木があるなんて嬉しい~!値段はいくらでもいいので全部使います~!!」なんて奇特な人もきっと現れるはずだという超楽観論で待つこと10年。実際これに近いような事を今までに何度も経験しているので、全国各地の材を持っておこうという嫌らしい下心を捨てることが出来ないのです。さてさすがにそろそろどうしたものかと思っていたら、八女とはまったく無縁なところからお声がかかりました。明日に続く・・・

 




昨日の続きですが、端材目当てに来店される人からは、今までいろいろ探していたけど松山では広葉樹の端材を売っている店が無いので遠くにまで買いに行ったりネットで買っていた。もっと早く知っていたら、これからは通いたい、などという声を聞きます。そういえば私も若い頃は、いろいろな種類の広葉樹のサンプルが欲しくて東京の東急ハンズに出かけていたものです。当時はネットもなく、まだまだ木青連ネットワークも活用できてなかったので、広葉樹の端材を集めるってかなりの時間と労力を要することでした。

その頃から考えればボタン一つで世界中から欲しいものが届く便利な時代になったとは思いますが、私としては若い頃に木を求めて各地を訪ね歩いた時間も経験も無駄ではなかったと思っています。目的地に辿り着くまでに脳内で広がる妄想、少ない小遣いでどこまで買えるかという駆け引き、実物に出会える喜びとどれを選んでどれを諦めるかという葛藤。それは子供のころ地元に映画館が無くて、雑誌などを穴があくほど読み込んで、脳内劇場で自分が監督になり、きっとこういう内容に違いないと独り映画を堪能していた感覚に似ています。

来店される方の中には結構若い方もいらっしゃいます。若い方はSNSにも精通していてネットで端材を購入されているようですが、やはり実物を手に取って質感なども確認して購入したいはず。県外からも、いつか行きたいとか、休みを利用して行きたいので休みに店を開けて欲しいなどの声がかかるようになりました。そこで、若い方にもっと木のモノづくりを楽しんでもらいたい、木に触れてほしい、という事から端材コーナーに限り『学生はいつでも20%OFF‼』とさせていただきます。あくまでも端材コーナー限定です

こういう事をすると、必ず「精神年齢だけは学生」とか「頭の中は今でもあの頃のまま、中学二年」、「財布の中は学生並み」という『自称学生』が登場してきますが、それは認めません!一応学生証などで学生であることを確認させていただきます。それでも学生価格で購入したいという猛者は、どうしてもこの木を20%OFFで購入しなければならないという理由を、筆が折れるほどの筆圧で、心の奥から絞り出した言葉で、木への愛情を綴った原稿用紙20枚分の小論文『木と私』をご提出下さい。本物の学生さんと関所破りに挑む果敢な自称学生さん、お待ちしています(^^♪




7月の弊社の端材コーナーの特集は『ホルトノキ』です。松山市内で200年の樹齢を刻んだ老木のホルトノキの端材が主役です。オンラインショップでは数か月前から先行して販売してきました。店頭でも木柄フェチの人には紹介してきましたが、このたび晴れてコーナーの特集を組ませていただきました(私のさじ加減ひとつですが)。200歳のホルトの老木は1本だけでしたが、かなりの巨木でしたので、解体しても結構なボリュームがありまして、とても端材コーナーにすべては展示できません。数枚幅剥ぎ合わせすればテーブルになるようなサイズのモノもあるのですが、あくまでも舞台は『端材』。

端材コーナーを整備してから急激にお客さんが増えたというわけではありませんが、今までよりもスムーズに買えるようになったとおおむね好評(だと聞いてます)。端材コーナーに陳列している材については9割は名前と値札をつけたので、いちいち「これ何の木ですか?」、「これいくらですか?」と訊かなくてよくなったので、お客さんも少しはストレスが軽減出来てるのではなかろうかと。倉庫の奥で埃にまみれながら宝物でも見つけたかのよう嬉しそうに端材を抱えた人に、「あ、それって結構高いモノなんですが・・・」とは言いづらい。

商品に商品名や値段がついているって当たり前の事なんですが、木の場合は(特に端材)製材したり加工するごとに『細胞分裂』するので、小さなものにまで値段をつけるとなるとこれがなかなかの作業量になります。そもそも一般の方に販売するという前提がなければ、いちいち名前や値段をつける必要も無いのです。弊社も昔はそういうスタイルだったので、今でも倉庫にある材の多くには値札が付いていません。恥ずかしい話ですが、そうやって1つ1つの木に値札をつけることで『一般の人に木を売る』という覚悟が出来てきました。

まあそういう経緯がありまして端材コーナーも充実させてきたわけですが、それをSNS等で発信したことで、今まで弁護士事務所並みに敷居が高いと言われていた(雰囲気だけが)材木屋にも、若い人が来てくれるようになりました。それで分かった事は、松山にも木のモノづくりをされている人がかなりいるってこと。アマチュアなので販売はしていない、これからしたいという人が多く、その作品を見る機会が少ないモノの、かなり高いレベルの作品を作られている方もいらっしゃいます。それも端材コーナーをリニューアルさせたからこその出会い。明日に続く・・・

 




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