森のかけら | 大五木材

街中を走っていると、目の前に重機を運搬している車の後ろに付く事が時々ありますが、そういう時に気になるのは荷台の床板。完全に職業病です。通常は硬くて耐久性のある『アピトン』が使われることが多いのですが、松山においては南洋材の製材は年々減少して、南洋材の丸太そのものを扱うところが減っています。その代わりに、県外の工場で製材しフローリング加工されたものが入ってきたりしてその需要を補っています。そのほとんどがアピトンで、業者間でも「荷台の床板ならアピトン」というのが共通認識です。

しかし部分的な張替工事などで、オーダーサイズの床板が欲しい場合、アピトンの丸太がひっ迫しているとしばらく待っていただくことになり、やきもきすることになります。そんな時、アピトンでなくても別の木でもいいのでは?と思ったりもするのです。例えば同じように硬くて耐久性のある『イエローハードウッド』や『グリーンハート』などでもいいのではないかと、倉庫の中にある材を眺めながら思うのです。まあ現実的には、それらの丸太が松山にあれば、という話になるのですが、これもタイミング。

比較的丸太が入りやすい『カポール』なんかだと大丈夫だと思うのですが、納品後どの樹種がどれぐらいもったのか等のデータが無いので一抹の不安があったりします。まあこういものもウッドデッキと同じように、木そのものの強度や耐久性だけでなく使用頻度やメンテナンス等に左右されるケースが多いと思われるので一概に比較も難しいと思いますが、やっぱりアピトン最強なのかしら?紫外線に晒すだけの実験なら自分でするのも可能なんですが、キャタピラーの付いた重たい重機の積み下ろしなどにどこまで耐えるのか?


数トンもある巨大な重機の硬くて鋭い鉄のキャタピラーで日々ザクザク踏まれたりする姿を想像すると(床板の視点)、過酷な現場に送り出してなんて残酷な親なんだと申し訳ないような気持ちになったりもするのですが、もうそこは「お前の強靭なボディーであれば耐えられる!この過酷な仕事が出来るのは君たちだけなのだ!誰かがこれを やらねばならぬ、期待の人が君たちなのだ、どうか頑張ってやり遂げてくれ~! 」と、宇宙戦艦ヤマトの乗組員並みの使命感を委ねて見送るしかないのです。日々、断腸の思い・・・。

まあこれはネタ的な話で、実際にはカポールでも車輌の床板としては十分でよく利用もされています。他の木についても地域性というかその場にあるものの中のベストという意味では使われている地域もあると思いますし、適正は十分にあると考えています。以前に『今日のかけら/カポール』でも触れましたが、カポールはシリカを含んでいて刃こぼれしやすいのと、アピトンほどではないにしろヤニも発生するので注意が必要です。耐久性に優れていることから車輌の床板以外にも、住宅の外壁などにも利用されています




前日は文字通り浦野さんの宿泊近くの居酒屋で軽く一杯で済ませて、翌日の本番に備えました。本番といっても飲み会のそれではなく、キッチン施工のそれ。本当は興味津々で施工現場も見させていただきたかったのですが、生憎こちらも仕事が立て込んでいて工事そのものは拝見できませんでしたが、施工後にお邪魔して見させていただきました。完成間近の新築現場の中で凛とした佇まいを見せるヤマザクラの美しいキッチン。その姿を見ればわざわざ県外からもお客さんがご依頼に伺われる理由も分かります。


無垢のキッチンは、弊社でも今までに何度か作らせていただいたことがあります。それは10年も以上も前の話で、施主さんからの強い要望で作らせていただいたのですが、私自身がまったくキッチンに対する知識がない(特にレールなどのキッチンパーツから金物関係)うえに水道工事業者との繋がりも希薄だったので、造り直しや現場での追加作業が頻発して相当に苦労しました。普通ならそれで学習して浦野さんのように無垢のキッチンに覚醒するところなのでしょうが、私はキッチンから逃げてしまいました。

その時に、いま弊社の家具のほとんどを造ってくている善家君ZEN FURNITURE)と組んでいたらもしかして私もキッチンに目覚めたかもしれませんが、キッチンってパーツが多いのでめんどくさがりの私にはやはり気が重い分野です。さて無事に浦野さんの方の施工も終了しましたので関係者で集まって慰労会&キッチン談義をと思ったのですが、職人さんたちはその日のうちに帰らないといけなくなったという事とこちら側にも欠員が出まして、結局私と浦野さんと善家君の3人で食事することになりました。

キッチンというわけではないですが、折角なので弊社でカウンターなどを納めさせていただいたお店でということで一件目は『代官町別邸 橙』へ。思えばここにカウンターを取り付けに来たのはもう何年前のことでしょうか。オーナーがお持ちだった新潟のケヤキの古材を使われるという事で、その加工と取り付けを担当させていただきました。カウンターの下に潜り込んで私もボルトを締めたのが昨日のことのよう・・・。あれから数多くの商業店舗に関わらせていただき、多くのオーナーとの出会いもありました。

施工中は納期に間に合わすべく納品もスクランブル体制で、冷や汗ものですが、こうして開業後に客として訪れる充足感は何事にも代えがたし。関わりといっても弊社の場合はカウンターやテーブル、内装の一部だけなのですが、仕上げ部材や家具が多いので、来店しても目に付くものがほとんどなのでかなり役得!その流れで2次会は『独創』へ。そこで以前から気になっていた長野の昆虫食の実態や海なし県あるあるなどの話で盛り上がりました。次はぜひ長野でお会いしたいところですが、そういえば長野にも随分行ってないなあ・・・またぞろ出張の虫が騒ぐ!




 長野のオーダーキッチンの浦野伸也スタジオママル)の話の続き。伊織・道後店の後は、キッチンの専門家ならばぜひ見ておくべき店として、『えひめのあるくらし』のメンバーであるキッチン用品の専門店、大塚加奈子さんの『BRIDGE』をご紹介。そしたら誤ってお隣にオープンして間もない豆腐専門店『まめ楽』さんに迷い込んでしまうというハプニングがあったものの、恐ろしいほどの偶然でお店の方(どなただったか失念)が長野出身か長野に住まわれていた、とにかく長野にご縁にある方だったようで話が大盛り上がり!


結局、お店で豆腐料理も味わうなどしばらく滞在し、思わぬ形で愛媛の豆腐もしっかり味わったとの事ですがこれも旅のご縁。その後、無事『BRIDGE』にも辿り着かれたのですが、今回『遠隔操作』でリアルタイムで道後を案内しながら感じていたのは、道後にもこうして自分でお薦めできて、お店のオーナーとも「この後、もう少しでOOさんが訪ねられるのでよろしく」なんて気軽にやり取りできるお店が沢山あるってなんて贅沢ななだろうって事。いつもは車で同乗した形で案内するので『遠隔操作での案内』は少し不思議な感覚でした。

ところで、私自身はまだ行ったことがないのですが、『まめ楽』さんはお店の工事中から気になっていて、その場で豆腐を作って豆腐料理を出すという、浮ついていない気合の入りっぷりに一度はお邪魔させていただかねばと思っていましたが、今回思いがけず店を訪れた浦野さんからも、逆にお薦めをいただきましたので味は間違いないはず!日中は木材の配達等で道後界隈に行くことは多いのですが、休日になると腰が重くなってしまいますが、今後の道後の観光案内のためにはぜひ近いうちに行ってみたいお店です。


ところで浦野さんとは、その日の夜とりあえず再会を祝してふたり飲み。職人さんたちは翌日キッチンを積んでトラックで来松されるということなので、改めて明日キッチン関係者で施工の慰労を兼ねて飲むこととして、軽く一杯。「いずれまた機会があれば」なんて社交辞令が多い中、4年も経ってこうして再会出来るというのも『おとなの部活動』の出会いのインパクト?!出会う人が出会うべくして出会うを実感中。続く・・・




あれはまだ、『えひめのあるくらし』のメンバーが私とチッキー(帽子千秋Sa-Rah)と高瀬yaetoco(ヤエトコ)の3人だった2014年の冬。『えひめのあるくらし』として初めて東京ビッグサイトの『ギフトショー』に出展した時の事。マッキー(井上真季井上イノウエデザイン事務所)のヂイレクションが最高で、「みかんなどを並べてここは一体何をしているところ?」と好奇心旺盛な方々が足を止めていただいたのです、あたかも蟻地獄に導かれる虫たちのように・・・いや、あくまでもいい意味で。


その中には、2日間とも自ら蟻地獄に落ちていった、いやブースに立ち寄っていただいた奇特な方も数人いらして、その人たちとは数年後に再び別の場面で結びつくようになるのですからご縁とは不思議なものです。そのうちに物好きなおひとりが、長野県松本市でオーダーキッチンを手掛けられているスタジオママル浦野伸也さん。キッチンが舞台という事で、当初はチッキーの作っていたエプロンに目が留まったのがきっかけだったと思うのですが(記憶曖昧ですが)、その後長野のカラマツの事で話が大盛り上がり。

それで次の日もブースに立ち寄っていただき、いずれ愛媛と長野で交流をなどと楽しく話をしたのですが、あれから4年近い月日が流れて思わぬ形で浦野さんと再会することに!7月中旬の頃の話なのですが、突然浦野さんからメッセージが届き、このたび松山でキッチンの現場が出たので時間が合えば久しぶりに会いたいと。今回はたまたまお客さんが愛媛に引っ越されることになったので、それに合わせてキッチンの取り付け工事に来られることになったそうですが、まさかこういう形で再会することになろうとは!


しかも場所が北条という事で、弊社から車で20分ほどの距離。本当は取り付け現場も拝見したかったのですが、私の都合で昼間は動きが取れなかったので、仕事が終わったら夜飲もうということになりました。浦野さんは前日、愛知でもキッチン取り付け工事があったらしく、松山には施工に前日に入られたので、空いた時間で松山観光をしたいということになったので、私が携帯で遠隔操作!?本命の道後温泉から、その時期に開催していた伊織・道後店の『えひめのあるうれしい日』展にいざなわせていただきました。この話明日に続く・・・




ご紹介したウッドデッキの『マニルカラ(別名アマゾンジャラ)』ですが、最近お問い合わせも急増しています。このブログを見たいただいた遠方からのお問い合わせもあったりとありがたいのですが、その中には次のようなご相談もあります・・・「以前に軟らかい木(たぶんSPFとかスギ、ヒノキ)で作ったものが、数年で朽ちてしまったので、硬くて長持ちする木でウッドデッキを作りたいのですが、軟らかい木とあまり変わらないような値段で、腐りにくくて長持ちする木を探しているんですけど


正直、唖然とします。弊社の扱っているマニルカラだと、スギやヒノキに比べれば価格は(サイズ等にもよりますが)4、5倍はします。ただしスギやヒノキであれば床板の厚みが30㎜~40㎜程度必要であっても、マニルカラであれば20㎜で十分強度を保持できるなど一概にサイズだけでは単純比較できませんが、それでも相当な開きがあります。弊社としては『適材適所』の考え方で、硬くて長持ちする木はそういう場に使えばいいし、軟らかいが木目が美しい木は造作に使うなど、その木にはその木なりの使い道があると考えます。

なので、ウッドデッキには軟らかい木を防腐剤等で薬剤処理して使うのでなく、硬くて耐久性のある木を使うべきだと思って、マニルカラなどの高耐久木材を薦めているわけです。材質も緻密で比重が大きいため、水に沈むほど重たく、防腐剤などの塗装なしで十分に外部にも使えます。それまでいろいろな木で試してきて、強度、耐朽性、供給安定性、施工性などいろいろ比較して現在はマニルカラをメインで扱っています。今では多くの設計士さんや工務店さんの支持を得て安定的に使っていただいています。


そんな優れた特性を持つマニルカラですから、お値段はスギやヒノキの4、5倍もします。しかしそこは考え方で、ウッドデッキを長く楽しむためのランニングコストだと考えていただければ決して高くはないと思っています。現にそう考えていただいている方が沢山いらっしゃるからこうして安定して販売も出来ているのです。高いものには高いなりの理由があります。なのに価格はスギ、ヒノキ並みで同じ程度の品質を要求されても・・・もしそんな木があるのであれば、弊社とてマニルカラよりそちらを売っておりますって




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