森のかけら | 大五木材

本音と建前の仕組み

2010/06/01

R0018326今日は月に1回の愛媛木青協の役員会が開催され出席してきました。夕刻、会に出掛ける前にテレビをつけると、鳩山総理と小沢幹事長の会談の話題でテレビは騒然としていました。どの番組もそのライブ映像とこども手当の映像を交互に報道していて、何やら慌しい・・・。国会から、浮き足立った記者のうわずった声から事の重大さは臨場感たっぷりに伝わってくるものの、こうして周囲から『空気』は作られていく物だと、何だか冷めた目で見てしまいます・・・。多くの方がそういう感覚ではないでしょうか。何か別の国の話のような・・・。

1さて国政は専門の方にお任せするとして、身近な愛媛木青協も事で出来ることは自分でしなけらばなりません。通常の役員会でありましたが、続々と人が集まり、一般例会並みの出席率です。結局総勢12名出席でしたが、一時期5,6名しか出席者がいない時期もありましたので、その当時から考えると信じられないくらいの盛況です!人が集まるということはそれだけ関心が高い事のあらわれで、皆さんそれぞれにお仕事も忙しいのでしょうが、何を優先順位の上位に置かれているかという事の証でしょう。

 

無題1井部健太郎会長の挨拶の後は、大野孝泰総務の仕切りで各担当者から報告。事務方が報告資料を作成してくれるわけでもありませんので、それぞれが自分の言葉を探りながら喋ります。いろいろな立場や環境は違いますが、人前で喋る事は勉強になります。ついついリラックスして話が長くなったり、脱線するのは申し訳ないですが・・・。以前にアップした5月の例会の収支報告やら今後の活動についてなど協議事項はたくさんあります。その中で間近に迫ってきたのが今月18日、19日に大阪で開催される第55回の全国会員大阪大会。18日は理事会や委員会などがあり、19日に一般会員が大阪に集結してセレモニーやら講演などがあるわけですが、愛媛からはOBも含めて10名近くが参加するようです。飛行機と宿付きのパックで手配したのですが、考えれないくらい安いもののあります。夜はしこたまお酒を飲むのが前提なので寝るだけのホテルで充分ですので、いつも格安ホテルを押さえるのですが、まあ安い!

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こういうのを見てたら、今どき額面通りの航空機のチケットを買う人ってどれくらいいるのだろうかと思います。少し前までは、直前の出張の際は正規の値段で購入していましたが、最近では直前でも格安チケットが手に入ります。利用者にはありがたい話ですが、同じ飛行機に乗り、同じサービスを受けながら、これほど値段に価格差がある現実ってどうなんだろうと気はします。これが木材業界であれば、正規の価格で購入した方から瞬時に怒鳴り込まれる姿が容易に想像できます。『ものの仕組み』が違うということでしょうが、『本音と建前』というものが最近露骨に我々の眼前に露出してきているように思います。そういう事は昔からあったのでしょうが、あまり表に出さない、口外しないことが大人のたしなみというような風潮もあったように思います。それがいいのか、悪いのかは別として何もかもが世間の目に晒される時代になったものです。

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役員会の後は当然の事ながら飲み会に移行しました。まあ、これは自らが世間様に晒している部分ではあるのですが、いつもお酒を飲んでいますね、とブログをご覧になっている方からよくお声を掛けていただきます(!)。決してそれほど飲んでいるわけではないのですが(と思うのですが)、これもやはり画像のインパクトでしょうか?控えめにしてはいるつもりなのですが悪友が多くて困ります。真面目に会議をして、その後は酒を交えて延長戦というのが愛媛木青協の仕組み。この席にばかりは『本音と建前』はありませんから!

七人の桜の侍

2010/04/04

⑥昨日、愛媛木材青年協議会の定時総会が開催されました。先日お二人の先輩が卒業されましたが、なんと今回一気に7人もの新入会員が入ってもらう事になりました。各会員の熱心な勧誘活動が功を奏した形になりました。1年間を通じてさまざまな活動を行っている愛媛木青協ですが、この総会はその中でも大切な区切りの活動です。1年間の活動報告、決算報告などが発表され、次年度の執行部への引継ぎが行われます。総会は全員スーツで揃い身も心も引き締まります。年に1度はこういう改まった席も必要です。

②格式を持って会歌斉唱、綱領唱和から始まり、続いて新入会員の自己紹介がありました。右端から、㈱フォレストクルーの池川昭彦君伊予木材㈱の井関幸彦君、㈲下田製材の下田智久君、住友林業フォレストサービス㈱加藤祐一君、㈲柚山製材所の柚山英二君紅一点の松山木材製品市場㈱の林美希さん、㈱共栄木材の西下文平君の7人。いずれもいい顔をしています!20代から40代まで、年齢も職種もバラエティに富んだ面子が加わりました。いよいよ新たな愛媛木青協黄金時代の到来の予感がしますぞ!

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会は議題に沿って粛々と進められていきます。今年度の愛媛木青の会長は、盟友・井部健太郎君(久万造林。女房役ともいえる総務には、同じ久万高原町の㈲大孝木材の大野孝泰君㊧。会計には、昨年度の総務の大成郁生君が引き続き三役入りとなりました。以前は松山市中心でしたが、今年の会員増強で南予から東予まで実質的にも、県下全域に渡るようになり、地域ごとに組閣も出来るレベルになりました。今年度は、久万高原町や八幡浜でも例会が予定されています。

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真面目な会議の後は、恒例の懇親会に移行。早速、新総務の大野君が場を仕切ります。総勢で20名も超えるとなかなか壮観です。新入会員にとって、酒好きの先輩が多いのは良い事か悪い事か・・・。まあ楽しく和気あいあいと杯を交わしました。最近やたらと外でお酒を飲む機会が増えて、まったく困ったものです(苦笑い)・・・。今年度は新たな企画もあり、力強い若手も加わり、地域も広がりとても楽しみです。桜の季節の総会でしたが、自分も10数年前にこうして新入会の挨拶をしたことが懐かしく思い出されます。今年の桜の芽はどんな風に咲いていくのでしょうか。散る桜もあれば咲く桜もあり、どんな桜にも立派な花を咲かせる晴れ舞台は必ずやってきます。みんなで愛媛に見事な桜を咲かせましょう!健太郎君、舵取り頼みますぞ!

木工の砦 2009・・・②

2009/08/03

DSC00744何とかテントは立ちました。かなりの日陰が出来ました。かつて馬が移動の主役だった時代には、街道沿いの大木が作る日陰が旅人達の休息の場所でありました。街道の大木といえば、枝振りがよい【】や【】が定番です。今日のテントは、巨大な欅並みの大きさでした!すっかり体力を消費してしまいましたが、急がねば開会式が迫っています、休んでいる暇はありません。

 

 

DSC00781さすがは1日に数千人もの集客力を誇る『こどもの城』だけに、早くも参加者がチラホラ。城の入口から結構奥にある場所なので、場内を走るバスなどを利用して来られる方も多いです。場所が場所だけに、通りすがりの人はほとんどいません。目的意識を持って来られるので、例年よりも参加者の熱意を感じます。

 

 

DSC00750さあ開会式が始まります。我らが渡部康彦会長の挨拶と、大野孝泰実行委員長の説明等があり、早速作業開始です。材料は我々会員がそれぞれの扱い材を持ち寄ってきてます。愛媛木材青年協議会は業態がバラエティに富んでいるのが最大のウリで、その特徴を活かした材料が集まっています。参加費は無料で、好きな材料を選んで自由に何でも作ってもらいます。

 

 

DSC00766マイ・インパクトドライバーなどの道具持参で来られる剛の方もいます。かなり巨大な作品を作り上げる方もいらっしゃいます。もう30年目ですから、中には『親子鷹』もいらっしゃるのではないかと思います。ちなみに、左の画像で鋸を使っているのは、大野実行委員長の親父さん(大孝木材・社長)です。大野君の兄弟の子どもさんたちとご参加です。皆さん思い思いにトントンギコギコ・・・

 

 

DSC00787わが子達も一心不乱に何かを作っています。鋸の使い方や釘の打ち方もだいぶ様になってきました。以前は材料を前にして、何を作ろうか腕組みをして考える方もいましたが、最近は頭に図面を入れてきている方が多いのか、かなりスムーズに作業にかかられます。やはり人気があるのは、板物と小丸太です。これで何が出来るかというと・・・ほとんどの方が『椅子』か『テーブル』に挑まれます。もうこの頃には、木青協の揃いのポロシャツは汗でビショビショになっています。更に昼に向かって、だんだん日差しが強くなっていくのです・・・。

木工の砦 2009・・・①

2009/08/02

DSC00738昨晩は、『四国梅雨明け宣言』が信じられないほどの豪雨で、本日の木工広場開催が危ぶまれましたが、朝にはすっかり雨もあがり絶好のコンディションです。前日の弊社でのイベントは雨にたたられましたが、それでも多くの参加者の方が来て頂きありがたい事です。さて、本日は愛媛木材青年協議会の恒例行事『第30回児童木工広場』です。もう30年も続いている伝統あるイベントです。愛媛木材青年協議会の地元での事業としては、年間を通じて最大の物で、このために実行委員長が専任され、1年前の副実行委員長と合わせて足掛け2年間準備に奔走する事となります!

会では、この実行委員長が若手の登竜門とされ、この経験を生かして財務・総務などのポストに就いていく流れがあります。主催は愛媛木材青年協議会と松山地区林材業振興会議さんの協賛ですが、愛媛県の方からも補助をいただき、多くの方との関わりでこのイベントが行われており、責任者の実行委員長は関係各所との調整から備品や材料の調達、会場設営の段取り、食事の手配や人員配置などなど、仕事量は膨大です!

しかしこれが、他団体の方との窓口として交渉等の貴重な体験となります。実行委員長という立場は、段取りをして人を使うという役回りですから、全部自分で背負い込まずに、誰かをいかにうまく使いこなすかというリーダーシップも求められます。そう考えると、自分も随分昔に実行委員長をやらせていただohnoきましたが、ありがたい経験だったと思います。ただ私の時も会場が新しい場所に変わったのでいろいろ戸惑いましたが、今回も会場が別の場所に変更になり、会場の担当者の方との連絡等初めての事が多く大変だったと思います。その責任と名誉ある本年の実行委員長は、大孝木材(たいこうもくざい)の大野孝泰くんです!

大野君は、【久万郷】でも活躍する井部健太郎君(久万造林)と同じ久万高原町で、親子で久万桧の製材をしています。桧の特徴を知りつくした大ベテランの親父さんと、桧の柱や造作材など化粧材を得意としていますが、弊社では杉の破風板を挽いてもらっています。小規模の工場ならではのきめ細かい対応で、製品にもきっちり桟が切ってあり、常にしっかりした品質の物を供給していただいています。和室の減少から、得意の桧の化粧柱の出番が減り苦戦しているものの、久万林業の有望な後継者です!愛媛木材青年協議会への入会は遅かったのですが、今回の実行委員長で木青協の醍醐味を堪能したのでは!

DSC00740その大野実行委員長指揮のもと、いよいよ第30回児童木工広場の幕が開きました!内容が濃いので、数回に分けて詳しくご紹介させていただきます。まずは、会場の設営です。『えひめこどもの城』には、今までに家族で何度も来ていますが、とにかく敷地が広く移動するだけでも結構疲れます。その中の『森のとりで』という場所が会場となりますが、朝7時に会員は集合してテントを作ります。会員の大森雄君(大森商機㈱)からお借りしたテントが、広げてみると・・・!あまりの巨大さに立ちすくむ我ら。

 

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木工機械の展示会などに使うので、そのままリフトが入る大きさなので背が高く、組み立ても大騒動です!すべてくみ上げた頃には、みんなの額に大粒の汗が・・・。すでに体力のかなりの部分を費やしてしまいました・・・もうすっかり『やりきった感』が会場に漂います。大丈夫なのか?まだ材料も車上から降ろしてもいないぞ!続くのか?・・・続けられるのか!

楽しく儲かる林業

2009/07/02

先日の久万郷主催の『第2回子育てワンダーランドin久万高原』の記事が、愛媛新聞で取り上げてもらっていました。足元の悪い中、記者の方も熱心に取材されていました。私は昔、雑誌記者とか編集関係の道に進みたいと思った時期があったので、もしもそちらの道に進んでいたら、もしかして取材の立場で今そこに居たりしてなどと思ったりもします。今となっては懐かしい若かりし頃の夢でありますが。

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 やはり記事は足で書かねば生きた物にはなりません。以前にも久万で取材されていた愛媛新聞社の担当の方も大変熱心でしたが、新しい上浮穴支局の支局長さんも木材に理解をお持ちでありがたい事です。こういう活動は、山に入って行うという地理的な条件や予算の関係で大々的には行えません。どうしても小規模で継続的な活動になってしまいます。活動の中身は良くても、参加できる人数が限られるため一度に多くの方に理解していただくことが難しく、募集の仕方にによっては参加者が偏ってしまう傾向にもなってしまいます。何度でも来たいという方は大変ありがたいのですが、多くの方に山の事を知ってもらいたいという気持ちもあり、そのあたりが複雑なところでもあります。そういう意味では、新聞やラジオなどで報道していただくという事は大変ありがたく、会の存在や活動の紹介を効果的に周知することが出来ます。

20090628e38080e4b985e4b887e983b7efbc92efbc90記事の中で、参加していた子どもの感想が書かれていました。「林業で働く人はかっこよかった!」そうです、山の男は格好いいのです!チェーンソーやグラップルを巧に操る姿に、男の子の本能が燃えたのかもしれません。自分の身の丈の何倍もある巨大な木に挑む姿は頼もしくもあります。確かに林業は著しく疲弊してはいますが、だからといって木材関係の仕事に従事することを、「国土のため」とか「日本の未来のため」などと必要以上に高めてしまうのもどうかと思います。勿論そういう観点から根源的に林業を考えることも大切ですが、もっと純粋に仕事としての『楽しみや喜び』もあります。数十年育てた木が高く売れれば嬉しいし、うまく伐採が出来ると清々しい気持ちになります。ただひたすらに『使命感』で林業を続けていくのであれば、辛く厳しい道のりです。先祖が植えた木がきちんと手入れされ、伐採・販売され利益が出てこその林業であります。

あまりそういうことを言うと、生々しく聞こえると眉をひそめる方もおられますが、保護や補助ありきの林業では本当の意味での林業の未来はないのではないでしょうか。きちんと収益が出る形の山にするという事はとても難しく、久万では有数の林業家である久万造林さんでさえ、現状の材価では利益は出すのは難しいということです。そのために、従来の建築や土木材として木を伐るということから離れ、立木のままの森を活かそうという新しい形としての林業を模索しているのが、今回の『山林ツアー』であり、久万の異業種とのコラボです。どうすれば山が活かせるのか、どうすれば林業で飯が食っていけるのか、子供たちに心の底から『格好いい、ボクもやってみたい!』と思わせる林業を目指し精進していかねばなりません!そのためにも適性に儲かる仕事にしなければなりません。高い山ほど上る価値があります。日本の林業の未来は決して暗くなんかないよね、健太郎君!

20090703e38080e38381e383a9e382b7愛媛木材青年協議会でも、今年もいろいろな活動をよていしており、来る8月2日には恒例の『第30回児童木工広場』を開催します。詳しくは、日が近づいたら改めてご案内しますが、今年は渡邊康彦会長(ニチモク商事)と大野孝泰・木工広場委員長(大孝木材)の肝いりで、『えひめこどもの城』で行われます。参加費は無料で、会員各社から集めた端材を使って、親子で自由に木工を楽しんでもらおうという企画です。また、愛媛技能士会の皆さんのご協力も得て、小物入れなど作る『木工教室』や、愛媛木青協で販売している『桧の踏み台』の販売もしています。他にも、チェーンソーアートの匠・大成郁生(三新機械)君による実演や、弊社の『木の玉プール』やクラフト商品の販売などもあります。会場が巨大になったのでかなりの方が来られるのではないかと心配でもありますが、盛況になることを期待しています。その頃は、また『暑い夏』になっていることでしょうが、気持ちの方も負けないように『熱い夏』にならねば!是非ご参加下さい!

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