森のかけら | 大五木材

南京から来た黄色くないハゼ・南京黄櫨①*

今日のかけら番外篇・E046ナンキンハゼ/南京黄櫨】 トウダイグサ科・シラキ属 

いつもお世話になっている近所の造園屋さんから「結構大きめのナンキンハゼの庭木を伐ったけど要りますか?」という連絡が入りました。お付き合いが長いので、これこれこういう種類のこれぐらいのサイズの木が出たら(伐ったら)教えてくださいと伝えているので、いつもこちらのストライクゾーンに球を放り込んできてもらうので本当にありがたいのです。今までにも木材市場では決して手に入らないようなマニアックな木を分けてもらいましたが、『都市林業』には欠かすことのできない私の懐刀のおひとり。

個人の庭に植えていたのですが、大きくなり過ぎたので今回伐採したということでした。通直ではないけど根元の方は直径が300㎜を越えるものもあると言われてたのでちょっと期待して取りに伺ったのですが、想像以上に大きい!しかも運搬しやすいように短くカットしていただいて至れり尽くせり。ナンキンハゼの木を扱うのは初めてで、どういう性質の木なのかも分っていませんが、これぐらいあれば【森のかけら】にするには充分だし、もっと大きな出口にも使えそう。ありがたくいただいてきました。

ナンキンハゼは中国大陸原産のトウダイグサ科シラキ属の外来広葉樹で、日本には江戸時代に渡来したといわれています。主に西日本で植栽されていて、九州の一部の地域では野生化しているのだとか。【森のかけら】で『ハゼノキ』を調べているときに、ナンキンハゼの名前は目にしたものの、庭木・街路樹という事だったので、その当時はまあ手に入らないだろうと思って気にしていませんでした。それがこうしていま目の前にあるのも『都市林業』に目を向けたお蔭。こちらから望んでいなければ巡り合えない木もあります。

街路樹公園樹、庭木などに植栽されているものはせいぜい5m程度ですが、大きなものは樹高15mに達するものもあるとか。造園屋さんも、結構大きくなったものも見かけるという話でした。伐った直後だったので水分たっぷりでそれなりに重たかったのですが、持ち帰って2週間ぐらい置いていたら(通常はすぐに製材するのですが、今回は忙しかったので)乾燥が進んでかなり軽くなりました。ハゼノキのイメージがあったのですが、製材して分かったのは材質がまったく違うこと。とりあえず細かく割ってみました。明日に続く・・・

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南京から来た黄色くないハゼ・南京黄櫨②*

その昔に南京からやって来たという『ナンキンハゼ』を製材してみた話。伐採された小口の色が『ハゼノキ』のようには黄色くなかったので、黄色い木肌は期待していなかったのですが、材質も全然違っていてかなり軽軟。『ハゼノキ』の名前がついているのが不思議なくらい。その名前の由来は、文字通り南京のハゼとい意味で、日本のウルシ科のハゼと同じように種子から「烏臼油(うきゅうう)」という油脂が採れて、蝋燭や灯用、塗料、石鹸などに利用されているそうです
ウルシと同じように油脂が採れることからハゼノキの名前が冠されたようで、材質はハゼノキとは似ても似つかない。根皮や果皮は「烏臼(うきゅう)」と呼ばれ利尿剤になるなど有益であるものの、種子には毒があるようです。材質が思いのほか軟らかいので、【森のかけら】以外の出口についてはちょっと頭を悩ましそうですが、実に毒があるので『森の毒りんご』に使えそう。まあ、しっかり乾燥した後のコンディション次第ではありますが。ちなみに烏臼というのは、ナンキンハゼの漢名
材としてあまり用途が明確でない木というのは、それなりの理由があるわけで、このナンキンハゼも材としても用途としては器具材程度ですので、種子や樹皮、根皮などに比べると材はほとんど利用されていないみたいです。細かく割って削ってみればそれも頷けますが、偏屈材木屋としてはそういう木の方が燃えたりするのです!この木の別名に『トウハゼ』、『カンテラハゼ』、『リュウキュウハゼ』などがあります。トウハゼというのは言葉通りに唐から入って来たという意味。
リュウキュウハゼも入国ルートが名前になっていて、中国から琉球を経由して日本に入ってきたためその名前がつけられたもの。カンテラギというのは、採れた油でカンテラ(携帯用石油ランプ)を灯すためだと思われます。別名とか方言名に、その木の特徴が込められている事が多いので、用途を考えるためには、こういう情報がとても大切になります。さあ、これから乾燥したらどういう表情になるのか。新たな出口はこれからゆっくり考えるとして、【新・森のかけら(仮称】にナンキンハゼ(南京黄櫨)加わるのは確定です!

 

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