森のかけら | 大五木材

★今日のかけら・#030 【ケンパス】 Kempas マ・広樹・東南アジア産
kenpasu no kakera

 

 

 

 

 

 

 

最近よく文があります。枕木といっても、新品の物ではなく実際に線路で使われていた中古の枕木です。枕木というと、材料となる木が決まっていると思われる方も多いのですが、実際にはいろいろな樹種が使われています。国産の枕木としては、何といっても【】が有名です。ただこの辺りにはそういう大きな栗がないので、実際に使われている『栗の枕木』を見たことはありませんが・・・。他にも、『青森ヒバ』や『』などにも、枕木で使われたとの記述があるのですが、青森ヒバでは少々柔らか過ぎる気がするし、それだけ大きな樫が枕木に使えるような安価で揃うのか疑問です。そういう事もあったが、やはり問題があり永くは使われなかったという事かもしれませんが、日本は広いですから何があるかは分かりません。木材にも、まだ見ぬつわものが眠っているかも入れませんから。

20090818 枕木枕木材としての適応条件は、まず堅牢であるという事。数10tもの車輌を支えるわけですから当然の事です。さらに大量に使うわけですから、そこそこ安価で安定的に手に入る事。細かな精度は求められませんが、製材後に暴れやすかったり、反りやすい物も出来れば避けたいです。また、枕木には腐食を避けるために保蔵材が注入されるので、薬剤の浸透性がよい物がベストでしょう。どれだけ試行錯誤があったのか分かりませんが、そういう条件を満たした物として、世に認められている物の1つが、【ケンパス】です。

前述の条件を満たしているのでしょう(検証したことはありませんが)、このあたりで見かけるほとんどの枕木がケンパス・・・だと思います。というのも、中古で薬剤が浸み込み、かなりダメージを受けていますので、全体の雰囲気から推量するしかないのですが。中には、内部に大きな洞が出来るほど朽ちてしまったものや、ザックリ割れの入った物もあります。よく、どれくらいの重量ですかと訊かれますが、重さもまちまちで軽く持てる物から、二人がかりでようやく持てる物までさまざまです。

枕木=ケンパスという構図が先にあると、フローリングにも使われる事に違和感を覚えるかもしれませんが、少し着色してウレタン塗装したフローリングもかなり出回っています。表面に逆目や毛羽立ちやすいので、ウレタン塗装が基本となるため、弊社では扱ってはいません。釘持ちがよいことから、他にもパレット材やダンネージなどにも利用されています。ケンパスの【森のかけら】を手にとって見てもらうと分かるのですが、結構面白い杢目が出るので他の用途に使っても面白いと思うのですが、枕木の印象が強すぎて思考が止まってしまいます。

DSC01001日本はどういう用途にでも細かな注釈をつけますが、現地では硬くて安ければ、使える物は何でも使うという大らかさがあり、ケンパスのほかにも、ユーカリ系の木も同じような特徴を持つようで、『ブラックバット』、『ポッティドガム』なども枕木に使われているようです。更に『ビリンガ』、『タリ』、『クマル』などのマメ科の木や、『カポール』、『ヘリチエラ』、『グリーンハート』など様々な気が枕木に利用されています。

肌がデリケートな私としては、強い薬剤の注入された枕木は手に余す事もあるのですが、ガーデニングや車止めなど用途も広く根強い人気があります。昔、枕木を磨いてベンチに使うという猛者もいらっしゃいましたが、薬剤の事もありますので、なるべく素手で触れる事のない外部での使用にとどめるべきです。以前ほど入荷が安定しにくくなりましたが、日々車輌の重みに耐え、奮闘する縁の下の力持ちに敬意を払いつつ、これからも枕木の第二の人生のアシストをさせていただこうと思っています。


ケンパス、使わねば・・・

1. 今日のかけら, 2. 木のはなし

Exif_JPEG_PICTURE東南アジア産のマメ科の広葉樹『ケンパス』については、既に『今日のかけら』で触れておりますので、詳しくはそちらをご覧ください。それが今から5年ぐらい前の話ですが、その頃はまだケンパスといえば、フローリングか枕木になったものぐらいしか見たことがありませんでいた。しかも当時周辺で流通していたケンパスのフローリングはすべて着色したウレタン塗装のものばかり(あるいは中古の枕木)でしたので、実際に私が生地のケンパスに触れるようになったのは【森のかけら】を作るようになってからの事。

 

Exif_JPEG_PICTURE実はそれまでケンパスといえば枕木の素材の木というイメージもあってあまり顧みる事もなかったのですが、じっくりと近くで見れば随分と味わいの木であることが実感できたのです。特に今回入手したケンパス材は、結構ボリュームがあるので、並べてみるとケンパスにも多彩な表情があることがよく分かります。同類の『メンガリス』と同じように環状の異常組織があり、ルーペで観察すれば独特の模様がよく分かります。その特性からすればベランダなどのデッキにしてもいいのでしょうが何だかもったいない・・・

 

Exif_JPEG_PICTUREこれをデッキ材に使うというのはもっとも正当な結論なのかもしれませんが、もっとこの木柄を活かす用途があるのではなかろうかと思うのです。ちなみにこれ1枚のサイズは、長さ470×幅75×厚み12というもので、4面プレーナー加工してあります。現地加工品で、国内に入荷してからの保管期間も長かったという事で、精度はそれほど信頼できませんが、1枚の大きさが大きさなので、値段もかなり格安!手間はかかるでしょうが、例えば店舗などの壁面にレンガ貼りに貼ってみても思いのではないかと思います

 

20141201 4かなり枚数があるので、すぐになくなる事はなさそうなので、私なりにこの商品の出口も考えてみようと思っていますが、このいう風に現物がそこにあると「やらねば感」が湧いてくるのです。出口も見えぬままに買ってしまって何とかして売らねばという焦燥感よりも、どうやって料理してやろうかというワクワク感が勝ってしまうのが問題ではあるのですが、登る山が高ければ高いほど燃えるタイプなので致し方ありません。そういう事ですので、いずれこのケンパスにも「おっ?!」と言われる舞台を用意したいと思っています。




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