森のかけら | 大五木材

 

モミジの葉によく似たフウ*

今日のかけら・#034紅葉葉楓/モミジバフウ】マンサク科フウ属・広葉樹・愛媛産

木材の配達で白水台(小高い丘の上に造成された松山市内の分譲地)に来ました。すると通りの街路樹に、見たことのある葉っぱが・・・。車を止めてしばし観察。『モミジバフウかと思って写真を撮っていたら、数本先の木に名前の書かれたプレートが掛けてありました。『アメリカフウとプレートに書かれていましたが、これは『モミジバフウ』の別名です。北米原産の落葉高木で、日本いは大正時代に渡来したといわれています。成長が早く、雨風にも強く、街路樹や公園などによく植えられています。 CA343608

CA343611 木材関係の仕事の方には聞きなれない名前だと思います。造園屋さんはよくご存知だと思います。実は私も恥ずかしながら【森のかけらを作るまでは聞いたことも名前でした。見たことはあったのですが、自覚がありませんでした。名前を知らないというのはその物を知らないという事と同じようなものです・・・。初めてこの木の名前を『モミジバフウと知ったのは、愛媛大学の樹木博士講座の時でした。それ以来、河原や公園でよく見かけていた『カエデの葉っぱを大きくしたような木』をしっかりと『モミジバフウと認識できるようになりました。とかく材木屋の立木知らず、林業家の製品知らずと言われますが、少しでも立木が見分けられるようになると楽しいものです。樹木博士講座には高齢の方が多く来られていましたが、仕事モードで来ていた私の目には、その人たちの目的がよく理解できませんでした。

それが今になってつくづく『木の名前が分かる』楽しみの一端を知りました。いくつになっても、知識を探求する事は素晴らしいことです!以前にもアップしたかもしれませんが、カエデ科は非常に仲間の多い木で、カエデとモミジが混同しています。植物学的にはカエデとモミジを区別してはいないようで、『イタヤカエデ』には『イロハモミジ』とか『タカオカエデなどの別名もあり、とてもややこしい事になっています。一般的にはカエデには、葉に鋸歯(きょし)があるものが多く(つまり葉がギザギザになっている)、モミジにも同じ特徴のあるものもあります。しかし、カエデ科の木は必ず葉が対生に付いていて、そこが互生に葉が付く『モミジバフウなどのマンサク科との決定的な違いです。対生や互生という言葉もその時に教わりました。 CA343610

言われてみて、実際に木を見ると確かにその通りで、これは妙に嬉しかったりするものです。ちなみに対生とは葉が左右対称に付く事で、互生とは文字通り互い違いに葉が付くことです。こういう事は農学部では1回生が教わる基本中の基本です・・・ああ、今更ながらきちんと勉強しておくべきだった・・・後悔先に立たず!それでも遅ればせながら、教えていただける機会に恵まれ幸いでした。そうでなければ一生知らなかったかもしれず、あまりの無知さに顔から火が出ます。『モミジバフウの果実は、コンペイトウのような形をして枝からぶら下がりとても特徴的な姿をしています。その姿は、多くの公園木などの中でもひときわ個性的です。種にはカエデの仲間のように羽があり、クルクル回転して落下しながら風で運ばれていきます。またその前に葉は鮮やかな紅葉を見せてくれます。

この変わった名前から、【森のかけら】で初めて知った方でも、家具や造作に使いたいという問いあわせもよくいただくのですが、私はたまたま公園木などの伐採した木を手に入れ、それで【森のかけら】を作りましたので、この木の製材品が流通していた訳ではありません。おそらく『モミジバフウ』の製材品というような物は世の中に流通していないのではないのではないかと思いますが、もしあれば購入してみたいところです。

加工した材をよく観察すれば、カエデの仲間でないことは一目瞭然。北米産のハードメープルに比べると、随分軽軟で木目もはっきりしません。成長も早いため木目も粗くメープルのような緻密さは感じられません。部分的に茶褐色の『カスリ』が見かけられます。よく乾燥させると肌触りは滑らかですが、乾燥中にねじれるのも結構ありました。大きな材が取りにくいので、材があったとしても用途は限定されそうです。しかし、木は人のためだけに生まれてきたわけではないので「使える木」という考え方で木をはかってはいけません。世の中には『モミジバフウ』でならなければならないという活用方法があるやもしれませんから。そういう訳で、あくまで今のところは【森のかけら】としての存在でしかありませんが、願っていればいつか巡り会わせがあるやも!まずは、【森のかけら】から『モミジバフウ』をお楽しみ下さい!




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