森のかけら | 大五木材


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北米原産のニセアカシア(ハリエンジュ)は、1873年に日本に渡来すると、街路樹や公園樹、砂防・土止めなどに植栽され全国各地に広がりました。愛媛でもその姿はよく見られ、伐採された数本をいただきました。そこから【森のかけら】も作ったのですが、その際に頭を悩ませたのが、この木を日本に入れるか、世界に入れるかという事。この木に限らず、原産地は海外で名前も英語名で定着しているものの、日本で育ちそこで伐採された木は沢山あって、何を基準に国を分けるかというのが難しいところ。

漢字の名前の木がズラリと並ぶ中にカタカナの名前の木が並ぶという違和感はあるものの、すっかり日本に溶け込んでいて、その土地で育った木は日本産でよし、という事にしました。そのニセアカシアの英名がBlackLocustで、アカシアの英名がLocust tree。ローカスの語源はもともとラテン語の焼け野原という意味からきていて、大群が通り過ぎると全てが食い尽くされ焼け野原のような状態になるバッタにもその名がつけられています。アカシアとバッタにも何か関連性があるのかどうか、調べてみてもよく分りませんでした。

これはあくまでも私の推論ですが、アカシアの仲間の『フサアカシア』という木はオーストラリアが原産ですが、火災で焼け野原となった場所にすぐに定着して育つ樹種のひとつで、急速に成長して群落を形成して、もとの自生種が回復するのが難しくなることもあり、南アフリカやインドなどでは悪影響を与えているほどであるという話を目にしたことがあります。アカシアもそういう開拓地におけるパイオニア的な性質があるので、焼け野原で急速に勢力を拡大するということからローカスツリーの名がつけられたのかもしれません

そのオーストラリアでは大規模な火災が起きて多くの野生動物が被害にあいました。私がいつも通っている散髪屋さんがよくホームステイを受け入れられていて、以前に来日してお世話をしたオーストラリア人の方が現地の様子を撮った写真を見せてもらったのですが、驚愕の後継でした。その人は、火災の現場から100キロほど離れたところに住んでいるそうですが、そこからも真っ赤に染まった空が不気味に広がっています。想像を絶する規模の森が一瞬のうちに失われてしまいました。明日に続く・・・




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