森のかけら | 大五木材


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あまり出来て欲しくないのですが、どうしても出来てしまうのが『夢のかけら』。詳しい説明は過去のブログで書いてきましたので、そちらをご覧ください。木材樹種数400の世界一の木材標本『森のかけら400』に向けて着々と情報収集や解説書の原稿書きに取り組んでいるんのですが、次々に想定以上のハードルが現れてきてなかなか思うようには進んでいません。本来ならば、今年の夏頃で『森のかけら240』の販売を終了させていただきますとアナウンスをする予定ではあったのですが・・・

ハードルが高いという事は、誰かがもし同じようなモノを作ろうと思ってもそれだけ大きな参入障壁にもなるということなので、と考えたりもしましたが真似しようとする人もいないか・・・。ともあれ『森のかけら400』まではまだまだ時間がかかりそうで、当面は『森のかけら240』の販売も継続していくのですが、合わせて『夢のかけら』も販売していきます。現在の240種でもこれだけB品が発生することを考えたら、400種になったらどれぐらい出来てしまうんだろうか・・・怖っ。

ざっと計算しても倍近い量が出てくると思うので、そうなったらまた何か別の出口を考えなければなりません。2階のストックヤードも今の倍近いスペースが必要になってくるし、在庫管理を考えても常にどれかの樹種を作っているイメージ。一度に多く作っておけば安心なのですが、大量に作っても一度に出るのは1種類につき1個だけなので、そうなるとストックが膨大になります。240種でさえその人気にかなり差があるのにこれが400種になるとその差は更に顕著なことになりそうです。

今年のオールスター戦のファン投票では、タイガースの佐藤輝明選手がルーキーとしては異例の最多の得票を集めましたが、かけらの世界でも400種になると大型新人も入ってくるのでベテランもうかうかしていられません。ネームシールの減り具合が人気のバロメーターで、ほとんど増刷の無い不人気な樹種もあります。しかし、3度の解雇通告を受けながらその後オールスターに選出されMVPを獲得した元近鉄バファローズの山本和範選手のように、今は不人気な木だってきっかけ次第で飛躍できるはず!




先日、仕事で松山市内の御幸~道後のあたりを通っていたらたまたま道路工事をしていて、普通通らない蜜へ誘導されたのですが、そしたらそこで思いがけない僥倖がありました!以前に大人の方向けの出前木育授業をした際に、まだその当時は我が家の庭先にあって初夏には鮮やかな青紫色の花を咲かせていた『ジャカランダ』の話をしたら、参加者の一人が「御幸にも有名な大きな木がありますよね」と仰いました。噂には聞いていたものの実際に見たことがなかったので曖昧な返事でお茶を濁しました。

それでいつか姿を見ときたいなと思いつつ月日も流れ、そのうちに我が家のジャカランダも根が伸び過ぎてブロック塀を崩壊させる危険が出たので泣く泣く伐採してしまい、御幸のジャカランダの事もすっかり忘れていました。だから目の前に見覚えのある青紫色の花が飛び込んで来た時には思わず急ブレーキを踏みそうになりました!すっかり油断していたので通り過ぎてから「!」となり、仕事で急いではいたものの、このタイミングを逃すともう会えないような気がして、Uターンして撮影タイム。

そこには幻想的で美しいジャカランダの花がたわわに咲いていました。神々しいまでのそのお姿をたっぷりとカメラに収めさせていただいた後は感傷にひたりながらしばしジャカランダを愛でておりました。道行く学校帰りの小学生たちからは怪訝な視線を浴びたりもしましたが気にしません。おっさんはジャカランダを愛でているのだ!『熱帯の桜』とも呼ばれるジャカランダ・ミモシフォリア(J. mimosifolia)、『紫雲木』という素敵な和名があります。我が家でも毎年この季節になると青紫の花が咲き、散った足元の花弁すらも美しかった。

無くなって改めてその花の美しさがかけがえのないもののように思えてきます。その後、やっぱりもう一度ジャカランダの花を見たくなって、造園屋さんに手頃な苗木を探してもらってます。今度はいくら根が伸びても大丈夫な場所に植えてやります。伐った我が家のジャカランダは、『森のかけら400』に加えるつもりですが、大量にあるわけではないので材の確保に行き詰まり。結果的に自分の首を絞めてしまうリスクもあって最後の決断前に躊躇していまいた。しかしこれを見てしまうと加えずにいられない。我が家に彩を添えてくれた思い出に感謝も込めて。




たまにはブログで取り上げないと「あの商品もう作ってないんですか?」なんて訊かれることもあるので、本日は久しぶりに『森のりんご』について。あくまでも人間の価値観においてですが、高級な木から安価な木までいろいろある中で「樹種に貴賤なし!」という錦の御旗を掲げて、各種の端材を有効に活用したいというコンセプトでものづくりをしていますが、この『森のりんご』については少し事情が違います。それはこの商品の出自に理由があります。今でこそ多樹種異常溺愛症候群の影響で種類が増えましたが元々は選ばれし木たちでした。

いろいろな木が揃った木の標本を作りたいという事で始まった『森のかけら』のメンバー集めですが、はじめのうちはまだ見ぬ強豪との邂逅を純粋に楽しめていたものの、想像以上にコアな木とかに出会うと、仕入れ値の恐ろしほどの高額さや、奇跡的に出会えた偶然性などから、さすがにこれを240種のワンピースとして加えていいのだろうか?と不安になってきました。これとこれとこれを加えてたら原価が途端に引きあがる!しかしだからといって折角手に入れたこの貴重な木をメンバーに加えないなんて選択があっていいのだろうか・・・。

例えて言うなら黒澤明の名作『七人の侍』で、共に戦ってくれる侍を探していた勘兵衛志村喬)が、長刀を担ぐ農民・菊千代三船敏郎)に出会って、その圧倒的な剛力に惚れながらもいで無頼な振る舞いに仲間に加えるのを戸惑う感じ。そんなスケールの大きな男・菊千代にあたるのが、世界一重たい木・リグナムバイタであり、ルイ16世も愛したチューリップウッドであり、ギタリストの憧れ・ホンジュラスローズウッド、ココボロであり、蛇柄の芸術・スネークウッド、世界三大唐木の一角・鉄刀木などなどの超個性的な面々です。

加えるべきか加えざるべきかというハムレットの心境で出した結論が、レギュラーの240種とは別の特別仕様の『森のかけら・プレミア36』を作るという事でした。その結果、プレミアメンバーに選ばれた樹種たちは名誉は得たものの、あまりに高価な設定となってしまったために超コアな一部の熱狂的ファンに支持されながらも、現実的な出番が少なくなってしまうというジレンマに陥ってしまいました。そこで彼らの出場機会を増やしてやりたいという思いで作ったスピンオフ商品が『森のりんご』なのです。今ではプレミアではないメンバーも増えて、樹種数を増やして『森のりんご100』を目指したいという危険な方向に突き進もうとしていますが、それも仕方がないことなのです。だって世界には菊千代みたいな大きなスケールの木がまだまだいるのですから!




50歳を過ぎてからは誕生日を迎えるたびに、これからは本当に自分がしたい事をやっていこうと思って来ましたが、今年はその思いがより一層強まっています。いずれあれもしたい、これもしたいなんて考えていましたが、やっぱり健康なうちに本当にやりたい事はやっておかねば後悔すると昨今の状況を見ながら思いを募らせ、過日に立ち上げた『森のかけら400プロジェクト』に傾注しております!そのためブログもしばらく休んだりしておりますが、今自分がやるべき事、自分しか出来ない事はこれと見定め今年中の完成を目指してギアを上げたところです。

という事で現在の進捗状況はどうなっているのかというと、240+プレミア30(36のうち6種類はかぶっているため)の合計270種を一気に400種に増やすという遠大な計画ですが、追加分130種を日本と世界で半分ずつ増やそうと考えています。それで日本の65種のうちおよそ60種はリストが固まり、そのうち53種は解説文も書き終わり、徐々に原材料も集まってきています。この調子だと4月~5月頃には全53種のリストが確定して解説文も書きあがりそうな勢いです。むしろいくつかはリストに入りきらない可能性があるかも。

日本の木に関しては240種以降建築や家具に使う木というよりは灌木や公園木、街路樹など日常生活で樹木としては見かける機会はあるものの、材としては見たこともないというマニアックな世界に踏み込んでいますが、蛇の道は蛇といやつで、三重県のビーバー隊長はじめそちらの世界に精通された方も沢山いらっしゃるので非常に心強いのです。こんな木も手にはいったよと情報をいただくたびに、こんな木もあるのかと【森のかけら】を作り始めた頃の初々しい気持ちで樹木図鑑をめくる幸せな時間を過ごしています。

一方、世界の木については早々に65種のリストは固まったものの、その解説文作りが難航していて資料が集まらなかったり情報が混乱していたりで、リストの選び直しに迫られています。状況によっては追加の130種を日本と世界で同数で分けることも見直すかもしれません。樹種確保以上に関連情報の収集が難しい。現在の進捗度合いは20%といったところ。リストが確定すれば後は加速度を増すと思うのですが、この悩ましい時期がものづくりの最大の愉しみでもあったりします。という事で今年必ず【森のかけら400】完成させます!今やならねばいつ出来る




あえて自分を追い込むために、【森のかけら】を現在の240+プレミア30(重複6を省く)の合計270種から400種に増やすと宣言しましたが、まだまだ新樹種募集中ですが着々と進んでおります。そちら方も早く進めたい一方で、現状の240種のリスト在庫の確保にも奔走しております。現在のところ日本と世界の木を合わせて、常に欠品が8~9種ほど続いていて、加工のタイムラグなどもあって少しずつ解消されてきたものの、どうしても足りない樹種が数種類あって、それを解消することが長年の課題でした。

例えば『トガサワラ』という木は、まだあと少しだけ「かけら」の在庫はあるものの、数セット注文が入ると『トガサワラのかけら』が底を尽きます。ただ、トガサワラの板は倉庫に在庫があります。じゃあ何も心配ないじゃないかと思われるかもしれませんが、それが端材ではなくて結構幅広い板ばかり。緊急事態が起きると、そういった大きな板からこっそりと気づかれないようにお尻の肉とかを少しだけカットさせていただいたりしたものの、それも忍びないサイズ。そういう木も多くてどうしようかと悶々としていました。

まあそれでも端材が入手できなければ最終手段を選択するのですが、それも該当する在庫があればこそ。端材はおろか大きな板さえ無い木となると手の施しようがありません。そんなピンチを救ってくれるのが、ビーバー本部からのありがたい便り。先日の事ですが、宅急便泣かせのメチャクチャ重たい梱包が弊社に運び込まれてきました。恐る恐る中身を開封してみると、そこには武骨な耳付きの木々の姿が!それぞれに樹種名が書いてあり、それを見るとまさに私が求め続けた木ばかりではないですか!こ、こ、これは・・・!?

送り主はビーバー隊長こと武田製材さん。そうです、これはビーバー種族だけに通じる特殊アンテナで私のピンチを察したビーバー隊長から差し伸べられた救いの手なのです。いくつかはかなり乾燥していますが、数種はまだ水気が抜けていないものもあり、これから小割して乾かして『かけら』となります。これでかなりの欠品が解消されそうです。これで心の憂いなく安心して400種の作業に取り掛かれよという無言のビーバー便りは、私にとって心強い頼り。それではまず現状の【森のかけら240】の累計販売数900セットを目指そう!




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