森のかけら | 大五木材


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本日はパプアニューギニア(P.N.G)産の2種類のニューフェイスを仕分け。【森のかけら400】に向けて意図的に、今まで扱った事の無い木を集めてはいるのですが、日々初見の木に出会えるのは楽しいものです。恐らく【森のかけら】を作っていなかったら知ることも出会うこともなかったと思います。今回はこの木がある現場で使えるかどうかを調べるために、買っている原木のそれぞれ一部を1mほど製材して板にしてもらいました。手前が『クリプトカリヤ』、奥が『キソケトン』。

いずれも名前だけは知ってましたが実際に触るのは初めて。高級銘木とかいうわけではありませんが、初めて見る木はどんな木だっていつもドキドキなのです。ほとんどデータが無い木なので、実際に触って削って重さや質感を確認。それぞれの木については、この体験をもとに後日『今日のかけら』にて解説しますが、なかなかこれといった特徴が見当たらないのが難しいところ。たぶんこれも慣れだと思うので、毎日南洋材ばかり見ていたら、わずかな差でも違いが見えてくるのかもしれませんが、経験値が低いので苦戦中。

それでも弊社で再割製材直後は、まだ表面が瑞々しくて匂いもあるので個体として認識できるものの、水分が抜けていくと途端に表情から水っ気が失せて、どれも似たような灰褐色になって個性が埋没してしまいます。そこで大切になってくるのが、割り返したらすぐに小口にマジックで名前を書き込むこと。これを怠けてしまうと常陽な手がかりを失うことになり、そうして『かけらの迷宮』に堕ちていった木も数知れず。今回は再割直後は結構違いがハッキリしていたのに、夕方になるとどっちがどっちか見分けがつかない。

実は今回P.N.G産のM.L.Mの原木を10種以上買っているのですが、どれもこれもほぼ初物なので製材した板になった状態ですぐに小口に名前を書いておかないと大変なことになります。1種類ずつ順番に挽いてもらって、すぐに整理して名前を書いていますが、1本の丸太が孫悟空の分身の術並みに未知の木が大増殖!少しでも油断すると正体不明の木が溢れることになります。まだ未乾燥の木材に書くのでマジックもすぐにダメになる。ビーバー材木屋には大量のマジックが必須アイテムなのです。




わが社に久しぶり『ヒッコリー』がやって来ました。クルミ一族最強の戦士とも呼ばれる(非常に硬い)ヒッコリーが最後に弊社を訪れたのはもう4,5年ぐらい前の話。硬いの強いの言ったところで、クルミ一族の中では老若男女あらゆる世代から支持され絶大な人気を誇るカリスマ『ブラックウォールナット』や、しなやかさと色気を合わせ持ち女性ファンの多い『オニグルミ』などに比べると知名度も低くて、派手なんだか地味なんだかよく分からない木柄や色合いも万人受けしない理由かも。

偏屈材木屋としてはまさにど真ん中のストライクなのですが、一般敵には木の名前というよりも、食べるナッツとしての知名度の方が高いと思われます。材木屋や工務店さんでも、よほど自分から積極的に手当てしようと思わない限り巡り合うことも少ない木の1つです。年配の材木屋さんでも扱った事が無いという人は結構多かったりします。誰が扱ってもその価値が揺るぎないブラックウォールナットの最上級品よりも、扱い方によって価値が生まれる、高まるヒッコリーのような木を扱う事こそ偏屈材木屋の本懐

4,5年前入ったヒッコリーの梱包をバラシてチビチビ売ってきましたがそれも底を尽きました。在庫が少なくなった頃から商社や問屋に対して次のオファーを出していたものの、日本への輸入量自体が少ないので、弊社の希望するサイズ、ボリューム、グレード、プライスに合致するものがなかなか現れず、あれからずっと首を長くして待っていました。今はヒッコリーを使って家具を作っている家具屋もほとんど居なくなってしまい、売れるものしか買わない風潮の中では優先席には座らしてもらえず・・・

ともかく久しぶりにまとまった量のヒッコリーを見ることが出来たので嬉しくなって早速中身も吟味しようと梱包をバラシて倉庫内に立て掛け。長さ3300~3600もののヒッコリー120余枚。この作業は必ず自分一人でやります。作業しながらサイズや木柄で仕分けしたり、自分の目で品質を確認。そして何よりも最初に愛でるひとになりたいのです。久しぶりに担いで立てたら二日ぐらい遅れて全身が筋肉痛・・・。さすがは一族最強最重量を誇る戦士、愛でるにも相応の対価を求められる。




久しぶりにゼブラウッドの耳付き一枚板のテーブルを納品させていただきました。そのゼブラのような縞模様が名前となったゼブラウッドは「木の通」に人気のある木で、それはそれで十分に個性的な木なのですが、扱ってきた樹種が300も越えてくるとゼブラウッドですら普通に思えてきてしまう樹木底なし沼の恐怖!もはや感覚がおかしくなってきているのかもしれませんが、綺麗な無節の無欠点の木には食指が動かなくなりつつあります。なのでゼブラと言ってもこんな風に整っていない杢が好み。

人間でいうなら若いころに人には言えないような辛い苦労をしてきたんだろうなと思わせるような(偏見ですが)、途中で幹が分かれたとか傾斜育ちで杢が偏ったとか、雪や雨と格闘した古傷があるようなそんな「傷だらけの人生」を生きた木に惹かれてやみません。そもそも杢の良し悪しなんて最終的にはそれを求める人の嗜好であって、普遍的な杢なんてないのです。〇〇杢なんて、杢を楽しむためのガイドブック的な基準はあるものの、最後は自分の好み。だからそれに間違いなんてものはないのです!

私は歳を重ねるにつれますます「王道から外れた木」に惹かれるようになってきて、買い集めている木も普通というより少し「変わった木」(よく言えば個性的、悪く言えば邪道)が多くなってきています。なのでゼブラウッドなども杢が見事にシンメトリーになっているものや、整った筍杢よりも、よれたり途中で切れていたりするいびつな杢が好み。こんな風に杢が無い部分が多い板だって「余白を楽しめちゃう」のです。そんな私の嗜好に共感いただいたご夫婦がこの板を気に入っていただきました。

丸太の端のほうのギリギリで製材したものなので木裏には縞柄が出ているものの、木表にはほとんど縞柄がありません。耳にも結構ダメージがあったので大胆に耳を落として木裏使いにしています。こういう木は使い方を考えるのも楽しみ。資料を見直すと若い頃と比べて仕入れの傾向がかなり変わって来てますが、それに合わせてお買い求めにお客さんの傾向の変わってきてます。木が人を呼んでいるのか、人が木を呼んでいるのか分かりませんが、「個性的な木」はますます増えていく!




例年より早い梅雨入りに気分も滅入っています。「大工殺すにゃ刃物はいらぬ。雨の三日も降ればいい」などと言われましたが、それも昔の話。この言葉は江戸時代に都々逸(どどいつ)で謡われた言葉のようですが、当時はすべて手作業なので瓦を葺くまでに数日かかったためその間雨を避けなければならず、梅雨に入ると仕事にならなかったのでしょう。これって頭の部分を土方(土木作業員)や左官、的(テキ)屋など雨と相性の悪い職種に変えても使われますが、倉庫の小さい零細材木屋にも当てはまります。

弊社のような小さな倉庫しか持たない材木屋は、とにかくスペースを無駄にしないように奥に奥に押し込みながら高く高く積み上げていくので、奥にあるものを出そうと思ったらその前にある物全部を一旦出さねばなりません。フォークリフトがあるので晴れている日ならばいいのですが、これが雨でも降っていると、出した材を濡らさずに仮置きするスペースを先行して作らなければならず、本来の目的までなかなか辿り着けません。

それでも移動できる「濡れないスペース」があればいいのですが、それが確保できなければ雨が止むまで諦めざるを得ません。以前に梅雨の最中に、ちょっと雨が止んだ隙をついて奥の材を引っ張り出して、いよいよ目的の材を出そうというその時に雨が落ちてきて慌てて動かそうと思ったらリフトの調子が悪くなって商品がずぶ濡れになったという苦い経験もあるので、今はあまり無駄な抵抗はしません。

この時期、一旦雨に濡れた材を奥に詰め込むとカビの発生原因にもなるので荒材といえども極力濡らしたくはないのです。しかし皮肉なもので、カビや腐朽菌の恩恵を受けて商品価値のあがるスポルテッドという存在もあります。いっそこの長雨に打たれて運良くスポルテッドが出来ないかしらなんて思ったりもしますが、そう甘くはない。そんな自然の気まぐれが生み出した、フェチなファン垂涎のスポルテッド材、各種入荷していま~す!




都市林業』の出口としては主に、『森のかけら』と『モザイクボード』を考えていますが、もうひとつの成果物が『小枝の輪切り』。折角手に入ったモノは骨までしゃぶって使いたいの精神が、遂に小枝にまで及び作り始めたのですが、これも種類が増えてくると、輪切りの中にもそれぞれの個性が垣間見えてきて面白い!既に「多重種のぬかるみ」を越えて「多樹種の底なし沼」にどっぷりなのですが、最近のDIYブームでこういう輪切りを求めてご来店される方も増えて来てますます私を増長させる。

この輪切りは結構前から作っていたのですが、どうせならある程度樹種がまとまってから一気に出してやろうと思っていたのですが、私の性格からすると50種類ぐらい揃うまでは待っておこうとなりそうなのと、端材コーナーの陳列棚にも並べておらず、値札もつけていないのに倉庫の中から目ざとく見つけらえて購入を希望される方が続出してきたので、このあたりで販売に踏み切る事にしました。とりあえずもし混ざってしまっても樹種が判別しやすい6種類から店頭販売開始です。

あまり興味の無い方は、こんなモノ何に使うのか?と思われるでしょうが、実はこれ案外問合せとかが多いのです。しかも県外から。何に使われるかというと、森林体験学習とかで森の中でのイベントの際の名札に使われたり、その時のコースター&お持ち帰りプレゼント。田舎に住んでいると「?」と思われるかもしれませんが、都会の子どもたちって街路樹や公園などの「町の中の木」は見慣れていても、その枝を伐って輪切りにするなんて機会はほとんど無くて、鋸を使った事が無い子どもも沢山います。

SNSで世界中の木を見る事は出来ますが、実物に触ったり匂いを嗅いだりする実体験は乏しく、木の触感や匂い飢えている子どもたちも多く、都会からやって来るこどもたちはこんなものでも「凄い、凄い」と大騒ぎで、大事そうに持って帰ってくれます。木に囲まれる生活に慣れてしまってそのありがたさをつい忘れてしまいがちで、来店されたご婦人がポロりとこぼされた「毎日こんなに沢山の木に囲まれて仕事が出来て幸せですね」の言葉にハッとさせられます。私にとっては小さな輪切だけど誰かにとっては宝になるかも。




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