森のかけら | 大五木材


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時々ですが、幅が1mぐらいある大きなサイズの一枚板のテーブルが欲しいという方が現われます。さすがにこのサイズになると国産材だと樹種がある程度限定されますし、節も無いような立派な一枚板ともなると、価格もそれなりに立派なものになっていきます。こう言っては材木屋としてどうなの?と思われるかもしれませんが、1枚で50万円するような木があるとしたら、私は1万円の木をいろいろ50枚買いたいという性分なので、1mサイズの銘木はありませんがこういう割れのある木ならあります。

アフリカ生まれの大木,ラボア(学名 Lovoa trichilioide)学名がそのまま名前になっていますが、まだまだ認知度は高くありません。この木については以前にブログでアップしましたが、生乾きの匂いに特徴があります。生木が徐々に乾いていくときの生乾きの時に匂いってこの木に限らず刺激的なのですが、その中でもラボアはゼブラウッドと同じくらい強烈!それもあってしばらくは放置していましたが、しっかり乾いてしまえば匂いはすっかり無くなりました。

この写真のラボアで、サイズが2200×1000×80㎜。耳付ですがほぼ寸胴です。1枚目の写真が仕入れた時の状態。かなりこげ茶色に見えますが、少なくとも製材してから3年以上経過しています。割れ止めのボンドが全身に塗られているので、その影響も多少あると思いますが、経年変化では最終的にこれぐらいの色に落ち着くと考えられます。とりあえず一旦ボンドを剥がして素顔を拝見したのが2枚目の写真。真ん中に大きく『アフリカの森の履歴』が残っていますが、これもこの木の個性なので尊重します。この時点で割れをしっかり埋めて、オイル塗装を施しらのがこちら→

濡れ色になって本来のラボア表情が蘇ってきました。ラボアは『アフリカン・ウォールナット』とも呼ばれますが、他にも『ストライプ・ウォールナット』の別名もありますが、その由来となる黒褐色の縞が確認できます。この見た目でかなり重たい木だと思われるかもしれませんが、実は意外なほど軽くて、試しに持たれた方は皆驚かれます。これはどなたかの注文ではなくて、仕上がり具合を見てもらうために加工しているのですが、このまま仕上げますので受け入れ先も募集中です!




昨日の森林火災で思う事の続きです・・・何十年、何百年と生きてきた大木がただ灰となってしまい消滅するのは虚しい事ですが、この山火事の件で思う事がありました。樹木は大きく育ったら伐って家や家具など何かに使わねばモッタイナイと考える人間の思い上がりなのかもしれないという事。人間が生まれる遥か太古の昔より、自然のシステムの中で世代更新は繰り返されてきました。いかに立派な大木といえども無限の命があるわけでなく老木は幼木に席を譲ってきました。そのタイミングはそれぞれの木によってさまざま。

落雷による火事、寒波や熱波などの急激な気候の変化、虫害、菌などさまざまな理由で、本来神から与えられた寿命を全う出来なかった木は沢山あったはずです。そこにモッタイナイという感情などは存在せず、ただ淡々と命の世代更新は繰り返されていました。焼かれたり、朽ちたり、老いたりしては、幼木にバトンを引き継ぎながら樹木という『種』が受け継がれてきました。そのサイクルの中に人間が割って入って来て、朽ちる前にそれを再利用しなければモッタイナイという感覚を持った。それを人工的に進めたのが植林であり木の産業化。

私もその中に身を置く者ですが、毎年世界中で発生する大規模な火災を見ながら、モッタイナイといつも思っています。100年生きた木は、伐採して100年使えるものにする、というのは木を使う者にとっての命題ですが、それは命をいただく木への免罪符のようなもので、人間側からの勝手な解釈に過ぎません。木からすればいかなる理由であろうと、いかに高邁な理念であろうと、わが身を切り倒されバラバラに鋸を入れられ鉋で削られ釘を打たれることなど許せる話であるわけないのです。

炎に包まれ灰となってしまうおうとも、そこに次に種が育ち新たな命が継承できるのであれば、それは種として立派に目的を遂げたのであり、100年残る家具にされたとしても、種が継承されなければ意味がないことなのかもしれません。いやむしろ、人間に役に立つ素材としてわが身を提供してやるから、植林して一族を絶やすなと、花粉を運ぶ虫と花のような共存関係を狙った献身的で高度な戦略なのかもと思ったりしたら、『人間よ、もっと大きな俯瞰で見よ!種の継承のためなら個の犠牲など厭わぬわ。だからわれら種族は今まで地上で繁栄したきたのだ!』なんて笑われそう。




この数年で中学、高校や大学などの学校との距離が急激に縮まっていて学生の体験学習や授業に使う教材、工場の見学、あるいは校内の木の伐採などいろいろな形態で学校と関わらせていただく機会が増えてきています。こちらから何か働きかけているとか特別に営業しているというわけではないのですが、ご縁が出来たご来店された先生や生徒が、学校の友人・知人に「いろいろな木の端材を売っている変な材木屋がある」と口コミで広げていただいた結果だと思います。転勤や卒業、就職でそのネットワークは徐々に県外にも広がりつつあります。

営業力の無い弊社としては願ったり叶ったり。しかもそうやって噂を聞いてご来店される先生や生徒は、「少し変わっている」とか「偏屈な」という注意事項を理解したうえで来られるので、「スギやヒノキの板が欲しい」なんてノーマルな問い合わせはほとんどありません。これがまた嬉しいというか、説明手間が省けて凄く助かるのです。「ちょっと変わった木を探しに来たんです」なんて声を聞いちゃうと、どれどれなんて身を乗り出してしまって余計なサービスまでしてしまいそうになります。まあ、そういう気持ちでしているのが、『学生はいつでも端材20%OFF』。

好みの端材探索もいいのですが、学校の授業で使う教材としての活用もありがたいです。その中でも弊社の持ち味がもっとも発揮できて、私としてももっとも嬉しいのは、「国内外のいろいろな樹種で揃えて欲しいのですが、樹種の選択はお任せします」というご依頼。OOとOOの木という条件が入ってくると、取扱樹種数こそ多いけれど、量はたいして持っていない弊社としては、端材といえども同じサイズである程度量を揃えようと思うと端材(赤身)だけでは足りず、本体(トロ)にも手をつけずにはいられなくなります。当然のことながらトロはお高い!

個人が趣味嗜好品として買い求められるものならば、少々お高くてもいいモノ使いましょうとお薦めもしますが、学校となると予算も決まっているのであまり高いものになると、量が抑えられ1人あたりの使える量が減るのも忍びない。なので、こちらの都合を優先させていただく『お任せ』であれば、多樹種でご用意できるのです。今回ご注文いただいたのは、技術の授業で「木のスプーン」を作るための端材。一応何の木か分かるように樹種ごとに分けて名前を書いてます。本当はそれぞれの物語まで書き添えたいところですが、まずは森の入口に一歩足を踏み入れてもらってから!

 




今年も中学生の職業体験を受け入れさせていただきました。自分の子供たちも通った地元の鴨川中学校から中学二年生が3人やって来ました。彼らは4日間、材木屋で材木屋の仕事を体験するわけですが、この職業体験もすっかり定着して今年で5年目になります。その間には、自分の息子もやって来ましたし、最初に来た子たちはもう大学生。この体験が彼、彼女たちにどう映ったかは分かりませんが、こちらとしてはこれぐらいの子どもたちにどういう形で、どういう言葉で、木の事を伝えればいいのかという点で大変勉強になっています。

最初に私から軽く木の話をするのですが、その際になぜ職業体験に材木屋を選んだのかの理由を訊いています。どの仕事を選ぶかというのは個人の自由で、さまざまな職種の候補企業があって、その中から希望を出していくらしいのですが、当然人気のある職種はかぶりますので、人数調整が行われることになります。なので第2希望や第3希望になることもあるようなのですが、今回の3人のうち1人は、素直に大五木材は第4希望だったと明かしてくれました。それはそれで、むしろそれでもよく来てくれたと歓迎したい気持ちになります(笑)

学校の先生方も定期的に移動されるので、そもそも材木屋というものがどういう仕事なのかもよく分かっていらっしゃらないと思います。生徒の中に、将来は建築関係になりたいとか言う子どもがいたら、ならば関係ありそうだから材木屋ぐらいに考えられている程度のイメージだと思います。将来は材木屋になりたい!なんて言うのは、親が材木屋をしている子供ぐらいしかいないのは、材木屋という仕事自体が身近には無い職業だから。弊社の場合は、一応県道沿いにあるのでそこに材木屋があるという程度の認知度はあると思います。

なので、最初は来てくれた葉いいものの、どういう仕事を体験してもらえばいいのか戸惑いがあちました。さすがに一日中木を担がせるわけにもいかないし、怪我でもされたら大変。かといって図面を引いたり工具を使って何かを作らせるのが本来の仕事ではないし・・・そうやって自分の日々の仕事を見つめ直すと、いかに技術の蓄積の無い仕事なのかという事が分かって呆然とさせられます。という事で近年ようやく経験の蓄積が具体的に残るような仕事にシフトチェンジしているところです。ひとに仕事を教えることで、今している仕事の意味や効率を改めて考えるきっかけとなります

 




やり方はいろいろあるんでしょうが、私は曲がりのある小枝は片手で強く固定してスライド丸鋸で送り出しながらカットしています。そうすると当山大量のが屑(う~ん、やはり屑という言葉にはもの凄く抵抗あるので、この後は〔おが〕にします)が発生します。普通であれば集めて捨てるのでしょうが、折角のオリーブなのでおがとて無駄にはしたくない。オリーブの実は食用(塩漬け、大好物!)やオリーブオイルの原料にもなるし、葉は工作などにも利用できますが、おがを使うという話はあまり聞いたことがありません。

以前に、オリーブの葉と枝を煮出して草木染に使ったことがあるという話を聞いていたのですが、おがはどうなのかしら?どういう形で利用できるか分かりませんが、『森の砂』という出口も作ったことださし、ちょっと黄色味を帯びた触り心地のいいおがを捨てるなんて出来ない。という事でしっかり採集しました。しかし生材から発生したおがなので、これをこのまま瓶などに入れて密閉しておくとカビてしまうので、段ボールの上に薄く広げて天日で干して乾燥させることにしました。1週間も乾かせるとかなりサラサラした状態になってきました。

以前に採集したホルトノキのおがにまだ水分が残っていて、折角採集したおががカビてしまい台無しにしてしまった経験があるので、今回は念には念を入れてしっかり乾かせます。完全に水気が抜けたら瓶に詰めて『森の砂・オリーブ』として販売するつもりです。匂いはほとんど感じません。これが草木染に使えるのかどうかは分かりませんが、『森の砂』としてサンドアートならぬ、ソウダストアート(SawdustArt)という使い道だってあるはず。出口は常に自分の身近なところにあるとは限らない。それは、世界の裏側にあるかもしれないのです!!

まあそういう事で、幹、小枝に続いておがも捨てるとこなく『出口』の末席のほうに並ぶこととなりました。小枝をカットしていくのですが、最後の方は弾けて危ないので、どうしてもこれぐらいの身近なとこが残ってしまいます。怪我をしてしまっては元も子もないので無理はしませんが、残ったからといってこれを捨ててしまうのも忍びない。まだ彼らにも相応の出口はあります。何に使うの?と思われるでしょうが、家内がやっている子供たちの木工では、こういう個性のかたまりこそが人気で、子どもたちは上手に作品に仕上げてくれるのです。

という事で、ほとんど余すとことなくオリーブは活用させていただく目途が立ったのですが、まだ細い枝と葉が大量に残っています。これこそ煮出して草木染に使いたいのですが、さすがにそこまで時間がありません。利用できる方がいれば使っていただきたい。『森の砂』の方は、まだまだ安定していませんが、少しずつ草木染に使いたいという話を伺うようになりました。熱しやすく冷めやすい私としては、『森の砂』で染めた数10種のTシャツを日ごと着分けしてみたいと思ったりもするのですが、道はまだまだ遠い・・・。輪切りのオリーブも少しずつ乾いてきました。

 




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