森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20150420 1およそ1年ほど前に『愛媛県産のカラマツ』の事について触れましたが、あれから自然乾燥させることおよそ1年、まだ家具などに使うには時期尚早ですが途中経過確認のために、その中から1枚をランダムに取り出して削ってみました。大きめの桟を入れて風通しのよい屋根のある日陰で、重しを乗せながら圧締させて乾かしてきましたので、見た目に極端な歪みや暴れは見受けられません。全量検品したわけではありまませんが、心配していた大きな割れもほとんど入っていないようで安堵しました。しかしまだ乾燥工程の途中段階ですから油断はなりません。

 

適当なサイズのカラマツを抜き出してみましたが、体感重量はまだまだ道の途中と思われます。ただしカラマツは結構個体差がある木で、ものの本によればカラマツの気乾比重は0.52~0.91で、平均値でも0.68とかなりばらつきがあります。更に私自身、カラマツに関しては充分に乾燥の進んだフローリングやパネリングでの取り扱い経験しかないため、1年間天然乾燥させた体感重量がどれぐらいのものなのか判断する経験則がありません。今回のカラマツの天然乾燥作業は、自分自身にとって取り扱い量の少ない木のデータ収集でもあります。

 

とりあえず表面をプレ―ナー加工して、次にベルトサンダーで削ってみました。大きな割れはありませんでしたが、削ってよく観察してみると、まるで髪の毛のように細い小割れ(俗にヘアークラックと呼ばれるもの)が幾つか見受けられました。それでも全体的に節の少ないカラマツでしたので、充分に家具や内装材に使えるクオリティです。更に植物性オイルを塗って仕上がりの色合いを確認。オイルが染み込んで、マツ独特の飴色が一層深みを帯びて美しい姿が現われてきました。この色合いもカラマツの醍醐味のひとつであります。

 

オイルを塗ったからといってすぐに使うわけではなく、これから乾燥が進んで実際に使うようになった頃に、塗装したカラマツが経年変化でどのように変化していくかを見るためのサンプルです。予定ではあと1年から2年ほどじっくりと寝かせてから、徐々に住宅現場や家具材としてご提案させていただこうと思っています。今のところ割れと共に心配していたカラマツの宿命、『脂(ヤニ)』も見受けられません。まだまだ先は長いのですが、想像以上に途中状態がよかったのでひと安心。愛媛産カラマツの出口商品のイメージを膨らませねばなりません!




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2024年5月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
Scroll Up