森のかけら | 大五木材


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先週末に地元のあいテレビの収録がありました。事前に事務所に電話いただいた時に、おっ!もしかして今、弊社が取りくんでいる世界一の樹種数誇る木材標本『森のかけら400』に関する情報がどこからか漏れ出し、すわスクープ取材か?!と思ったのですが、残念ながらそうではありませんでした。とはいえ全然かいけい関係が無いという事もないのです。数年前からよく『SDGs(エスディージーズ』という言葉を耳にするようになりましたが、これはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。今回はこのSDGsテーマの番組に関わる取材でした。

SDGsがどういうものかを伝えるために、それに関わるような企業をいくつかピックアップして紹介するという企画でした。そういう意味では材木屋というのは分かりやすい職業だと思われたのでしょうが、こちらとしてはSDGsなんて意識したことも無ければ、それを売り看板にしているわけでもありません。根本的にやっていることは昔から変わりませんが、扱っている商品が「持続可能な自然素材」というだけで、それを後付けでSDGsの象徴みたいに思わるると背中がこそばゆいのですが。

いろいろ思うところはありますが、何はどうあれ木にスポットライトを当てていただけるのはありがたいこと。ここは「いよいよ時代が追いついて来たか~(笑)」という思い上がりで、来るもの拒まず。ありがたく取材をお受けさせていただきました。今回リポートしてもらったのがあいテレビの山内加菜子アナウンサー。最初に、木に対する知識は少なくてと仰っるので、ならばと宣伝を兼ねて喋りまくり。9時から始まった撮影が終わったのは14時前。番組は5~6分なんですけど、そんな事は関係ありません。

こちらの喉も持続可能性が高い!その中でいろいろな木の話をさせてもらったのですが、そのたびに山内さんが新鮮な驚きの表情を見せていただき(マスクをしているので私がそう感じただけですが)、サービスレスポンスだとは分かりつつも、やっぱり若い人には木の話は「知らない世界」なんだと感じました。山内加菜子アナウンサーの知らない木の世界・・・加奈子の・・・知らない世界・・・はっ!『マツ子の知らない世界』!しかもあいテレビはTBS系列局。これはいける!

という事で取材の途中にこの事が思い浮かんだ私はそこからずっと『カナ子の知らない木の世界』の番組企画を提案。もちろんオープニングは、世界一の種類の木材標本製作を目指す変態材木屋が露払いを務めさせていただきます!いやむしろSDGsきっかけで生まれた発想なので短い5分番組でいいので継続可能な帯番組のほうがいいか。1日1種喋ったとして400日はいけるので休みなしでも1年は頑張れます。『森のかけら400』の発売開始記念と第一回放送日が重なるのが理想の展開。山内可菜子アナウンサー、頑張りましょう(^^♪




近々、近所に釣具屋さんがオープンします。お店から何かもらったりしているわけでもなければ、釣りが趣味で楽しみということでもありません。むしろリアル生き物は苦手で、例え釣ったとしても針を外すのに魚も触れないヘタレです。それどころか成人になる頃までは刺身も食べれないほど苦手(味覚が変わったのかその後は刺身も食べられるようになりましたが)。なので釣り具がオープンするのが楽しみというわけではなくて、当日は朝から道路が混雑するのではないかと心配なだけ。

ではなぜにわざわざここで取り上げたのかというと、少し前に書いた『楽器の木材との引き寄せ』に続いて、最近不思議と『魚関係との引き寄せ』があったから。それまで弊社が関わりのある魚関係というと、北海道でサッチーネランディングネットに使っていただいているぐらいでした。それが去年の末頃に、海水魚を飼育する時に使うプロテインスキマー(小さな泡を発生させその泡で水中の汚れを吸着除去する装置)を木で作りたいという依頼があり試作。その後、別の方から釣りの浮きを浮力のある森のかけら玉で作りたいとのご依頼。

更に少し前にはメダカを養殖販売されている方がご来店され業務用の網の柄にする材をご購入していただきました。先日は香川県の方がいらして話をしていたら、「愛媛の人は木が豊富なんでいいですね。香川は木が少なくて」と仰ったので、香川の県木になっているオリーブの話になりました。以前にこのブログでも書きましたが、香川県小豆島のオリーブは北海道で大豊漁となったニシンをオリーブオイルで加工する目的で国策として植えられたもの。その話をしながら、最近魚にまつわるお客さん多いなと感じていました。

これも新たに出来る釣り具店のお導きなのか?私はこういう「引き寄せの法則」を信じタイプなので、いま大五木材には「魚にまつわる風」が吹いていると勝手に決めて、釣具店オープンしたら何かご縁があるかもしれないので行ってみようと思っています。漢字ひと文字で表わす木偏の漢字って多いのですが、魚編も同様に多くて妙に連帯感を感じたりするのです。また樹形に比べると魚の形って特徴がはっきりしててビジュアル化しても分かりやすくて羨ましく感じます。地面の下で木のご縁の根っこはどこで繋がっているか分りません!




アメリカでは昨年からの新型コロナウイルス感染で住宅着工数が大幅に落ち込んでいましたが、新大統領になって政府の経済対策と低金利政策によって脅威のV字回復となっています。その結果、製材市況は急激に反転し産地価格は大暴騰!現地では木材が足りない状況になり、カナダの製品も品薄、その余波で日本への輸出材も大幅に不足する事態になっています。それでも材が足りないので値段は更に暴騰。米材を扱うメーカーからは連日「製品価格値上げのお願い」のファックスが矢継ぎ早に送られてきます。

かつて経験したことのないほど激しいウッドショックとなっています。米材製品が不足しているため、代替材を国産材に求めたために国産材製品も不足するようになってきてこの混乱は今後しばらく続く、いや更にヒートアップすると思われます。材木屋としての王道からは随分と遠いところを歩んでいる弊社としては、今のところ影響は最小限。そのもも日頃から米松の構造材、羽柄材などの汎用性の高い製品を扱っていないので影響も少ないのですが、業界が大混乱する中で自分の立ち位置がどれほど中心からずれているのかを自覚させられます。

とはいえこの状況が長く続くと想定外の多方面に影響も出てくると考えられます。売れなくても困るし、売れすぎるとモノが集められなくて困ると、自然素材に依存する業界としてはほどほどの加減というのが難しい。問屋や材木屋がダム機能を果たしていないという事も事態を悪化させている一因ですが、だからといってこのウッドショックが解消したら、これに懲りて在庫を手厚くするかというと、そんな事はないと思います。極力在庫を減らして売れるモノを売れだけ在庫するというのが今の主流。それは汎用性のある木材についての考え方。

きうちのようにそもそもその材の出口すら定まっていない木材を扱うマニアックな材木屋にはあてはまらない概念です。生材を乾燥させる期間(仕入れ忘れ期間)や、材の存在をPRする期間(自分だけが愛で満足する期間)、削ったり塗装して仕上がり具合を確認する工程(ブログネタの撮影タイム)など、その材がいつでも触れる距離にある必要性があるのです。巷は品不足のウッドショックですが、弊社は(久しぶりに)在庫を整理して、変わった材が溢れるマニア度の高いウッドショップを目指します!




毎月5日は大五の日、という事で毎月5日には会社の敷地内に端材やクラフト商品を並べて木材を特別価格で販売しています。今年の1月から始めたのですが、少しずつ近所の方にも浸透してきて次の開催を楽しみにされる常連さんも増えてきました。弊社は松山市内でも比較的交通量の多い国道に面していて、信号待ちになると停まった車の中からこちらを興味深く眺めてるドライバーの方と目が合う事もしばしば。信号が変わるとまた車は流れていくのですが、もしかしたらそんな方との一期一会の出会いもあるかしらと、少し前から道路に接した場所にこれ見よがしに、大きく値段を書いて端材を並べていました。最初はほとんど反応もなかったのですが、そのうちひとりふたりをお声をかけてくださる方が現われるようになりました。そしたらこちらも調子に乗って追加で端材を並べるように。

弊社の前の道路は車だけでなく、普通に道を行く人、ジョギングされる人、通勤通学で通られる人なども多く、道路から一歩踏み出せば敷地なので割と気軽に入って来れます。それで来られた方に話を伺うと、以前からずっとこの道を通っていて気にはなっていたけど、大工とか工務店でもない一般人を相手にしてもらえるのか分らなくて入れなかったけど、今日は思い切って来てみた、という方の多い事。材木屋ホームセンターなどより専門性が高くて業者販売しかしていないというイメージなんだと思うんです。

だから「一般の方でも歓迎」みたいな看板でもないとかなり敷居が高く感じられるんでしょう。実際に弊社だって昔は業者売りしかしていませんでした。その頃は今みたいに一般の方が倉庫の中で自由に買い物されるなんてイメージはありませんでした。今は『5日の大五の日』以外のいつでも一般の方に普通に販売しています。むしろ来店数だけでいえば業者はほぼ電話かメールが多いので、一般の方のほうが多いぐらいです。それで興味本位で少量低額から木のモノづくりにチャレンジしたい方向けに¥500以下の端材コーナーも拡張!

うちの強みとしては、愛媛県ではなかなか入手しずらい「多種多様な広葉樹」があるという事なので、端材もなるべく広葉樹を多く揃えるようにしています。先日ご縁があってうちにやって来てくれたイチョウですが、丸太を製材して最後に残った樹皮の部分なども、使えるひとと巡り会えれば作品に生まれ変わるかもしれません。近所に居ながらご縁の無かった『市井のアマチュアモノづくり作家』のなんと多い事か!新たな人が新たな人をご紹介していただき、今まで気づかなかった出口がドンドン広がっています!




大五木材では、モッタイナイを信条に骨までしゃぶり尽くすモノづくりを行っています。いろいろな商品をそれぞれに多樹種で作っていますので、油断するとすぐに在庫の山となってしまいます。ですので何から作るか優先順位が重要になります。『森の砂』についてはそのマニア度から追随する人もいないだろうと、優先順位を下の方で考えていたら、恐れていた事が!なんと北陸は金沢で同じような商品を開発される材木屋が現われたのです!森の砂をめぐる強力なライバルの出現です。心ある材木屋がこの魅力に惹かれてしまうのも無理もない話。

しかもその金沢の材木屋さんは多種多様な木材を潤沢に在庫されているマニア度の高いところなので、きっとそうのちに数10種類ぐらいは品揃えを増やしてくると思われます。こちらとしては、『今日のかけら』などと連動させて樹種ごとの解説も含めて少しずつ販売していくつもりでしたが負けてはいられません。という事でとりあえあず急ぎで新たに3種を追加しました。左より、パプアニューギニア(PNG)産のアムーラ、真ん中が愛媛産のアカメガシワ、右がPNG産のティーツリー

この『森の砂』を作る際に需要なのは、丁寧に集める、しっかり乾かせる、根気よくふるいにかけるという3点(のみ)。しかしこれがいらちな私にとってもっとも苦手とするところ。材を切断する前にブロワーできっちり掃除して他の材と混じらないようにして、わずかな木粉も逃さぬように集材。そこからは段ボールの上に広げて、倉庫の奥のやや風通しのいい日陰でひたすら干します。その際に注意することは焦らないという事!以前完成が待ち遠しくて早めに便詰めしたら若干水分が残っていて、カビ培養瓶になった苦い経験があります。

その反省から現在は最低でも3週間(あるいはいつ頃から干し始めたのかを忘れるぐらい)はしっかり乾かせます。その間には何度も何度も掌で攪拌させて乾燥を促します。時々、何をしているのだろうと感じる事もありますが深くは考えない事です。乾燥が出来たら何度も繰り返しふるいにかけて木くずや異物を取り除きます。今回製造を急いだため私の両碗は痙攣しかけましたが、ライバルに負けてはならぬという一心。ライバルに余計な情報を与えてしまったかもしれませんが、競い合ってこそ『森の砂業界』も伸びていくのだ!(おとな)




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