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今日は会社が休みでしたので、お隣の伊予市教育委員会が開催されている『Memory of stone~よみがえる扶桑木』に家族で行って来ました。伊予市の私立図書館3階の資料展示室で展示されていました。数日前、愛媛新聞で報道されていたので結構人が多いかと思っていたのですが、今日はその時間は私達家族だけでした。『ふるさとミュージアム第2回企画展・伊予市の化石展示会』と銘打ってあり、地元の地域資源や歴史を見つめ直そうという企画のようで、とても意義あるものだと思います。特に、温暖なこのあたりの地域で出土される土埋木はとても貴重なので、多くの地元の方に知ってもらいたいと思いますが、今日はたまたま少なかったのでしょうか?。私達のように土埋木に異常な興味を示す家族など稀で、一般の方には興味の無いものと言ってしまえばそれまでかもしれませんが、展示姿勢やスタッフの方も真剣に取り組んでおられただけに、入場者の数が少なかったのは残念でした。明日までですで貴重な資料ですのでひとりでも多くの方に見てもらいたいものです。
私が『愛媛の扶桑木』の事を知ったのは、6年前に参加した愛媛大学の『樹木博士養成講座』の講義です。だいたい土埋木といえば寒冷地が相場とされたものです。実際にも旭川の製材工場では、山のように積み上げられた土埋木を見ましたが、それは壮観な光景でした!ある所にはあるものだと・・・。愛媛でも稀に土埋木が発掘されたというニュースが新聞に掲載されることはありますが、オブジェや記録的な価値はあるものの『商品』としての価値があるようなまとまった形の物はまず出てきません。やはり寒冷地でないと腐食が進んでしまいます。それが愛媛で、しかも久万の山奥深くではなく、伊予市の海岸にあると聞いたときはショックを受けました。聞いた瞬間、採取しに行こう!と思いましたが、そこは愛媛県の天然記念物に指定されており、野望はあえなくついえました。海岸といっても海水浴の出来るような場所ではまく、今も崩落があるようで危険な場所のようです。それにしてもよく腐食せずに残っていたものだと思います。ちなみに材の厳密な特定はされていないようですが、『生きている化石』と呼ばれる【メタセコイア】が最も多く出土されているようです。
展示には、伊予市所蔵の物だけでなく、個人所蔵の物もお借りしているようで、あいにく撮影は出来ませんでしたが、大人が一抱えにしてももてないぐらいの大きな土埋木のほか、ナウマン象の歯牙化石や動植物の化石も展示してありました。ひと夏の企画展ですから、大きな博物館の常設展示のような設備も規模もありませんが、丁寧に展示してありとても好感が持てました。中でも、この扶桑木の伝承が紙芝居にされたものが展示してありましたが、これが印象に残りました。昔の古文書書かれた扶桑木の伝承を分かりやすい紙芝居言葉に直して、子ども向けの話に解釈されていました。シンプルに【扶桑木】となっていました。後で親切にスタッフの方に教えていただきましたが、愛媛の昔話や伝承集にも載っているようなので、これから調べてみようと思います。
しかし、その紙芝居が特筆すべき出来で素晴らしかったので、販売でもされていたら購入しようとしたのですが、あいにく作者の方との権利等の問題で撮影や印刷が出来ないとの事でした。う~ん、実に残念です!県の天然記念物にもなるほどの立派な地域の宝物を広く市民、県民に知らしめる物が活用できないとは勿体ない!これは是非とも作者の方たちの了解をいただいて、広く世に出し、伊予市の小学校などの教材にすべきだと思います。話の内容は、昔々から地元にそびえる1本の巨木があり、ご神木として崇められてきたのですが、やむを得ない事情で伐る事になります。しかし、あまりの大きさに1日にわずかな切込みしか入れれません。その傷口が次の日には元に戻っています。こうなったら焼くしかない、根元に火をつけますがそれでも簡単には焼けません。これはご神木の怒りだと、静めようとした時に大きないかずちで巨木が倒れます。あまりの巨木であったので、その梢は海を超え大分県まで届いたというのです・・・。大体こんな内容だったと思うのですが、撮影も出来なかったので少々記憶違いもあるかも。
画も見事な出来栄えだったので、これは何とかもう一度陽の目を当ててもらいたいものです。伊予市にはかつて多くの製材工場が軒を連ね、『製材の町』として賑やかな時代がありましたが、昨今の住宅不況で続々に製材工場が閉鎖され厳しい状況にあります。伊予市の製材の灯を守り抜いていくためにも、これだけの文化的な地域資源を活かさない手はありません。幸いにも伊予市には、我らが愛媛木材青年協議会の日野猛仁市議会議員もいます。地味ながらこういう文化的資源にも光りを当てて取り上げていただきたいと思います。『島根の三瓶埋没林』(右画像)には三度、『富山の魚津水中埋没林』にも足を運んだ『土埋木マニア』としては、切に切にそう願います。日野君是非とも、宜しくお願い致します!
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