森のかけら | 大五木材


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CA343606芸術の秋、県内各地でもそれぞれの美や技が競われています。『秋の県展』では、工芸の部で、大西陶芸大西先(はじめ)さんの青磁鉢の大作「青磁線文鉢」が特選作に選ばれていました。私はこういう芸術に疎(うと)くて、県展がどういうもので、その賞がどういう位置を占めるのかまったく無知なのですが、特選作の上には「県美術会大賞」という賞の方1名の名前しかなかったので、かなり価値のある賞なのではないのでしょうか。大西さんは陶芸の世界では受賞歴も多く、よく新聞でお名前を見かけます。受賞作は、青と白のコントラストがはっきりした大き目の鉢で、素人目にも色使いの鮮やかさが美しく上品です。

大西陶芸大西さんは先進的な砥部焼きの工房さんで、常に革新的な作品作りに取り組まれています。大西先さんのお姉さんで、砥部焼きの作家でもある白石久美さんも、女性の作家さんらしい柔らかな曲線の作品を作られています。久美さんの葡萄や植物を描かれた作品は、繊細さと可憐さを合わせ持った小さな宝石のような輝きを放ちます。

 

 

陶芸と木材では世界が違いますが、いずれも最終的には素人の人が使う(住まう)という点では似ています。そこにたどり着くまでの工程にはいろいろあるのでしょうが、専門的な知識のない方に理解・納得させるという事が大切で、その方なりに分かっていただけるかどうかが値打の分かれ目だと思います。プロの目でみると立派でしびれるような銘木も、その方にとって価値がなければ意味がありません。一般的に価値の低い物でも、使い方やその背景にある『物語』によっては、その方に感動を与える事もあります。例えば、生家を離れた場所で家を建てられる方に、生家に関わりのある材を提案すれば、実際の商品価値以上に喜びを感じていただけたりするものです。また、お名前や趣味などに由縁のある物を活用するという事にも気を配るなどして、その材を使う事に意味を持たせる事も大切だと思います。

ただ高い安いという貨幣価値ではなく、そういう心配りや配慮が、その物への興味や関心を招き、ひいてはそのものを大切にしていただけるのではないかと思います。自分が気に入っている物を、必ずしも他人も気に入っているという事は限りません。いかにそのものが素晴らしくとも。若い頃は、その辺の割りきりがなかなか出来ず、なんでこの良さが分からないかななどと傲慢な物の考え方をしていました。その反動でしょうか、今はあまり見向きもされないような材に如何に喜びや楽しさを見出せるかというマニアックな方向に走り過ぎているきらいがありますが・・まだ自覚がありますので症状は浅いと思います。

20091006 大西姉弟大西さんがそういう方という訳ではありませんので誤解なさらないで下さい。大西陶芸さんとのお付き合いのきっかけは、やっぱりここも佐野勝久さん(エスデザイン・スタジオ)です。佐野さんは独自の嗅覚で面白い会社・人間を次々に発掘してつなげていきます!私も佐野マジックにすっかり魅せられましたが、お陰でまったく縁のなかった陶芸の世界と関わりを持たせていただきました。今は異業種というよりは、同じ熱に侵された仲間という感覚で、共通言語を持てた事がとてもありがたいです。画像の右が大西先さん、左が白石久美さんです。

gallery_morinokakera_000このホームページが出来た12月頃に丁度、広島市のオリエンタルホテルで『森のかけらと五十崎和紙展』があったのですが、その時に【丸膳】などに大西さんの砥部焼きの器などを置いていただきました。パープルハートやブラックチェリーなど、色目のはっきりした材の上にすっきりした青磁の青白が見事に映えました。このとき、『森のかけらと異業種とのコラボ』の萌芽が生まれました。大西陶芸さんは既に器以外のジャンルの砥部焼きの開発にも取り組まれていますが、木との本格的なコラボもお願いしたいと思っています。畑は違えどそこに咲く花に違いはありません。大西陶芸さん、今回の受賞おめでとうございます。また、これからもますますのご活躍を祈念しています。




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