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本日より新たな気持ちで『ムラモト倉庫物語篇』が始まりますが、改めて現在位置を確認しておきますと、6月11日に福井県で開催された日本木材青壮年団体連合会の全国会員福井大会に出るためという口実(いや、口実ではない)で、福井・石川のご縁のある会社を一気に回らせていただこうという計画のためにその3日前から松山を出発して、翌日朝から㈱ムラモト本社を訪問させていただいたところ。見どころふんだんのムラモトで、あれこれ拝見してこれから倉庫巡りに出るところ。
さあ、足元を確認したところで倉庫巡りの旅に出ます。ブログでは既に1週間以上たっているものの、実際の予定ではこの日のうちにすべての倉庫を巡り、その足で能登半島まで行って『能登ヒバ』を見て、再び金沢に戻って、更にそこから白山市まで行って㈱角永商店さんもお邪魔しちゃおうというものですからかなりタイトなのです。そんな無謀な計画に1日中お付き合いいただいた村本さんにせめてものご恩返しの意味も込めて、なるべく丁寧にたっぷりとその全容をお伝えしたい。
ということで、まず第一の倉庫。順番はあくまでも能登に向かう経路に準じたものであって深い意味はありません。訪れた順番です。こちらは実はまだ倉庫としては機能されていませんでしたあ(当時)。平屋の木造づくりの建物で、その造りから結構古いものだということが伺えます。確か以前は大工さんか材木屋さんが使われていた倉庫らしく、まだ少しだけ木材が残っていました。そこを村本さんが昨年の暮れに買い取られたのだそうですが、その目的は塗り壁材の製造工場!
先にご紹介したムラモトオリジナルの塗り壁材『Wal10(ウォーロ10)』を製造するための工場に使われるそうです。現在その準備中ということでしたが、数か月後にはここでWal10が作られ全国へ発送されているのでしょう。新しい事業のために倉庫を買ってしまうというその行動力と覚悟はさすが。倉庫の中はかなり片付いていたのですが、立派な太い梁丸太があらわしになっていて、そのままでもいま流行りの古民家カフェにでもなりそうな雰囲気。昔の製材所ってどこもこんな感じでした。
遂に㈱ムラモト本社を離れ、別の場所に移動することに。といっても、本社から歩いてわずか1、2分の、道路を挟んだ向かいにあるのですが・・・そこにあるのはコンセプト・ハウス『流季(るき)の家』。地元の工務店が一般消費者に「スタンダードな木造住宅」の基本を学んでもらいながら、理想の住宅取得のお手伝いをサポートする会、それが『流季の会』です。村本さんをはじめこの後登場していただく鳳至木材の四住さんや角永商店の角永君たちも入っている地元有志の会。
そのメンバーが、大手ハウスメーカーに対抗するために地元でしかできないこだわりを持った住宅を作ろうということで、実際にそのコンセプトを実践させてモデルハウスを作ってしまわれたのです。ここでイウ「スタンダード住宅」とは、『国産材・県産材を使うこと』、『手刻みで建てること』、『真壁工法にすること』、『透湿・調湿する壁で構成すること』で、それは決して新しいことではなく昔から引き継がれてきた、金沢という高温多湿の風土に適した家づくりの基本。
流季の会には、材料を提供する材木屋やプレカット会社、建材店、また設計士、工務店などメンバーがいて、そのコンセプトに共感された方はこのコンセプトハウスで実際の収まりや、使用された木材の質感や色合いなどを確認することができます。会員による消費者向けのセミナーや勉強会も頻繁に開催されていて、利用頻度も高いということです。工務店にすれば維持費の高い自社の展示場を持たずとも、実物を見せれる場があるというのは強力な営業支援になると思います。
ハウスメーカーにおける常設住宅展示場を構えての営業スタイルは、高額な維持管理費や急速なモデル仕様の変更に柔軟に対応出来ない等の問題もあって、完成現場見学会に移行しつつあります。その方がより最新の仕様で、よそ行きの豪華絢爛ではないリアルな生活感のある家が見られるからです。なので、これからは「我々はどういう考え方で家づくりを考えているか」を示す流季の家のようなコンセプトハウスみたいな形のモデルハウスに変わっていくのではないでしょうか。
この造りの家を坪いくらで建てれます、というメーカー都合の押し付けではなく、それぞれの地域に合わせた形で、こういう環境で家を建てるのであればこれこれこういう素材が適しているので、それを使うことによってどういう暮らし方が出来るのか、そういう考え方そのものを提案していかないといけなくなってきていると思います。「便利」や「使いやすい」、「見た目がいい」から、家としてもっと本質的な事を考えるとき、やっぱり木という素材は欠かせない存在だなあとつくづく・・・。
いまだにまだ㈱ムラモト本社の事務所からすら出れていませんが、そう簡単に来ることもできないので、せっかくお邪魔させていただいたからには徹底的に細部まで覗かせていただこうということで、木材以外の事も貪欲に、そして厚かましく見させていただいています。村本社長も私も無垢の木に対する熱い思いが向いているベクトルは同じながら、頂に向かうアプローチには企業職が色濃く表れていて、無垢一本槍の弊社に比べて、村本さんのそれは非常に柔軟で振り幅も非常に広い!
その1つが、ウールブレスであり、他にもリボス自然健康塗料、ウッドチップ壁紙 オガファーザー、スイスの本漆喰 カルクウォールなども扱われています。それらすべての根っこはつながっていて、ホームページにも謳われている『日本で建築される木造住宅にとってもっとも快適に暮らせるには湿気といかにうまく付き合うかだ』という考え方に基づいています。それにしても、熱しやすく覚めやすい飽き性の私には到底真似ができないのですが、このたびまた新たな事業に着手。
それが、天然素材塗り壁材・ウォーロ。こちらもご興味のある方は、ムラモトのHPをご覧いただきたいのですが、『火山灰鉱物を加熱発砲させた特殊真空ビーズを含有し、断熱性に優れた塗り壁』ということ。独自にいろいろな塗り方の研究もされて、このたびいよいよ本格的に全国に向けて販売することになったそうです。本社倉庫の1階では、そのサンプルが所狭しと並べられていました。その光景を見て、嗚呼この人はとことん本気なんだなあとただただ敬服するばかり。
後ほど改めて紹介させていただきますが、このウォーロに対する本気っぷりは、その在庫や試作等の作業のためだけに新たに倉庫を買ったということでも分かると思います。下地材不要の一発塗りの塗装材として今後は材木屋等を経由して全国の工務店への販売を計画されています。村本さんが凄いなあと思うところはその行動力と、きちんとデータ化して整然と説明ができること。いつも抽象的なイメージばかりで、擬音や疑似語を多用して話を膨らませて喋る私としては耳が痛く、勉強になります。
建築業界以外の方で、㈱ムラモトのオフィスに妙に羊の置物が並んでいるなと思われた人がいたとしたら観察眼が鋭いお方。最初に書きましたが、㈱ムラモトでは住宅関連資材がいくつかの部門に分かれているのですが、木材と並んで重要な柱のひとつがウールブレス事業部。私自身あまり詳しくないので、詳細についてはムラモトHPをご覧いただいた方が間違いないのですが、簡単に説明しますと「ウールブレス」とは、有害物質を含まない羊毛から作られた自然素材の断熱材のことです。
気密性が求められる近代建築において、外気温と室内温度の差から生じる結露は頭の痛い問題です。特に梅雨のある日本において家は湿度対策をどうするかが重要になります。結露が発生すると、腐朽菌が発生したり、シロアリを寄せ付ける原因ともなります。それを解消するのが、夏は涼しく、冬は暖かい羊毛断熱材・グラスウール。結露対策にも有効な調湿機能に優れていることから、環境にも配慮した「湿気と共生できる断熱材」として人気です。ムラモトはウールブレスの正規販売代理店。
なのでムラモトにとって羊は高貴なる守り神なのです。大きな木の木製の羊たちは、グラスウールの販促マスコットで、棚に並べてある様々な種類の羊たちは、きっと村本さんがどこかで見つけてきては買い集められたものだと思います。集めるターゲットは違えども、同じコレクターとしてその気持ちは痛いほど分かります。こういう嗜好が『森のかけらフレーム289』へと繋がっていくわけです。いつか木製のミニ羊も作って村本さんに大量に売り込みたいと考えております。
私は自分自身が同じスペックの色違いなどを無性に揃えてしまわずにいられなくなる症候群なので、その気持ちもよく分かるのですが、特別に高度な技術に裏打ちされているとか、品質が異常に高いとか、そういうハイレベルの特徴がなくとも、ただ種類が多い、ただしその種類が半端ない、というだけでも差別化は十分できるもの。そのためには振り切れ具合が半端では話にならず、やるなら徹底的を目指さねばなりません。なので『かけら240種』もまだまだ通過点!数あることも強い武器!
村本喜義社長(以下村本さん)が、陶酔した表情で見つめる先にあるのは、そうあのかけらマニアの殿堂、『森のかけらフレーム289』ではないですか!村本さんに席のほぼ真横にあって、24時間いつでもかけらに浸っていることが出来る位置。このかけらフレームは、どうしてもかけらを飾って飽きるほど(そういう方は基本的には飽きないのですが)眺めていたいというマニアの欲望を満たすために生まれた商品ですが、サラッと「あ、出たのら当然買うよ」と即決でご購入いただきました。
ここで少しだけ商品説明をさせていただきますと、【森のかけら】は日本の木120と世界の木120の合計240種の中から、好きな木を36個か100個選んで、専用の桐箱に入れて販売するというもの(カラーの240種解説書付き)です。端材を原料として作り始めたため、常時240種が完備されているわけではないので、あえて全種セット商品は作ってなかったのですが、コンプリートしたいという猛者が続々と現れてきて、遂にはそれを全部並べて飾りたいという要望が・・・。
そういう事を言うのは相当病的なかけらマニアだろうと思われるかもしれませんが、まずは『森のかけら』のB品セットである『夢のかけら』(¥4,000/税別)から入り、かけら36(¥15,500/税別)を経てかけら100(¥38,000/税別)をクリア(日本も世界も)。ここが1つの分水嶺となります。ここで踏みとどまるかどうかでマニア度が分かります。ここを超えて『森のかけらプレミア36』(¥57,000)に辿りついたらもう後戻りは出来ません。
後は、机の上に並べられた200数個のかけらをどうにかしてまとめて整理したいと思うようになって、知らぬ間にあなたの指は森のかけらHPの「かけらフレーム289」のページをクリック・・・。ところで村本さんは面白いかけらの使われ方をされていて、よく見るとネームシールを裏返して使われているものがあります。これは、現在わが社で取り扱いのある木のみ名前を見せているという事!それによると、国産材62樹種・外国産材51樹種在庫アリ(たった1枚しかないもの含む)。
合計113種の材をお持ちだということですが、これって凄いことなのです。一般の方って、材木屋がどれぐらいの樹種を在庫しているかなんてあまり考えたこともないと思われますが、全国的に樹種を絞り込んで、売れ筋ばかり在庫する傾向にあって、これだけの樹種を持ってるって凄いというか、無謀というか、馬鹿というか(誉め言葉として)・・・。それにしてもこういうかけらの使い方もあるのかと感心したものの、こんな事が出来る(しようと思う)材木屋って全国にどれぐらいあるのか?
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