森のかけら | 大五木材


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『イチイ』の用途は当然鉛筆ばかりではないのですが、国産材をもっと有効に活用しようという風潮ですから、日本のどこかでは既に『幻の国産材の鉛筆』が復活していて、幻でなくなっているのかもしれません。なければ作ってみたなるのですが、決して鉛筆というものづくりを軽んじているわけではなく、むしろその活用に敬意を払ったうえで改めて、木材の端材の活用が出来ないかと思います。当然、大量生産を考えると端材を使っていたのでは効率が悪いでしょうが、別次元で端材から鉛筆を作るという〔超家内工業的なものづくり〕が出来たら面白いと思います。

コンパクトな機械があれば『森のかけら鉛筆』出来ないかなあと、夢見たいな事を考えたりしてます。100数種類の木の鉛筆があったら面白いと思いませんか。私は考えるだけでワクワクしてきます。中には鉛筆に適さない木もあるでしょうが、それもいいんじゃないでしょうか。私は、最近でこそパソコンも使うようになりましたが、右手のひとさし指には『ペンだこ』があるほど、鉛筆には愛着があります。大切な文章を書くときはやっぱり鉛筆を使います。『適材適所もずっと手書きにこだわっています。手書きで物を書くという所作は、とても美しい行為だと思います。

イチイというこの変わった名前は昔の1万円札で聖徳太子が持っていた笏(しゃく)にその由来があります。昔、中国では衣冠束帯に象牙の笏を持つ慣習があり、日本でもそれに習って使うようになり、いろいろな木で試されたようです。その中で、岐阜県の位山(くらいやま)から伐り出された木で作った物の出来栄えが素晴らしく、それを宮中に献上したところ仁徳天皇がたいそう喜ばれ、その褒賞としてこの木に『正一位』という最高の爵位を授けられました。そこから、この木の事を『イチイ(一位)』と呼ぶようになりました

その位山は、昔からイチイの良材の産地としても有名で、代々笏に使う木を伐採して天皇家にも献上してきた由緒深い山だという事です。ちなみに岐阜県の県木は『イチイ』です。この木は別名が多いことでも有名で【アララギ】とか【オンコ】、【アカギ】、【キャラボク】、【クネニ】など枚挙にいとまがないほど。その語源の多くは、アイヌ語に由来しているということですが、削ると美しい赤褐色をしています。イチイには、タンニン質も含まれていて、削るといい香気がします。飛騨の匠の手による『一位の一刀彫』は惚れ惚れするような美しさがあります。

 




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