森のかけら | 大五木材


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4数日前の新聞のローカル面に、私の子ども達が通っている潮見小学校の事が載っていました。記事は、『私たちの学校自慢』という内容で、潮見小学校の自慢は『イトスギ』でした。正門を入ったところの壁面に沿って天を突くようにそびえ立っています。イトスギはその形が独特で、優雅な佇(たたず)ずまいが人気です。上の娘が小学校に入った時からこのイトスギの事は知っていたので、本当は【森のかけら】にも入れたかったのですが、どうしても端材が揃わず断念しました。それもそのはずで、イトスギの希少性がこの新聞記事にも書いてありました。

 

 

 

 

cae5nqwzそもそもこのイトスギは、1963年に潮見小学校が青少年赤十字(JRC)に加盟した事を記念して植えられたそうです。JRCに加盟している県内の小中学校は220校ありますが、その中でこのように立派に成長しているイトスギはこの1本だけだそうです!4年前からはこの種を苗にして、他校に分けているとのこと。ますます立派です。これは間違いなく『わが校の自慢』です!イトスギは、植物学の分類上ややこしい木です。イトスギと、スギと名乗っていながら実はこの木は、ヒノキ科イトスギ属と言う分類で、ヒノキの仲間という事になります。イトスギは、英語では大きな意味で『サイプレス』と訳されています。

 

 

 

20090324-e382a4e38388e382b9e382aeそれに対して日本のスギは『ジャパニーズシーダー』と訳されています。『サイプレス』とは、日本のヒノキを意味しており、『シーダー』はスギを意味しています。さらにトスギ科には、イトスギ属、ヒノキ属など多くの属を含んでいて、さらにその種の数は100を越えます・・・もうここまで来ると何が何だか分からなくなります!とにかく、スギの名前が付いているものの、日本のスギの仲間ではないということです。

 

 

180px-vincent_willem_van_gogh_065多くの種を含むと書きましたが、イトスギには『ホソイトスギ』(潮見小学校のイトスギは、これらしいです)、最近人気のある『ゴールドクレスト』などの品種があります。日本では建築用材として使われたという話は聞いたことはありませんが、古代の地中海地方では宮殿や神殿の屋根を作るのに使われたようです。また、イトスギは神の光りと天国に関係していて「冥界への象徴」ともされていたようです。それは、イトスギの青々とした常緑の葉が、死者が蘇る象徴と考えられたからだそうです。画家のゴッホはイトスギを好み、よく題材に選びましたがその姿に何を見ていたのでしょうか。〔糸杉と星の見える道〕

 

 

それにしてもその凛とした姿は、眺めるたびに、背中がシャンとした気分になります。このイトスギを毎日見ながら過ごした6年生は、この学び舎を去り春からは中学生となるわけですが、母校のイトスギのように天に向かってまっすぐ伸びるような実直な人間に育って欲しいと思います。




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