森のかけら | 大五木材


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20131109 1 .bmp先日の町内会の清掃で、いただいた戦利品をご紹介。本当はこの木も【森のかけら】に加えたかったのですが、リスト選定した当時、どこをどう探しても見つけることが出来なかった木の1つが、こちらの『ネズミサシ』。ヒノキ科ビャクシン属の針葉樹で、本州から四国、九州に広く分布している木ですが、この辺りでは『ネズミサシ』という名前で呼ばれる事はほとんどありません。以前、県外の方と話をした時にこの木の別名では話が通じなかった事があります。

 

20131109 2 .bmp『ネズミサシ』というちょっと物騒な名前は、文字どおり針葉が鋭く尖り、鼠の通り道にこの木の枝葉を置いておくと針葉が鼠を刺して進入防止になることに由来しています。実際に鼠を刺したかどうかは定かではありませんが、伐採しようとする人の手に突き刺さる事は間違いありません。見た目にもかなり痛そうな事がお分かりいただけると思いますが、気をつけて触ったつもりでも容赦なく柔肌にザクザクと突き刺さります。それがまた痛いの何のって・・・!

 

20131109 3 .bmp四国では、この木の事を『ヒムロ』と呼びます。その俗名は、かの万葉集にも登場する古名で、葉が密生することから「こもる」の意味があるのではと推察されています。あるいは、実が群がってつくという事から『実群(みむろ)の木』からきたという説もあります。 サワラの園芸品種として公園や庭園などに植生されるそうですが、私は自生しているものしか見たことがありません。アカマツと同じような環境を好む事でも知られていて、案の定アカマツの付近で生えていました。

 

20131109 4 .bmp密生した枝葉が重いのか、途中で枝先は地上に向って曲がって垂れています。伐採直後の木の皮は気持ちいいぐらい綺麗に剥けるのですが、この辺りではもっと大きな立派なヒムロは、樹皮を剥いて床の間の落とし掛けなどにも利用してきました。不規則にねじれた形の中に赤味が見え隠れするコントラストと独特の風合いが何とも風情があったものですが、もはやそれを使うような床の間もほとんどなくなり、ヒムロの出番はすっかりなくなってしまいました。

 

 




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