森のかけら | 大五木材


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今日のかけら・#096【橅/ブナ】ブナ科ブナ属・広葉樹・愛媛産

クリの話で岩手から愛媛に戻ってしまいましたが、広葉樹の聖地・東北の巡礼の旅はまだまだ続いております。再び舞台は岩手へ。中川原商店さんクリを満喫した我々一行は、折角ここまで来たのだからと案内役の七戸さんに無理を言って、八幡平にある安比高原に車を走らせてもらう事に。安比高原といえばオールシーズンリゾートとして、また日本有数の規模を誇るスキー場としても有名ですが、我々が向かったのは日本森林浴の森100選の1つにも選ばれた『ブナの二次林』。

前から一度来てみたいと思っていましたが、ようやくその願いが叶いました。『ブナの二次林』は、安比高原駅から車で10分足らずの山の中にあります。愛媛のわが故郷・西予市野村町大野ヶ原にも『ブナの原生林』がありますが、そこは車から降りて徒歩でしばらく歩かねばならない場所にあるのですが、こちらは車の通る道路沿いに突然現れてくるのでちょっと意外でした。まあそこが、人の手が入り利活用されてきた二次林の二次林たるゆえんなのかもしれません。

そこには、岩手北部森林管理署の看板があり、二次林について以下のような説明がありました。『ブナの原生林は昔から地元の人達によって漆器の木地材や薪炭材などに利用するために伐採され、その跡に幼樹が育ち、伐採と更新が繰り替えされてきました。このブナの二次林も、昭和の初め頃に炭を焼いたり、薪にするため伐採され、伐り残した親木から落ちた種子が発芽して出来たブナ林です。』その言葉通り、ひとが伐採した後で自然の力で立派に再生したブナの林です。

ブナは成長のスピードがゆっくりなので、一度伐採してしまうといくら再生したとはいえ、元のような大きくなるにはかなりの時間がかかります。恐らく現状のブナ林はまだまだ再生の途上。夕暮れが迫る中、ブナの林にそよぐ風のなんと爽やかなこと!以前テレビで森と林の違いを説明していましたが、そこでは単一樹種で出来ているのが「林」で、いろいろ樹種が混ざっているのが「森」と解説していました。私の認識では「森」は自然に出来たもの、「林」は人工的に作ったもの

自然に出来る森は、さまざまな樹種が混在しますが、人工的に整備された林は樹種も特定されます。このブナ林も足元の下草が綺麗に整備されていて、まさにひとの手をかけて作った「林」。何だか映画の撮影のために作った巨大な屋外セットのような趣きを感じるほどで、これほど整ったブナ林を初めて見ました。大野ヶ原の原生林に比べると、マイナスイオンが天から降り注ぐような感覚には欠けましたが、絶好のアングルでたっぷりとブナの木の撮影をさせていただきました。

 




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