森のかけら | 大五木材


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日我が家に『時計』を取り付けました。正確には「作りました」。ただの時計ではありません。そこは材木屋ですからやっぱり木の時計です。いつもお世話になっている北海道の㈱ドリーミィーパーソンさんのサテライトクロックです。12種のピンの付いた木球を、型紙に添って壁に刺して『時間』を作ります。直接壁にピンを刺します。何のためらいもありません。

 

うまく出来ました。あまり技術は必要ありませんでした。丁寧にすれば誰にでも出来ます、商品がしっかりしています。実にいい雰囲気です。カリン、タモ、埋木、セン、クルミ、チェリー、ウォルナット、キハダ、チーク、カバ、メープル、ナラの12種です。

下地は、㈱ワンウィルさんの珪藻土です。数年前に家族全員で塗りました。多少ムラもありますが、全然気になりません、気にもしません。リビング一部屋だけの工事だけでしたが、仕事が終わって夜の工事でしたから2,3日掛かりました。「職人」も私と家内だけで、まだ幼稚園だった子供達もそれなりに邪魔、いや手伝ってくれました。そしてようやく完成して間もなく、息子が壁のど真ん中に思いっきり豪快に青のマジックでアートをしてくれました!見事です、完璧です。どうやら息子は、出来立てホカホカの珪藻土の壁が、大きなキャンパスに見えたのでしょう。芸術家の才能があるのでしょうか・・・強がりではありません、決して・・・。

本当は、最初はどうしたものかとも思いました。普通の感覚でしょう。けれど忙しくもあり、しばらく放っていたら気にならなくなりました。正直それどころではありません、仕事以外にもいろいろあります。今は上の娘が10歳で、下が男女の二卵性の双子が7歳になりましたが、当時は家の中は大騒動です。ま、今もあまり変わりませんが・・・。うちの家は開放的で、私が仕事から帰るとよく近所の子供や知らない子供がいます。たまに知らないお母さん方もいます。まあ、人が集まるのはいいことでしょうし、そんな光景にもすっかり慣れました。社交的な子供になってほしいものです。

話は逸れましたが、数年も経ったら息子のアートも家の一部になりました。もう今では、落成の時からそこにあった、そんなベテランの顔でそこに溶け込んでいます。もう直す気もありません。息子も当時の記憶はないようで、自分がしたとは知らない(?)ようです。家族の肖像として、息子の記憶再現装置としてこのまま留めておこうと思っています。珪藻土はいいです。マジックでもよく書けます!

壁に木を貼りたいというお客さんがよくいらっしゃいます。そういう時は、まず摩擦抵抗があり、毎日必ず踏みしめる足元(フローリング)から先に考えましょうと提案させていただきます。そのうえでまだ予算があるようであれば、壁も考えてはいかがですか、という風にお話しします。また、腰壁の場合は家具の配置などによっては、すっかり腰壁が見えなくなる場合もあるので、そこまでよく考えましょうと言います。木を売りたくないのか?と言われた事もありますが、決してそうではなく、使う以上は満足して喜んでいただきたいだけです。それでも木を使えるようであれば精一杯ご提案させていただきます。

最後にお願いしているのは、色々悩んで選ばれた壁板を大事にされるのは分かりますが、子供が学校で描いてきた絵を貼る事をためらわないで下さいということです。座卓やテーブルもそうですが、上にバッサリクロスや敷物を掛けて後生大事に使いたい気持ちは分からないでもないですが、新車を買っていつまでもハンドルやシートにビニールをかぶせて運転しているような物ではないでしょうか。それではいつまでもその家の一員にはなれません。永遠にお客さんのままです。傷も汚れも煙草の跡もお酒や醤油の染みも、家族の肖像の一部でしょう。床も壁も家具も大切にし過ぎないように、長く接して使っていただきたいものです。




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