森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20160724 1才の木(さいのき)の設立10周年の記念事業の松山でのトークカフェの打ち合わせの続編。京都大学の高部先生㊨と愛媛大学の伊藤先生㊧と、久万造林井部健太郎君と私たち夫婦の5人で、健太郎君の『Waiwaiwaiカフェ』で、内容などを詰めます。最終的には、伊藤先生と健太郎君と私の3人が、地元・愛媛側からそれぞれの立場で、お話をさせていただくことになりました。トークカフェの大枠は決まっていたので、この日は会場に設営やら備品の準備やらの細かな話をまじめに話し合い。

 

20160724 2打ち合わせが終わったら、久万の山の実情を見ていただくべく健太郎君の山へ。本当は森の奥までお連れしたかったのですが、その日のうちに帰られるという事で、時間の関係もあって、山登りは断念して、健太郎君の案内で道路から見ることの出来る久万林業を象徴するような伐採現場へ。急な傾斜地に生えるヒノキを伐採した直後の現場でしたが、いろいろな山を訪ね歩かれた高部先生をして、「こんな急峻な伐採現場を今まで見たことがない」とまで言わしめたほど厳しい環境。

 

20160724 3材木屋というと、一般の方は山の伐採現場まで行って、伐採された木を見ながら買うか買わないかを決めていたりするのではなんて想像される方もいるかもしれませんが、基本的に弊社では直接木を伐採する事はありませんし、伐採現場に立ち会うってこともありません。ここで伐採された木は原木市場に運ばれ、そこで競りにかけられ、購入したそれぞれの製材所が自社の工場に持ち帰って製材して柱などの角材や板材などに挽きます。それを弊社は仕入れさせていただくという流れです。

 

20160724 3なので、高部先生をお誘いしておいて言うのも何なのですが、こうして改めて久万の急峻な現場での伐採の様子を見ると、いかに林業が危険と背中合わせの仕事であるのかということを思い知らされます。愛媛でも毎年何人もの方が山での作業中に命を落とされていますが、そういう危険な作業を経て材が私の手元にあるということは常に考えておかねばならない事。山の作業も機械化が進んだとはいえ、人の手があってこそ。こういう所に来ると、虫食いとか傷なんて話がちっぽけに感じます。

 

20160724 5だからそんな事はどうでもいいというわけではないのですが、子細にこだわりすぎると文字通り「木を見て森を見てない」状態に陥って、今そこにあるものが大型プラントで作り出されたアルミやプラスティックのような工業製品であるかのごとき錯覚をしてしまいそうになりますが、それは紛れもなく虫や昆虫たちが命を育んでいた巨大なる生き物です。そういう自覚は常に持っておかないと大事なことを勘違いしてしまいます。世の中にはいろいろな考えの材木屋がいます、材木屋万流!




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  
Scroll Up