森のかけら | 大五木材


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最近では遠方からの注文でも、こうして並べて何枚か写真を撮ってメールで送れば瞬時に材のコンディションも確認できて商売が成立する時代です。節や木目の具合もアップで撮ればほとんど伝わり誤解もありません。私もそうして仕入れることもあるし、そうやって販売もさせてもらっています。微妙な質感とか色合いなどは光の具合などもあるので、実物でないと分かりにくいところはありますが、想像力でカバーできるレベルだと思います。ひと昔前と比べると隔世の感、遠くにまで木材が売れるようになりました。

その一方で材木屋が木を語る機会が減ったように感じます。インターネットが普及していなかったその昔は、遠く離れた場所にいるお客さんにちょっと変わった木材を売るためには、その特徴を微に入り細に入り言葉で伝えるしかありませんでした。例えば変形した耳付きの板の場合、全体が弓なりにOOぐらい反っていて、片方の端がOOぐらいプロペラにねじれているけどOOぐらい削れば直せるレベルとか、端からOO㎜ぐらいいったところに小指大の葉節がOO個あって、木目は緩めの追い柾で・・・といった具合。

伝えるほうも聞くほうもお互い電話口の先で特徴を追いかけながら、「見えない木材」を必死にイメージしていました。結局遠方から引っ張って返ってみると、イメージ通りだったり、全然違ったりと結果はさまざまでした。特徴を伝えるのがうまい人は、特徴を分かりやすい言葉に置き換えて話してくれます。地方によっては材の特徴を伝える言い回しも独特で、こういう風に言えば分かりやすいのかとか、こういう風に例えればいいのか、などベテランの材木屋さんには『言葉で木を伝える力』がありました。

最近は、説明を求めても「画像送っておきますから」ということで、言葉で伝える必要もなくなりました。確かに写真の方が間違いはないですが、なんだか物足りなく感じることがあります。私はうまく言葉で説明できなかったので、得意だったイラストにして、そこに吹き出しで説明をこれでもかと書き込んでFAXしていました(弊社で作る家具については、基本今でもこのスタイルですが)。送ってから、実物と全然違うと言われないように特徴を描き移していたものです。今見直すと当時の必死さが蘇ります。続く・・・




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