森のかけら | 大五木材


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クロガキ』で随分引っ張っていますが、ずっと温めていたネタでしたのでもう一日だけお付き合いください。シンメトリーに幅剥ぎしたカウンターテーブルの板は、もともと100㎜ぐらい厚みがあったものを3枚におろしたと説明しましたが、こちらが3枚におろす前の状態。もともとこのサイズで仕入れたので、当初はこのまま売るつもりでいたのですが、さすがに厚みがネックとなりなかなか商売が成立しませんでした。そうやって何度も倉庫から出しては並べて、売れずにまた元に戻してを繰り返していたある日・・・

たまたま寝かせていたカキの木を小口から見ていたら、小口に広がる黒い模様。ずって見ていたらその中身が気になりだしたのです。この厚みのままで売れれば手間はかからないものの、この厚みの中を見る機会を逸することになる。果たしてこの板を割った見たらどなんな「景色」が見えるのだろうか?!今までに私が手にした中で最大のクロガキ、たぶんこれを逃したらきっとこれほどのクロガキを自由にあれこれ出来るチャンスは二度となにのではないだろうか。そんな事を考えていたら、この中身が無性に見たくなった!

どちらにせよ、厚みが100㎜もあってはさすがに売るにくいという事もあるので、3枚ぐらいにおろした方が都合がいいのだから(決して自分の好奇心だけで割るわけではないんだぞと、自分に言い聞かせながら・・・)という事で3枚におろしたのです。そして結果的にそのうちの2枚がシンメトリーのカウンターテーブルになりました。木はひと皮削れば全然違う表情を見せることがありますので、もしかしたら数㎜下にはとんでもない杢が潜んでいるのではなかろうか!なんて思いだしたら確かめたくなってどうしようもない。

だからといって、全部コンマ数ミリに薄~くスライスしてしまおうとは思わないのです。このあたりが偏屈材木屋の身勝手さ。薄くしたところで無垢であることに違いはないものの、ある程度の厚み(30㎜前後)が自分の中のボーダーラインで、それぐらいになれば表に見えるものとその中身の表情に大きな差がないと思い込んでいるのか、もうそれを割ろうとは思わなくなるんです。どの厚みまでが許容できるかはひとそれぞれだと思いますが、私の場合はこのあたりで『もっと中身が見たい症候群』は落ち着くのです。




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