森のかけら | 大五木材


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私の記憶が間違っていなければ、確か小学生の夏に、「パ・リーグのクラウンライターが西武鉄道に身売りして、西武ライオンズという名前になって、そのマスコットキャラクターを手塚治虫が描く!」という話をして盛り上がった事を覚えています。プロ野球を生で観たこともありませんでしたが、野球の事が大好きで、手塚漫画が大好きだった私にとってとんでもなく嬉しい出来事でした。大好きだった田淵幸一が電撃トレードで西武に移った事もあり、それからずっとセは阪神タイガース、パは西武ライオンズが御贔屓。なので愛媛には走っていない西武バスに乗れるだけも嬉しい。

思えばその後、大学生になって就職の事を考えていた際にもよく読んでいたのが西武グループの総帥・堤義明の本。時はバブル真っただ中で、その最先端を走っていたのが、西武グループでした。異母兄弟である兄・清二が率いる創り出したセゾン系ともセゾン文化とも呼ばれた新たな文化創造ビジネスモデルは煌びやかでまばゆいばかり。一方の弟・義明は万座や苗場に次々とスキー場を作るなど多角的な観光事業を展開して当時、フォーブス誌の世界長者番付で1位にも輝きました。新しい消費文化の創造なんて言葉に痺れて、こんな仕事がしてみたいと思っていたものです、真剣に。

田舎の大学生もすっかりのぼせ上がってしまっていて、当時沢山出版されていた西武王国成功の秘密的な本も読み漁りました。さすがに仕事となるとセゾンの世界は自分とは縁遠いと理解していましたが、観光事業の本ではかなり刺激を受けました。特に義明氏がスキー場を作る際になるべく木を伐らないように、自然の木を活かした形でコースデザインをするというエピソードは(まあ今にすれば、バブルという時代ならではの発想ですが)、私に薄っぺらい環境意識を植え付け、堤義明をますます神格化させていったのです。

ほどなく自分の能力を悟り、夢から覚めて現実というモノを知るのですが、それでもその頃に読み漁った西武王国の物語は私の中に、ささやかな灯りをともしてくらました。その頃はまさかそれからバブルが弾け、栄華を誇った西武王国が崩壊しようとは夢にも思いませんでした。そうやって一代で王国を築きながらも時代とともにビジネスモデルが通じなくなり王国が崩壊する話は枚挙にいとまがありませんが、この仕事に就いてからは余計に、ダイエーの中内㓛やヤオハンの和田一夫などの激動の人生に惹かれるようになり、私の中の眠れる何かが目を覚まし始めたのです・・・




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