森のかけら | 大五木材


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コロナ禍の影響が大きいと思うのですが、最近やたらと自分でウッドデッキを作りたいという方がお見えになります。中には拙ブログを読み込んでいただいて、「お薦めのハードウッドで作りたい!」という猛者もいらっしゃって、小説「坊ちゃん」の主人公のような親譲りの無鉄砲な方は全面的に応援させていただきます。いかにハードウッドが重たく、硬く、痛く、インパクトのビットは折れるわ、粉塵で喉はやられるわ、あなたが挑もうとしているのはそんな強大な相手なんだと警告します。それでも果敢に戦おうとする勇者が大好き!

勇者よ、ならばともに戦おうぞ!と畏敬の念を込めてハードウッドの説明をさせていただきます。一方で、雑誌やテレビで観たんだけど、私でも作れるかしら?なんて軽い気持ちで地雷原に踏み込んで来られる無謀な方もいらっしゃいます。ウッドデッキがどういうものなのか理解されているのか尋ねると、すべての部材が㎜単位で加工、カット、穴あけ、塗装までされていて、印刷された施工手順書を読みながら、あたかも通販で買った本棚を作るがごとくの作業で組み立てられると思っていらっしゃる。ええ、世の中にはそういうウッド風デッキもあるのかもしれません。

ただ、うちにはそういうものはございません。ひと汗かきながら、汗を拭ったタオルや腕にハードウッドの木粉がびっしり付着して、何度か材も落として指には血豆が出来、時に鋸が食いこんだり、ビスの頭がバカになったりしながらも、完成の暁にはゴロリと寝転がらずにはいられない満足感と多幸感に包まれるようなそんなやんちゃで手間がかかるけれども愛さずにはいられないような個性溢れるハードウッドしかございません!先日もそんな苦難にあえて飛び込みたいという勇者が名乗りをあげました。

勇者の名前は林豊さん。数年前にひと癖もふた癖もある愛媛のものづくり師たちが期間限定で集まった奇跡のプロジェクト『えひめのあるくらし』のメンバーです!林さんは愛媛県今治市大三島という風光明媚な場所で一棟貸コテージや自家栽培のみかんや柑橘を使ったジュースや蜂蜜の販売などをされています(海sora&花結)。高台の自宅からは瀬戸内の海が眺められ抜群のロケーションです。そこウッドデッキを改修するにあたって、潮風にも強く長持ちできるウッドデッキを作りたいと果敢にハードウッドに挑まれたのです。そして見事に完成!この写真だと伝わりにくいかもしれませんが、奥行きこそ1m程度(掃き出し部分は2m)ですが、長さは延べにして11mもあるのです!ウッドデッキの施工面積として15㎡(およそ5坪)もあるのです!

ハードウッド初心者にしてはかなりの難関ですが、勇者はそんな事でたじろぎません。とはいえ少しでも施工しやすい材をという事で、床材には『ムイラカチアラ』を選択(大阪出身の林さんに対して、タイガーウッドの別名を持つこの木を選ぶという私なりの隠しテーマ)。大引はマニルカラアマゾンジャラ)。足元部分だけは大工さんが施工しましたが、床材は林さんが単独施工!インパクトビットを15~16本も折るなどかなりの労苦があったようですが、得られた満足感はこの笑顔が物語っておられます。




3月に四国中央市のまなべ商店さんで開催したイベントでファイナルを迎えた『おとなの部活動/えひめのあるうれしい日』ですが、本日はその打ち上げ。どちらが目的かすらも分からないほどに、会場をどこでするかということだけで大いに盛り上がり、あちこち候補地が上がったものの最終的に松山市内のホテルに決定。3月で5年間続いたこの活動にもひと区切りがつきました。なのであくまでもお題目としては『おとなの卒業式』。こういう際には誰一人欠けることなく必ず全員が揃うというのがおとなのおとなたる所以。

普段の打ち上げでは途中で帰るメンバーも、腹をくくって飲めるようにそのままホテルに宿を取るなど準備も万端。さあ飲むぞと勢い勇んで会場に赴くと、驚きのオープンスペースのホール。ただでさえ、地声が大きく、我れが我れがと他人の話にかぶせていくことが持ち味のわれらおとなメンバーにとってこのオープンスペースはかなり忍耐を強いられることになるのでは!いやいや我々も良識のあるおとなとして最後ぐらいはシックに料理を楽しみながら、静かに思い出を振り返りましょう・・・化けの皮が剥がれるのにそう時間は必要なかった!

他のお客さんが引き上げるのに呼応するかのように徐々にわれわれのボルテージもあがり、いつもの豪快な笑い声に包まれました。おとなの部活動、こうでなくっちゃ!当然そこだけでは飲み足らず、その後はみんなで道後の町に繰り出すことに。4月の平日の夜という事もあって、道後の夜はひと気もまばら。観光にやって来た一団という体で、地元とおぼしき方に撮影を依頼し、閉店前の道後伊織店にも乗り込み店頭で大騒ぎ。さあ夜の道後で飲みなおそうぜと酔った一団が町を徘徊。周囲からはさぞ異様な集団に見えたことでしょう。

三澤厚彦さんの巨大なクマの前でこれが木彫りで無いのだこうだとグダグダ、昨年夏にオープンした道後温泉別館 飛鳥乃湯泉の前でふろに入るわけでもないのに料金がどうだのお湯の質はどうだのグダグダ、初めて愛媛にやって来た観光客という設定のコントが長引きすぎて、辿り着いた頃には目的の店は閉まっておりました。それでは泊まっているホテルの一室に持ち込もうということになってコンビニで飲み物、食べ物を文字通りのおとな買い。破れんばかりにパンパンに詰め込んだビニール袋を持って部屋に。

するとその部屋の鍵が見当たらないというお約束のコントをひと通りやり終わってようやく2次会が開催。宿泊者は浴衣に着替えていて、気分はおとなの修学旅行。もうすぐ枕投げでも始まらんばかりのノリで、ほとんど過去の思い出を振り返ることもなく、話題が次から次へと移ってあっという間に1時間、2時間・・・。そもそもは、ものづくり中小企業者の団体が、中長期的な戦略を描き、異分野の業界と連携し新たな需要開拓に取り組む事業というファンドでしたが、このチームワークは恐らく今後末永く語り継がれていくであろう、阿吽の呼吸で結び付いた奇跡の連携!卒業後もすぐに再会(再開)しそうで怖いほど!楽しすぎるご縁と素晴らしき仲間に感謝。




いよいよ『おとなの部活動』として公式の最終イベントが終わりました。四国中央市のまなべ商店さんで2日間にわたって開催された『えひめのあるうれしい日』が盛況のうちに終了。私は仕事の関係で最初の日にしか参加できませんでしたが、天気にも恵まれ沢山の方がご来店。次から次へと入れ代わり立ち代わりまなべ商店ファンがやって来られて、まなべ商店さんがどれほど地域に密着しているのかを強く感じる一日となりました。こうして参加メンバーが一堂に揃ってイベントを開くのも本当にこれが最後。

まさかここまで続くとは、ましてここまで大所帯になるとは思ってもいませんでしたが、縁とは不思議なものです。お陰で畑違いの異業種の方とも沢山知り合いになりましたし、そういう出口を得ることも出来ました。それぞれに情報発信力があって、異常なほどにキャラの立っているメンバーが集っていることもあって、それぞれの店のファンもかなりマニア度が高い!活動の後半は女性が急増したこともあり、弊社の客層とはまったく違うアウェイでのイベントでの戦い方も勉強させていただきました。成果は別として。

会場となるまなべ商店さんが、四国のおいしい食材を扱うお店という事で、まな板やカッティングボード、お箸、スプーンなどの木の食器もいろいろお持ちしていたのですが、一緒に出店されていた地元・四国中央市の『くう食堂』さんに耳付きの大きな木のまな板をお買い上げいただきました。恥ずかしいので顔出しはNGということですが、逆にそれで木の大きさが分かると思います。大量に入手したモミジバフウユリノキの丸太ですが、その一部は輪切りに製材してもらっていて、そのうちの数枚を磨いて仕上げたものです。

早い段階で芯に穴を開けて、割れが放射状に広がるのを阻止していたのに、展示会当日気を許した隙に直射日光を浴びてしまい少し干割れが出てしまいましたが、それでバックリ割れるようなことはありません。昔は材木業界でまな板といえば、ヒノキの長方形のモノが定番でしたが、最近では円いイチョウ,ホオをはじめ、樹種もキリ、カヤ、ヤナギ、カツラと樹種も広がり、形も輪切り、変形から厚みもさまざま。こんな身近な生活用品すらまだまだ出口は広がりそうで、いかに自分の頭が凝り固まっていたか思い知らされる。




アカデミー賞といえば、今年は辻一弘さんがゲイリー・オールドマンをチャーチル化けさせて、見事に日本初の「メイクアップ&ヘアスタイリング賞」を受賞(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)しましたが、特殊メイクも新素材の開発や技術の進歩とCGの多用で何がメイクで何が虚像なのか判断も出来ません。こういう技法はあくまでも物語を構築する補助的なものなので、裏事情は知らなくてもいいと思うのですが、『シェイプオブウォーター』の半魚人は着ぐるみで味わいがあります。

ところでアマゾンの半魚人といえば有名なのが、1950年代に作られたモノクロ映画『大アマゾンの半魚人』(Creature from the Black Lagoon)。私も作品そのものは観たことがありませんが、そのキャラクター造形は見事で、半魚人というもののイメージを決定付け、その後の半魚人キャラの造形に多大な影響を与えました。半魚人って実際に見たこともないけど、きっとこんなだよね。もうこれでいいんじゃね~と思わせるほどの説得力に満ちたデザイン。その後多少のアレンジはあれどほぼこれが半魚人のアイコンとなっています。

製作されてかれこれ60年以上経っても色あせないデザインというのは相当なもの。そのデザインについても、水の中で自由に泳げる手ヒレや足ヒレ、エラ呼吸できる大きなエラ、体全身を覆う鱗と、マストアイテムをしっかり取り込みかつ不要な装飾無しのシンプルさ。勿論着ぐるみですが、技術があるがゆえに下手にチャラチャラ余計なモノを足してしまって素材がぼけてしまう昨今のやり過ぎのモンスターデザインには見習って欲しい。ゴジラだって、着ぐるみだけど第一作のあの雰囲気が好きっていうファンは多いですしね。

キャラクターのデザインに限らず、弊社でも木の新商品を作る際にはなるべくシンプルなモノ、なるべく素材の良さを邪魔しない控えめなデザインになるように心がけているつもりなのですが、ついつい不安になって作り込んでしまうのでいつも反省しています。きっとあと一歩というところがくどくなっていて、付け足さないぐらいでちょうどいいんだと思います。ロゴも飾りっ気も一切ない丸いだけのイチョウのまな板を作らせていただいた時、あまりにシンプル過ぎて実はかなり不安がありました。

ところが蓋を開けてみれば、そのシンプルさが受けて大人気商品となり、短期間で累計で100枚を超えるヒット商品となりました。そこには勿論、商品そのものの力だけではなく食生活からライフスタイルまでを提案するBRIDGE大塚加奈子さん、まなべ商店真鍋久美さん、ご両人の魅力あってこそなのですが、まさかただのまるいだけのまな板がこれほど売れるとは驚き以外のなにものでもありません。あまりの販売力の凄まじさに弊社のイチョウも遂に底をついてしまい、素材の入荷待ちとなっている状況。シンプルというデザイン。




えひめのあるくらし』もいよいよ佳境を迎えております。東京のギフトショーに出展後、京都、新潟、三重、岐阜、台湾など国内外でイベントをしてきましたが、最後のイベントが地元で開催されます。場所は四国中央市豊岡町、四国4県のおいしい食材や加工品を扱う「まなべ商店」さんが会場。3月10日(土)、11日(日)の2日間開催します。5年間続いた『おとなの部活動』も遂に卒業を迎えることになりました。何でもそうですが、「最後」というのは感傷的になるものです。

終わりを迎えるにあたって、この活動が始まった日の事が走馬灯のように蘇ってきます。思えばまだ私も40代でした。3社(Sa-Rah、yaetoco [無茶々園]、大五木材[森のかけら])で始まった企画でしたが、その時には5年も続くとは思ってもいませんでしたが、アメーバ式にメンバーが増えて海外にまで出向いてイベントすることになろうとは。特に後半は女性が急増して、初期の頃とは雰囲気もすっかり変わりました。集まったメンバーも腹に一物を持った個性派ばかりで多くの刺激を受けました。

イベントは2日間あるのですが、仕事の都合で私は2日間とも店頭に立てるかどうか微妙・・・。現在スケジュールを調整中ですが、10社が勢揃いする最後のイベントとなりますので、是非ご来店ください。

sora&花結び http://hanamusubi.biz 

Sa-Rah http://sa-rah.net

ギウラ工房 http://sugiurakoubow.blogspot.jp

田中戸 パン豆 ひなのや http://hinanoya.co.jp


BRIDGE http://www.bridge-dogo.com

まなべ商店

森のかけら [大五木材]www.morinokakera.jp

yaetoco [無茶々園]http://yaetoco.jp

朗-Rou- http://rou-cheerful.blogspot.jp

 

四国のおいしいもの屋 まなべ商店
愛媛県四国中央市豊岡町長田168-1
TEL&FAX 0896-77-4422   営業時間 12:00-18:00




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