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★今日のかけら・#104 【無患子/ムクロジ】 ムクロジ科ムクロジ属・広葉樹・宮崎産
『季節モノの木』というものがあって、特定の季節になるとこぞってメディアが取り上げて脚光を浴びるものの、その季節が過ぎると悲しいほどに見向きもされなくなってしまう木、いわば旬ものの木というものがあって、そのうちの1つを毎年毎年この季節に紹介しようと思いながらいつもいつもタイミングを逃してきました。今年も既に1月も後半に差し掛かり旬ではなくなったものの、滑り込みで今年はご紹介させていただきます。
それが、ムクロジ科ムクロジ属の『無患子(ムクロジ) 』。この少し変わった名前は、「患わ無い子」とも読み取れ、何だか縁起のよい名前のようにも思われますが、古来に中国大陸から渡来して、漢名の音読みが変化してこの名前になったとされています。その由来はいくつかの説があって、無患子(ムカンジ)がムクロジに変じたとか、同科のモクゲンジの漢名『木槵子』が誤って使われた説などありますがいずれにせよ字音に由来します。
高さ20m程度の落葉高木で、寺社の境内などに植栽されていますが、山中ではほとんど見られることがないようです。果皮にサポニンを含んでいて、泡立つことから物資の少ない時代には石鹸の代用品として選択や洗髪にも利用されてきました。英語名は『ソープナッツツリー』で、海外でもエコロジカルな天然素材の石鹸として親しまれています。果実にはサポニンが多量に含まれているため、鳥や虫に食べられることもありません。
そのため農薬などを使わないで収穫出来る事からナチュラルな石鹸として人気もあるようです。ではなぜこの木が1月の季節モノの木なのかというと、秋に熟した20〜30㎜の球形の果実がつくのですが、それが正月の風物詩・羽根突の羽根の玉に使われてきたからです。まあ正月に羽根突というのも今やすっかり過去のもので、テレビの中で演じられる昔の正月遊びになってしまいましたが、そこには先人たちのある思いがあったのです・・・
| 立派な神代木を山ほど在庫して全国へ流通されている大きな銘木屋さんならいざ知らず、基本的に愛媛を商圏としている弊社のような零細材木屋にとっては、高価な神代木の大物は高嶺(高値)の花。『神代』というのは、タイムカプセル形容詞なので、いろいろな樹に対してその冠はつくわけで、神代欅とか神代楢とか神代栗とかいろいろあるわけですが、同じ神代の中でも広葉樹に比べると針葉樹は比較的出土後の暴れっぷりは少ないです。 |
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スギやヒノキの場合、ケヤキなどのように大暴れしたりねじれまくる事は少ないものの、収縮、割れ、腐食は多く見受けられます。そんな神代杉の板材を幾らか在庫しています。木であって木でなくなっているため、強度や精度の安定性は望むべくもなく、あくまでも装飾的な用途に使わせていただくのですが、その一部は【森のかけら】として再生させてもらいます。そんな場合は、ザックリ割れとか入っていた方が諦めもつきます。 |
| もう【かけら】意外に用途が考えらないようなコンディション(割れたり反っていたり)であれば、私のモッタイナイレーダーにも反応が薄いのです。神代木に関して言えば、弱い部分は土の中で既に腐食してしまっているので、耳の辺りは大体ボロボロ。その付近について言えば【森のかけら】こそが無駄なく骨までしゃぶって使い切れる商品サイズなのです。そういう時は、「小さなサイズの商品」を作っておいて良かったとつくづく思います。 |
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どこにどれぐらいの期間お眠りになっていらいたかという事で、地下変化の仕上がり具合も千差万別ですが、神代木を名指しで来店される方は稀で、中でも『鳥海山ブランド』で辿り着かれるケースは余程のマニア!本当に来られたとしても、ご希望のサイズを作り出すことは出来ませんし、探せば足元を見られて高くなる世界。『今ここにある現物』に要望を合わせていただく寛容さを持つことが神の木と対峙できる前提条件なのです。 |
★今日のかけら・#059 【神代杉/ジンダイスギ】 スギ科スギ属・針葉樹・秋田産
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| 少し前にこのブログで、映画『八甲田山』の事を書いた時に『秋田富士』あるいは出羽富士とも呼ばれる名山・鳥海山に少しだけ触れました。本来はそのタイミングでご紹介しようとも思ったのですが、主題の高倉健さんから更に話が逸れそうでしたので敢えてその時にはスルーしました。改めまして本日はその鳥海山のめぐみである「神代杉」についての話。多くの動植物にめぐみをもたらす鳥海山ですが、そのめぐみの一片が弊社の倉庫にも・・・ | ![]() |
| その一方で神のご乱心は、数百年後の時代に思いもよらぬ「めぐみ」をもたらしてくれます。それが火山の噴火で地下深くに閉じ込められた木、いわゆる『土埋木(どまいぼく)』です。後世の時代に道路工事などで掘り返され、数百年の眠りから覚めたタイムカプセルの木。地下水の影響などで、もはや木であって木でないモノに変化した『生ける化石』は、数百年ぶりに大気に触れる事で、急激に変形したり収縮、暴れ、割れます。 |
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四国ではほとんど自生していないためその被害についても聞いたことがありませんでしたが、東北などの自生地ではシラカバの花粉飛散による花粉症も大きな問題となっているそうで、春先になると大量の花粉が飛散し、その凄まじさはスギ花粉を凌ぐとも・・・。その一方で、シラカバの幹を傷つけると滴り落ちる樹液からはシロップや、それを煮詰めた白樺糖、白樺樹液を使った銘菓、白樺樹液100%のお酒なども造られています。天然のミネラルをたっぷり含んだ白樺酒、是非取り寄せて飲んでみようと思います。2014年の『今日のかけら』、これにて完。 |
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