森のかけら | 大五木材


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20121117 1先日の中学生の職場体験の話の続きです。2日間の職場体験で弊社にやって来たのは、地元の中学2年生の男女2人。都会では、中高生が加害者となる悲惨な事件も起きていますが、この辺りの中学生は驚くぐらい純真。裏の顔を知らないという口の悪い人もいますが、2日も一緒にいれば作った顔かどうかぐらいは分かりますし、大人が子どもを信用してやらなくなってしまったらおしまいでしょう。そのためにこそ、学校以外で「働く大人の姿」を見せるこの授業の意義があります。

 

20121117 2普通、企業に職場場体験授業の依頼をされる先生方にとって、「何も特別な事をしていただかなくて結構です。普通の仕事を体験させていただければ」というのが常套句なんでしょうが、まあ弊社は『普通の材木屋』ではありませんので、『普通の材木屋』の仕事がどういうものなのか分かりません。弊社にとっての『日常の仕事』を体験してもらうという事でご了解をいただき、お引き受けさせていただきました。今弊社が日々こなしている仕事の多くは私の入社時にはなかったものばかり。

 

20121117 3古くからのお付き合いの工務店さんなどは、事務所を訪れるたびに「何屋さん?」と呆れ顔の嘲笑を浮かべられますが、昔は腹立たしく思えたその言葉すらも、今では賛辞に聞こえてくる爛漫さ!いいじゃないでか、何と言われようとも。我が道を往く、それだけです。昨今の中学生にとって、恐らく職業選択の幅の中にはないであろう『材木屋』も、何でも木の事をする『木のもの屋』となると話は別でしょう。『森のしるし』の台紙折りから、木の絵本の製本作業、木育イベントのお手伝いに家具の加工。

 

20121117 4材木屋かくあるべし、なんて形式的なものはヒョイと飛び越して、木にまつわるいろいろな事を仕事にする事で、材木屋という看板を背負いながらでも何でも出来ます。一応、それっぽい事も体験してもらおうと、ZEN FURNITUREの善家君の工場に連れて行って、家具造りの醍醐味やら面白さ、鉋がけの体験もしてもらいました。善家君自身も、子供向けの木工を指導する機会が増え、説明も手馴れたものです。やはり実際にものづくり最前線に立つ人の言葉には重みがあります。彼らも興味津々。

 

20121117 5さて、その次には『木のもの屋』には欠かせぬ存在・デザイナーさんのお仕事。私の懐刀・パルスデザインさんで、新商品の打ち合わせ。大内さんにもデザイナーの仕事の妙味を語っていただきました。何の仕事をしたって楽な事はないと言われる人もいますが、私だってこの仕事が天職だと思えるようになったのは、この7、8年の事。思い切って材木屋の概念という枠を飛び越えて、外から木の仕事を見てみれば、あらゆる産業と多かれ少なかれ関わりを持ち、ウェルカムで迎えてもらう仕事は他にありません。

 

20121117 6世に星の数ほどある職業の中で、この仕事を生涯の職業に選んだ我が『強運』を褒めてやりたいと思うのです。2人の中学生にとって、材木屋という仕事がどう映ったのかという事にはあまり興味がありません。子どもの頃、八百屋さんでは野菜や果物を売っています。魚を売っているのは魚屋さんです、と習いましたが、それから40年。世はボーダレスになりましたが、波に乗り切れず取り残された仕事の職域の幅を狭めてしまってのは我々の固定概念かもしれません。楽しい仕事はそこにはない、自分で作るもの!




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